著者:朝日新聞 迫る2025ショック取材班
2025年、何が起こるのか?あなたはご存知ですか?想像してみてください。お亡くなりになる方の数が・・・・キャパオーバー? すでに破綻しつつある人口バランスによる各種問題が堰き止められなくなってくる・・・それが2025年? (Inobe.Shion) |
日本で老いて死ぬということ
―2025年、老人「医療・介護」崩壊で何が起こるか
著者:朝日新聞 迫る2025ショック取材班
分類:老人.老人問題.
内容紹介 団塊の世代が75歳になる2025年、家でも病院でも死ねなくなる!? 「多死社会」を迎えて病院がパンク、 政府は在宅の看取りを推奨するが、 訪問医師、訪問看護師、介護福祉士の数が足りない。 今、何をすべきか? 豊富な現場取材をもとに考察する。【目次】 第1部 日本で老いて死ぬということ ●第1章 生きがいの喪失と回復 孤独感募らせ、高齢者がうつに/役割得て回復/ 増える「孫離れうつ」/「生きがい感じる」が8割 60歳以上/ ペットが生きがい/信仰が支えに/ 一言きっかけに「あじパーティー」/恋の力、80代驚異の回復/ほか ●第2章 難しい「平穏な在宅死」 ●第3章 口から食べたい 第2部 介護の現実――在宅・施設 それぞれのリアル ●第5章 遠距離介護 ●第6章 ダブルケア ●第7章 虐待を防ぐ ●第8章 在宅でみる ●第9章 訪問看護師の力 ●第10章 特養で看取る 第3部 老いは地域社会で見守れるか ●第12章 コミュニティ再生 ●最終章 未来へつなぐ |
2025年・・・約650万人いる「団塊の世代」(1947~49年生まれ)がすべて75歳以上になり、特に都市部で医療・介護の提供体制が追い付かなくなってしまうということです。これが2025年問題です。
そして、厚生労働省が出した推計で、今後死亡者数が急増し、2030年には約47万人が、いわば「死に場所難民」になる可能性がある、というのです。現在は死亡場所の75%が病院ですが、そのベッドが圧倒的に足りなくなるためです。
これまで高齢化の問題と言えば、その「進展の速さ」の問題でしたが、これからは「人数の多さ」の問題となります。
いわゆる人口オーナス問題の影響が目に見えて現れてくるということなのだと思います。
こうした状況に対応するには、自宅を定期的に訪問し患者を診る「在宅医」や訪問看護師らを増やすと同時に、グループホームなど地域に密着した介護サービスを充実させていかないと立ち行きません。厚生労働省も、これまでの「病院完結型」から「地域完結型」への転換を目指しています。病院で最期を迎えるのではなく、住み慣れた地域で在宅医療や介護、生活支援などを一体的に提供し、いずれ最期を迎える仕組みを整えようとしています。ただ、その取り組みは地域によって、大きな差があります。(p.2) |
いま日本の問題を考えると、どういった人材を育てなければならないのか・・・このブログでもテーマにしている「イノベーション」ですが、それはそれで大切なことなのですが、人口動態を考えると読めることはたくさんあり、その中でシナリオを考えていくと、弁護士など法曹界の人材も増やさないといけないのでしょうが、何より医師を増やさないといけませんね。
全体的な医師の質は落ちるのは必至でしょうが、そこはレベルを分けて階層的にすることと、各階層での連携を高めるというようなことでカバーできると思います。
難しい問題ですが、この書物にあるような問題ももっともっと社会に伝えていって、国際関係も大変ですが、国内問題も本当に大きい課題が先延ばしされ、対策も遅れに遅れ、致命的なところまできていることは間違いないように思います。
この書物では、高齢者問題を中心に、実態のレポートが多く掲載されており、勉強になりました。