「読書レビュー 2017」カテゴリーアーカイブ

攻めの経営を可能にする 本当のリスク管理をするための本

攻めの経営を可能にする 本当のリスク管理をするための本

著者:吉成 英紀

著者の吉成さんは、不良債権査定の専門家。その査定を通して、多くのリスク管理の失敗事例を見てこられたことなのでしょう。それを通した知見・・・表紙にもありますが「攻撃に転じるため、誤解だらけのリスク管理を正し、『投資する勇気』を呼び起こす」というのがこの本の核として、読み進めていきたいと思います。(Inobe.Shion)

「ブラックスワン」の画像検索結果

内容紹介
●すべてのビジネスはリターンを得るためにリスクに挑みます。そのためリスク管理と目標管理は表裏一体で、リスクの管理は利益を生む活動です。リスク管理能力を養うことで、はじめてハイリターンを追求できます。
●しかし、多くの人はリスク管理を専門家の仕事と勘違いしています。マニュアル(文書化)を作ることがリスク管理ではありません。業績不振と不祥事は、リスク管理の面から見れば同根です。
●本書は、リスクの本質と正しいリスク管理を学ぶテキストです。知識を覚えるだけでなく、考え抜くための演習問題も提供し、イノベーションを起こす力を養います。
●前作『世界のエリートがやっている 会計の新しい教科書』の第3章「応用編」に続く内容で、前作読者から出版が待たれていました。セットで会計と経営のセンスを磨くまったく新しい会計学習法です。

【構成】
第1章 イントロダクション 3つの基本概念を知らずにリスクは取れない
第2章 リスク管理の本質
第3章 リスクコントロールのSTEP1 リスクの発見
第4章 リスクコントロールのSTEP2 リスクの測定
第5章 リスクコントロールのSTEP3 リスクへの対応
第6章 演習問題
第7章 攻めの経営に転じるためのリスク管理

著者について
吉成 英紀
有限会社吉成コンサルティング代表取締役
慶應義塾大学商学部卒。1987年英和監査法人(現あずさ監査法人)に入所。不良債権に伴う債権査定業務、外資系銀行監査およびコンサルティング業務に従事した後独立。独立後、不良債権査定業務、M&A、業務監査、会計アドバイザリー、金融コンサルティング業務、経営分析等に従事。豊富なキャリアに基づいた講義は、多くの企業・団体で定評を得ている。

続きを読む 攻めの経営を可能にする 本当のリスク管理をするための本

チームの生産性をあげる。―業務改善士が教える68の具体策

チームの生産性をあげる。―――業務改善士が教える68の具体策

著者:沢渡 あまね

沢渡さん、本書きまくってますね。つい先日も出版されたんじゃなかったでしたっけ。少しずつ切り口変えて書いている感じでしょうか。(Inobe.Shion)

「チーム 生産性 業務改革」の画像検索結果

 

内容紹介
シリーズ10万部超!『職場の問題地図』『仕事の問題地図』で話題の、
人気業務プロセス/オフィスコミュニケーション改善士が、
大企業から中小企業、町工場まで、現場に即した68の改善策をまとめた、
「働き方改革」実践書の決定版!日本マイクロソフト、ヤフー、日本旅行、ナムコ、NTTデータ、
大阪王将、ジヤトコ…他、企業事例多数掲載!

効率化×プロセス改善で、生産性向上を実現!
個とチームが一気に回り出す!

生産性の高い働き方をするためには、
残業規制や業務の効率化・高速化だけでは不十分です。
「時短」ばかり意識すると、逆に業務量は増え、
労働時間は増えていきます。

生産性をあげるには、あなたが何気なくやっている仕事の取り組み方を、
根本から変えるプロセス改善が必要です。

本書は、大手から中小企業まで数多くの働き方改革を成功させ、
現場を知り尽くした人気の業務プロセス改善士が、
仕事の進め方を変えて、アウトプットを最大化する手法を解説します。

どんな職場でも働き方は変えられる!

・長時間労働が常態化していて、早く帰れない、休めない
・仕事が属人化していて、処理できない量を抱えている
・定常業務に時間を奪われ、付加価値業務に注力できない
・突発的なミス・トラブルが起きると、予定がすべて狂う
・時間を取られるムダな会議、慣習、手順を変えたい!
・上からの指示が曖昧。手戻り連発で非効率!
・横入り、肩代わりで、マネージャーが日に日に消耗

こんな悩みを抱える職場でも大丈夫。
問題発見から改善策の立て方、運用、定着までを
4つのフェーズ、8つのステップ、68のポイントで整理し、
図解を多用しながらわかりやすく解説していきます。

実務担当者から管理部門まで、現場で使える1冊!

