著者:本山 勝寛…
独学指南本がここのところ何冊か出ています。確かに独学にはコツがいりますから、私もまだ知らないことを発見できることを願いつつ、読んでいきたいと思います。(Inobe.Shion) |
内容紹介 大反響! 発売後、10日間で重版出来! !2か月で5刷! !東大・ハーバードにたった1年間のひとり勉強で合格! あらゆる目標を自力で突破してきた勉強法の達人による「独学の極意」を紹介!【本書は以下の人に最適です】 ○目の前の試験に合格したい人 ○教養を楽しく深めたい人 ○「学び直し」をしたい人 ○勉強嫌いでモチベーションが続かない人 ○塾・社会人向けスクールに通うお金や時間がない人 これからの時代は「独学力」を持った人だけが、勉強でも仕事でも伸び続けることが出来る! ★1週間で簿記3級取得する勉強術 【目次】 内容(「BOOK」データベースより) |
なになに???「独学3.0」???
なんじゃそりゃ?ということは、1.0と2.0もあるんでしょうけど。著者は「学び方」に関して色々なことに携わっている方のようです。さぁ、読んでいきましょう。
この著書ですが、独学を3つに分類して、章立てされています。資格試験などのための短期の<独学1.0>、教養を深め人生の幅を広げるために<独学2.0>、そして、未来の社会に対応できる長期的取り組みとしての<独学3.0>です。
個人的な意見ですが、この「〇〇3.0」とかいうのは安っぽくなる気がしてなりませんが、、、どうでしょうかね。
では、「PART0 独学が必要である理由」です。
一人ひとりが「独学力」を持つことができれば、塾や家庭教師は一切必要なくなり、自らの置かれた状況を打破することができます。(p.21) |
これからの子どもたちには、学校の先生たちもこういった教育期間が終わってから生きることをしっかりと教えていってほしいしカリキュラムとしてあってほしいですね。他国はどうなんでしょうか。
「誰かに教えられたこと」よりも「自ら問題を解くこと」が頭に残る(pp.24-26)
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いったん問題意識を持てさせすれば、その深め方の議論ができると思います。これはその部分についてはそうなのだと思います。しかし問題の本質としてはあと二つあって、一つはその問題意識をそもそもどうやって持つか、そしてその問題意識に対してその深めるポイントだけでいいか、広げなくてよいかということがあると思います。
前者は、個人の意識のもち方、あるいは習慣?などの問題でしょうし、後者はやはりメンターや教師、指南役という方が必要になってくるように考えます。
「指示待ち」な自分とは独学で「さようなら」(pp.27-29)
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続いて、「PART1 独学1.0 必ず目標達成するための独学術」から、学ぶべきところをピックアップしていきましょう。
各単元ごとに、タイトル→最後にポイントが整理されていて非常にわかりやすいです。願わくば、それをさらにまとめたページがあればベストですがそこまではありませんので、ピックアップしておきましょう。
タイトル(※若干アレンジ) | POINT |
目標を書いて貼り出し持ち歩き公言する | 目標を周囲に公言することが独学成功の鍵 |
合格体験記、先行事例を徹底的に研究する | 先行事例を徹底研究して、現実性ある生きた戦略を立てよう |
手帳に目標達成日を記入して、未来の目標達成体験記を書く | ぼんやりした希望を、期日を定めた具体的な目標にしよう |
目標が実現する計画を立てる | 1年間でやるべきことをプランニングで今日のタスクに落とし込む |
勝手に独学が習慣化する「仕掛け」をつくる | 習慣化の「仕掛け」をつくって勉強を当たり前にしよう |
簡単すぎず、難しすぎない「ちょうどよい」ハードルを設定する | まずは試験を受けて自分の実力を知り、ちょうどの問題集を見つけよう |
得意分野を伸ばしてロケットスタートを決める | 得意なもの、好きなものから勉強を始めよう |
「やらないことリスト」をつくりキッパリやめる | いますぐ無駄な時間を洗い出そう |
徐々に無理なく独学時間を増やす | 独学初期は勉強時間を少しずつ増やすことを目標にしよう |
「ルーティーン」で集中力を引き出すスタイルをつくる | オンとオフのルーティーンを確立する |
最高の集中力「フロー状態」に入る最適な方法を見つけ出す | 好きなことに没頭するようにフロー状態をつくろう |
通学・通勤・スキマ時間を最大限に活用する | スキマ時間をフル活用する短時間独学メニューをつくろう |
独学のゴールデンタイム、朝時間を活用する | 早起きを習慣化して最高の独学時間を確保する |
暗記術をマスターする | 暗記のコツははやいペースで何度も繰り返す |
苦手を克服し飛躍的成果を出す | 苦手を戦略的に克服して大幅に成果を上げよう |
1カ月に1回、模擬試験で自分の現在位置をチェックする | 模試を受けて今の自分の実力を知ろう |
失敗を自己分析して、誰も教えてくれない「成功の種」とする | 失敗の要因を徹底分析して、弱みをつぶして、強みをさらに伸ばす |