自身も部下も長時間労働が常態化しており、
成果を出しつつ働き方を改善したいと思っている、
課長、部長、チームリーダー、プレイングマネージャーなどの実務担当者から、
働き方改革・社員満足度向上、風土改革などを推進する
経営企画部門、人事部門、広報部門、総務部門などの担当者まで、
どんな業種、どんな職場でも使える、超実践的な1冊です。

内容(「BOOK」データベースより)
問題を引き起こす「隠れ業務」をあぶりだす。「定常業務」の割合を把握して減らす。3大「ネガティブワード」からムダを発見。形容詞・副詞が出てきたら「数字」に変換。仕事を遅らせる「4つの時間」をなくす。イヤな仕事こそ「標準化」して仕組みで回す。横入りを可視化する「インシデント管理簿」。共有化を進める「インシデント会議」。3段階で「やめる」基準を決める…効率化×プロセス改善で生産性向上を実現!仕事の進め方を変えて、アウトプットを最大化する8ステップ。

続きを読む チームの生産性をあげる。―業務改善士が教える68の具体策

武器化する嘘

武器化する嘘 ──情報に仕掛けられた罠 (フェニックスシリーズ)

著者:ダニエル・J・レヴィティン…

真実を見抜くということは、「嘘」を排除するということ。情報に仕掛けられた罠・・・その罠にはパターンがあるのでしょうが、そのあたりを学ぶことができるとうまく真実を見抜くことができる気がします。

武器化する嘘 ──情報に仕掛けられた罠 (フェニックスシリーズ)
著者:ダニエル・J・レヴィティン

「武器化」の画像検索結果

内容紹介
私たちは日々洪水のようにあふれる情報のなかで暮らしている。それらの中にどれほど多くの嘘があるかを知ったら、きっと驚愕することだろう。インターネットやソーシャルメディアのおかげで、誰もが自由に情報を得ることができ、自由に発信できる。しかしその情報は本当に正しいのか? そんなことを考える人はいない。そうして嘘情報はコピペされ拡散していく。世の中は真の情報と嘘の情報が入り乱れる油断もスキもない世界と化しているのだ。狡猾なごまかしにだまされないために何が必要か。情報を鵜呑みにして信じるのではなく、常に批判的な目線で吟味することだ。人生で大きな決断をするとき――投資をする、家を買う、学校を選ぶ、病院を選ぶ――そんなとき嘘情報にだまされてしまえば人生を台無しにしてしまいかねない、と著者は警鐘を鳴らす。本書は3つの視点から世の中の嘘を暴いていく。パート1では「数字」に焦点をあて、表やグラフに仕掛けられた巧妙な罠を暴く。パート2では「言葉」。私たちは簡単に人の言葉を信じる。特に真実が一片でも含まれていると、いとも簡単にだまされてしまう。その言葉がもたらす危険性を実例で紹介する。パート3では「世の中全体」に目を向け、ニセ科学や月面着陸否定説、9.11陰謀説などのカウンターナレッジ(事実に反していて根拠がないガセネタ)についても詳しく言及している。本書を読むことで、社会に蔓延する嘘を見抜く目線を手に入れることができる。そして、いつも正しい判断がくだせるようになるだろう。

内容(「BOOK」データベースより)
わたしたちは、毎日、頭で処理できない量の情報を受け取っている。質の低いデータ、半端な真実、そしてあからさまな嘘の嵐にさらされているのだ。このような情報化時代において最も信頼できる指南書の1冊である本書では、国際的に高く評価される著者が、誤解を与えるようなニュース報道や統計、グラフ、ウェブサイトなどを見破る方法を伝授し、真偽や正誤の判別を難しくする、ウソつき狐たちの手法を明かす。

続きを読む 武器化する嘘

最速のリーダー  最少の時間で最大の成果を上げる

最速のリーダー 最少の時間で最大の成果を上げる

著者:赤羽 雄二

「アクション・リーディング」の著者でもある赤羽さんの新作。マッキンゼーで経営戦略~組織がらみのお仕事をされていたので、今回はそちら側からのアプローチ。赤羽さんなりの「働き方改革」へ物申すという感じでしょうか。(Inobe.Shion)

「リーダーシップ」の画像検索結果

内容紹介
上司の意識・行動・指導改革+部下一人ひとりの努力=誰もが時短達成!世界的にも例がない日本の長時間労働と生産性の低さ。それを根本的に解決するために必要なことは一人一人の仕事の仕方ではなく、それを管理するべき「リーダー」のマネジメント。プレイング・マネージャーのための自分と部下の生産性を劇的に向上させる仕事術。

内容(「BOOK」データベースより)
マッキンゼーで14年間、徹底した効率化で自分とチームの成果を「速く出し続けた」マネジメント術。ビジネス・スクールでは教えてくれない、チームも自分も「残業ゼロ」を実現して充実した時間を生み出す究極の実践術!プレイングマネージャー必読!

続きを読む 最速のリーダー  最少の時間で最大の成果を上げる

IT全史 情報技術の250年を読む

IT全史 情報技術の250年を読む

著者:中野明…

中野さんの著作は結構読んでます。今回も総ページ数が366にも及びます。1日中書いてらっしゃるのかなぁと思うくらいの発刊ペースのように思います。またプロフィールには「ノンフィクション作家」と書かれていますが、著作の幅も広いし、すごい知識量なんでしょうね。一回、クイズ王などに出演してもらいたいです。

「2045 history」の画像検索結果

内容紹介
腕木通信、電信、電話、ラジオ、テレビ、そしてインターネット、AI ――
情報技術の歴史を、近代から未来像まで一気読み!人工知能(AI)が人の仕事を奪う――このように言われるほど近年の情報技術の進展は目覚ましい。
インターネットが広まって以降、私たちの生活やビジネスは劇的に変わった。
これらの動きをいたずらに追うだけでは、その本質は見えてこない。これから先の世の中がどのように変わるかを考えるためには、情報技術にまつわる歴史を振り返り、現在の立ち位置を知ることが大切である。産業革命のあと、フランスで腕木通信と呼ばれる技術が誕生したのが1794年。そして、レイ・カーツワイルが主張する「シンギュラリティ」、すなわちコンピュータの能力が人間を超え、これまでとまったく異なる世界が現れるのが2045年とされている。本書は、この間250年の物語だ。

情報化時代の必須知識や本質をつかむ力をつけるために、必読の一冊!
テクノロジー用語に馴染みのない読者もすらすら読める。

【本書の内容】
・近代情報技術の始まり「腕木通信」とは
・大英帝国の戦略を支えた電信技術
・電話が「おしゃべり」に使われるとは誰も思っていなかった
・無線の力を世界に知らしめたタイタニック号遭難
・ラジオ黄金時代にテレビ時代を予見したデービッド・サーノフ
・コンピュータを生んだシャノンの情報理論
・そして情報は人間の「内側」へ

内容(「BOOK」データベースより)
産業革命のあと、フランスで腕木通信と呼ばれる技術が誕生したのが1794年。そして、レイ・カーツワイルが主張する「シンギュラリティ」、すなわちコンピュータの能力が人間を超え、これまでとまったく異なる世界が現れるのが2045年とされている。本書は、この間250年の物語だ。情報技術の過去を振り返り、現在を検証し、将来を構想する。

続きを読む IT全史 情報技術の250年を読む

評価の基準ー正しく評価される人が何気なくやっている小さな習慣

評価の基準 正しく評価される人が何気なくやっている小さな習慣

著者:國武 大紀…

非常にわかりやすいタイトルです。しかし、副題が「正しく評価される人が何気なくやっている小さな習慣」となっており、タイトルからすると、「人はどういう風に評価されるのか」ということが主眼で経営分野で人事関連的な内容に感じますが、副題だと「評価のされ方」はもう前提にあって、「その評価をされる人がやっている習慣」となって一気に自己啓発本になってしまいます。