瞑想で「レジリエンス=折れない心」を育てる | 瞑想で心身のメンテナンスを行おう |
独学を続け、最終的に目標を達成するためには、モチベーションをどう維持し続けるか、自分自身の心のメンテナンスが必要不可欠です。目標達成によって得られる未来を改めてイメージしたり、何があっても挫けないための折れない心を育てるため、静かに己と向き合う時間として、毎日瞑想の時間を持ちましょう。心技体のいずれもしっかりと磨き、コントロールしていくことを意識します。(p.111) |
私も時折、自己啓発本の中でも「やる気」本をたまに読んだりします。「心への肥料」と自分では呼んでいますが、たまに肥料をあげないとなかなかキープするのは難しいです。
しかしこの上の表のリストにある項目を意識してやっているとホントに資格試験もクリアーできそうです。
続いて「PART2 独学2.0 教養を深めて人生の幅と世界をひろげる独学術」です。
独学力の基礎は読んで学ぶ力、「読学力」であるといえます。世界のエリートといわれる人たちはよく古典を読み込んでいます。世界のエリートたちは、圧倒的な読書量に裏付けられた、「読学力」を持っています。→読書量を増やして、あらゆるものを読み解く力をつけよう。(pp.116-118) |
投資手法にヒントを得て、長期的な学びの成果を狙う読書において、私は「ポートフォリオ読学術」を推奨しています。すなわち、流行のビジネス書だけを読むのでもなく、古典的名著だけを読むのでもなく、好きな作家の小説だけを読むのでもなく、様々なジャンルの本を組み合わせてバランスよく読む方法です。(p.124) |
著者の例だと、ビジネス書(20%)、自分の分野(20%)、古典(10%)、小説(10%)、漫画(10%)、会った人(10%)、論文/白書(10%)、海外(10%)とのことです。
このようにバランスよく教養を深め、5年後・10年後に備えていかなければなりません。
アメリカでは、ESL(English as a Second Language)という、、英語が母国語でない人のための英語授業があり、外国人に英語を教える専門家の先生がゆっくりと易しい言葉で英語を教えてくれます。→ YouTubeで無料で効果的に英語を学ぼう(YouTubeで「ESL」を検索)(pp.142-143) |
特におすすめは、こちらのチャンネルとのことです。確かにほっこりした先生で楽しめそうです。
そして、最後に「PART3 独学3.0 一生学び続ける秘訣をつかみ夢を叶える独学術」です。
<独学1.0>⇔<独学2.0>の繰り返しを一生涯続けることが、まさに生涯を通して大きな夢を叶える最強の独学法、<独学3.0>です。(p.167) |
論理的思考力と発想力、一見対照的な2つの力ですが、この両方を兼ね備えるハイブリッド型のスタイルを使いこなすのが<独学3.0>です。(p.170) |
マルコム・グラッドウェルは、「一流・天才と呼ばれる人は、1万時間の厳しい練習に打ち込んでいる」と、「1万時間ルール」という理論を唱えました。・・・<独学1.0>は目の前の目標に向かって、集中して取り組む独学法です。たとえば、1年間という期間限定で、学生であれば1日10時間でも短期集中で勉強できてしまいます。社会人でも1日3時間を続けることは可能です。1日3時間を1年間続けると1千時間です。(pp.180-181) |
なるほど、それはそうですね。あらためて、1年ってどれくらいの時間なんだろう。
1年 = 24時間 × 365日 = 8,760時間 = 525,600分
1カ月 = 24時間 × 30日 = 720時間 = 43,200分
1日 = 60分 × 24時間 = 1,440分 = 86,400秒
アンジェラ・ダックワークスの『やりぬく力 GRIT』で、成功するために大切なものは、才能よりも情熱と粘り強さであり、その力を「GRIT」=「やり抜く力」と定義しています。そして、グリット=やり抜く力を伸ばすには、「興味」「練習」「目的」「希望」という4ステップが必要と説いています。(p.184) |
4ステップは下記のようになります。
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<独学3.0>では、今取り組んでいることが、自分の目指している強い夢につながっていて、それが自分のためのものだけでなく、何か人のために役立つ意義のあるものであるとかんじられているかどうかです。そして、さらに次のように書かれています。
天を敬する気持ち。人のために、社会のために役立たせたいという気持ち。天職の精神と、今取り組んでいる「独学のこころ」が一つにつながっていることが、どんな挫折も乗り越える力を引き出し、内発的動機を絶えず湧き立たせてくれる力になるのです。(p.187) |
座右の書を持ち、1年の出発にあたって読み返したり、困難に直面したときや、判断に悩んでいるとき、様々な場面で何度も繰り返し読むことで、新たな発見を得たり、人生の軸に立ち返ることができます。人生は長期戦であり、社会はその間にめまぐるしく変わります。座右の書とともに、どんな変化にもぶれない人生の軸と羅針盤を持ちましょう。(p.190) |
何か新しい学びが得られたかというと、こういった類のノウハウ本はかなり読んでいるということもあって、特にそれはなかったですが、大切な多くのことが再確認できました。