関連画像

内容紹介
●思ったように「評価されない」と悩むビジネスパーソン
ある調査によると(ビジネスパーソン1000人を対象)、職場の人間関係の悩みのトップは「正当に評価されていない」というもの。頑張っているのに、ポイントがずれていて、自分が思うような評価をもらっていないと漠然と悩んでいるビジネスパーソンに、都市銀行、JICA国際協力機構)、外交官(外務省OECD日本政府代表部一等書記官)と、さまざまな優秀な人材があつまる組織に身を置いてきた著者が、組織心理学の知見をベースに「正しく」評価される人に共通する、日々の小さな習慣、ふるまいを紹介します。●「評価=人事評価」ではない!
心理学を紐解くと、「正しく評価されていない」という悩みには、「自分の存在が認められていない」という心理的欠乏状態を表しています。人事評価での数字で得られるのは「金銭的報酬」「地位的報酬」だけであり、心理的欠乏感を満たす「心理的報酬」は得ることができません。
では、「自分が必要とされている」「自分がしっかり貢献できている」「自分が成長できている」という心理的報酬を手にするために、組織で何をすべきか?どうあるべきか?
こうした悩みに応える処方箋を対人関係を軸にまとめました。
内容(「BOOK」データベースより)
必要なことは「金銭的報酬」「地位的報酬」だけではない。自分の存在が認められ、必要とされ、また自分もしつかり貢献することで、成長を実感できること―。第3の報酬たる「心理的報酬」を手にするために、働く場所で何をすべきか?どうあるべきか?

続きを読む 評価の基準ー正しく評価される人が何気なくやっている小さな習慣

会社でやる気を出してはいけない

会社でやる気を出してはいけない

著者:スーザン・ファウラー…

「やる気」の画像検索結果

またこれは、象徴的なタイトルで売ろうとしているのか?
やはり原題は「Why Motivating People Doesn’t Work… and what does」、直訳だと「なぜ動機づけする人は働かないのか、何が・・・」という感じでしょうか。この筆者は、スーザン・ファウラーという方で、かの有名なケン・ブランフォードとも共著もある弟子みたいな方のようなので、少しこの安っぽいタイトルはもったいないなぁと思いますが、どうでしょうか。

会社でやる気を出してはいけない
著者:スーザン・ファウラー

内容紹介
発行:マルコ社
★Microsoft社やNASAなど世界が認める「科学的モチベーション」のはじめ方★
世界30カ国以上の国々で、リーダーシップの分野でのコンサルタントコーチとして
30年以上の実績を持つ著者が教える
「科学的にモチベーションをマネジメントする方法」
を解説しています。★やる気を科学する3ステップ★
STEP01:6つのやる気タイプから現在のタイプを把握する
STEP02:前向きなやる気タイプにシフトする
STEP03:仕事に対するやる気の変化を確認する★CONTENTS★
第 1 章 モチベーション・ジレンマ
他人のやる気を引き出そうとしてもうまくいかない理由を解明し、その代替案となる「モチベーション・スペクトラム」を提案します。第 2 章 モチベーションっていったい何?
人間に備わっているモチベーションの本質と、それを利用することで得られるメリット、それを省みないことによる隠れた代償を明らかにしていきます。第 3 章 何かに駆り立てられる「ドライブ」の罠
結果を出そうとがむしゃらにならなくても、なぜかよりよい結果が出せる方法を紹介します。
第 4 章 モチベーションはスキル
自らのモチベーションの質を変えていくために個人がなすべきことと、そのために役立つスキルとは何なのか、理解を深めていきます。
第 5 章 モチベーションをシフトする
部下のやる気をより質の高いものへと変えていくためのリーダー会話術を披露します。
第 6 章 前向きなモチベーションへのシフトを阻む5つの固定観念
リーダーとしての言動に悪影響を及ぼしている固定観念や価値観を見定め、部下が前向きなモチベーションを持てるよう促し支援する最善策を紹介します。第 7 章 前向きなモチベーションが約束するもの
モチベーションに対する新たなアプローチに秘められた可能性を、「組織」「リーダー」「職場での成功を目指す人」の3つの観点から考察します。

出版社からのコメント
モチベーションを「行動を起こすためのエネルギーや勢い」だととらえていては、人間がもともと持っているモチベーションの根本的性質はうまく伝わりません。それでは行動の根拠を理解するうえでまったく役に立たないのです。

「あなたには本書を読もうという意欲がありますか?」、この問いかけは見当違いです。代わりにこう問いかけてみてください。「あなたにはなぜ本書を読もうという意欲があるのですか?」。こう質問すれば、あなたが本書を読んでいる理由が明らかになる可能性があります。モチベーションの有無を尋ねるのではなく、行動を起こした根拠が明らかになるような質問をしなければならないわけです。

モチベーションの本質を探り出そうとすると、あるひとつの重要な真実が浮かびあがってきます。それは、人間はどんなときでもモチベーションを持っている、ということ。問題は、モチベーションの有無ではなく、モチベーションの理由です。

他人のやる気を引き出せないのは、モチベーションは人が持つもの、または持たないものだという短絡的な思い込みがあるからです。この思い込みが、モチベーションがあればあるほど目標達成や成功の可能性が高くなるという誤解を生んでいます。モチベーションがあればあるほど望ましいという考えかたは、単純すぎるどころかばかげています。

本書では、従来型の動機づけがいかに無益であるかを示す有力な証拠と、それを十分に理解するための関連研究を提示します。けれども最終的に目指すのは、読者がリーダーシップスキルを身に着け、それを活用していけるようになることです。

やる気を引き出そうとしても不可能です。そこで本書では、それを可能にする枠組み、モデル、行動指針を提案します。また、モチベーションについて考え、説明するための新たな表現も学ぶことができます。「結果を出すために努力する」とか「意欲を高める行動」といった時代遅れの表現を使っていては道を誤ります。部下の前向きかつ持続的なエネルギーや満足感を損なうことなく生産性を生み出すモチベーションを求めているのであればなおさらです。

本書は、モチベーションをめぐる従来の取り組みや常套手段に果敢に挑もうとするビジネスパーソンへの1冊です。時代遅れのアプローチは心身両面のエネルギー、創造性、満足感や幸福感を損なうものだと認識している方に向けて書かれたものです。また、部下が成長できる職場づくりを目指すリーダーに贈る1冊でもあります。

あなたは結果を出してそれを維持できる、実用的かつ倫理的な方法を求めていますか? 自分ならびに周囲の人間が能力を最大限に発揮できることを心から望んでいますか。もしそうなら本書をぜひ読み進めてください。

続きを読む 会社でやる気を出してはいけない

かくて行動経済学は生まれり

かくて行動経済学は生まれり

著者:マイケル ・ルイス…

ちょうどアスレチックスを低予算で優勝させたセイバーメトリクスのビリー・ビーンの話が別の本で出てきていたのですが、不思議な引き寄せで彼が主役の『マネー・ボール』の作者マイケル・ルイスの新作を読む機会を得ました。ただ、こちらはビリー・ビーンについてはあまり出てこず、セイバーメトリクスの元の考え方自体が行動経済学につながるという観点で行動経済学に関する著作といえる作品です。

かくて行動経済学は生まれり
著者:マイケル ・ルイス

「マネーボール」の画像検索結果

 

メディア掲載レビューほか
なぜ人は判断ミスをするのか 経済学に心理学を適用したときに生まれたもの著者は、先入観と勘、直観が全てだった野球界に初めて客観的なデータ分析を持ち込んで、弱小チームを常勝チームに変えたオークランド・アスレチックスのジェネラル・マネージャーの活躍を描いた『マネー・ボール』を書いたことで知られている。出版後、著者は経済学者と法学者から著者が取り上げたテーマは既に証明されているという指摘を受け、「わたしの本はそれまで誰も気づかなかったことを明らかにしたわけではなかった」ことを知る。それを契機に著者は二人のユダヤ人学者の存在を知ることになる。ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーである。二人は心理学の学者で、「判断ミスをする人間の頭の中で何が起こっているのか」と疑問を抱き、新しい理論を構築しようとした。伝統的な経済学が「合理的な人間」が「期待効用」を最大化する行動を取ると想定していることに疑問を呈し、「人が意思決定を行うときは効用を最大にするのではなく、後悔を最小にするものだ」と批判を展開。「経済モデルに心理学的洞察がないことに幻滅していた」二人は、心理学を経済学に適用する。それが「行動経済学」だ。行動経済学は今や経済学の中で地位を確保し、現実の経済・社会政策の決定に活用されるようになっている。ただ、本書は行動経済学の解説書ではない。本書の原著の副題「私たちの心を変えた友情」が示すように、二人の学者がどのように新しい理論を構築したのかだけでなく、二人の関係に焦点を当てたヒューマン・ドキュメントである。

二人は常に議論しながら、理論を構築していった。二人の関係は緊密で「二人だけの秘密クラブ」のようであった。「どちらかがアイデアを思いつくと、すぐさまもう一方に伝えた。そうすると不思議なことが起こる。二人の頭脳が一つになる」のである。

やがて二人が共同で行った研究はトヴェルスキー一人の業績のように扱われるようになる。カーネマンはトヴェルスキーの影の存在となり、「二人の間の格差」が露わになる。やがてカーネマンはトヴェルスキーを捨てる。そう決意した三日後にカーネマンはトヴェスキーがガンに侵され、余命六カ月だと知らされる。トヴェルスキーはカーネマンに「僕らは友達だ」と伝えた。

トヴェルスキーは一九九六年に死去。それから六年後の二〇〇二年にカーネマンはノーベル経済学賞を受賞する。著者は、最後にカーネマンはトヴェルスキーへの思いを胸にストックホルムへと向かったのだろうかと、優しく問いかける。

評者:中岡 望

(週刊文春 2017.08.10号掲載)

内容紹介
データ分析を武器に、貧乏球団を常勝軍団に作り変えた
オークランド・アスレチックスGMを描いた『マネー・ボール』は、
スポーツ界やビジネス界に「データ革命」を巻き起こした。

刊行後、同書には数多くの反響が寄せられたが、
その中である1つの批判的な書評が著者の目に止まった。

「専門家の判断がなぜ彼らの頭の中で歪められてしまうのか。
それは何年も前に2人の心理学者によって既に説明されている。
それをこの著者は知らないのか」

この指摘に衝撃を受けたマイケル・ルイスは、
その2人のユダヤ人心理学者、ダニエル・カーネマンと
エイモス・トヴェルスキーの足跡を追いはじめた――。

〈目次〉

■序 章 見落としていた物語
野球界にはびこるさまざまなバイアスと、それを逆手にとった貧乏球団のGMを描いた『マネー・ボール』。その刊行後、わたしはある批判的な書評を目にした。「著者は、野球選手の市場がなぜ非効率的なのか、もっと深い理由があることを知らないようだ」。その記事には2人の心理学者の名前が挙げられていた。

■第1章 専門家はなぜ判断を誤るのか?
あるNBAチームのGMは、スカウトの直感に不信感を抱いていた。彼らは自分にとって都合の良い証拠ばかりを集める「確証バイアス」に陥っていたのだ。
彼らの頭の中では、いったい何が起きているのか。それは、かつてダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーが直面し、解き明かした問題だった。

■第2章 ダニエル・カーネマンは信用しない
ナチスからの過酷な逃亡生活を経たダニエルは、終戦後、独立戦争さなかのイスラエルに向かった。戦争中の体験から「人の頭の中」に強い興味を抱いた彼は、軍の心理学部隊に配属される。そこで課せられたのは、国家の軍事力を高めるべく、新人兵士の適性を正確に見抜く方法を作成せよという難問だった。

■第3章 エイモス・トヴェルスキーは発見する
高校卒業後、イスラエル軍の落下傘部隊に志願したエイモス。闘士として戦場を駆け回った彼は、創設直後のヘブライ大学心理学部に入学する。「CよりB、BよりAが好きな人は、必ずCよりAが好き」という人間像を前提とした既存の経済理論に疑問を持った彼は、刑務所の囚人を集めてある実験を行なった。

■第4章 無意識の世界を可視化する
人間の脳は無意識のうちにどんな働きをしているのか。その研究にとりかかったダニエルはやがて視覚に辿り着く。人の瞳孔は、好ましいものを見ると大きくなり、不快なものを見ると小さくなる。そしてその変化のスピードは、人が自分の好みを意識するより早かった。彼は、目から人の頭の中をのぞき始めた。

■第5章 直感は間違える
「人の直感は、統計的に正しい答えを導き出す」。長らく信じられてきたその通説を打ち破ったのは、ヘブライ大学で出会ったダニエルとエイモスの二人だった。たとえ統計学者でも、その直感に頼った判断はいとも簡単に間違うことを証明した二人の共同論文は、それまでの社会科学に反旗を翻すものだった。

■第6章 脳は記憶にだまされる
専門家の複雑な思考を解明するため、オレゴン研究所の心理学者たちは医師に簡単な質問をして、ごく単純なアルゴリズムを作成した。だが、手始めに作られたその「未完成のモデル」は、どの有能な医師よりも正確にがんの診断を下せる「最高の医師」になってしまった。いったいなぜそんなことが起きたのか?

■第7章 人はストーリーを求める
歴史研究家は偶然にすぎない出来事の数々に、辻褄のあった物語をあてはめてきた。それは、結果を知ってから過去が予測可能だったと思い込む「後知恵バイアス」のせいだ。スポーツの試合や選挙結果に対しても、人の脳は過去の事実を組み立て直し、それが当たり前だったかのような筋書きを勝手に作り出す。

■第8章 まず医療の現場が注目した
北米大陸では、自動車事故よりも多くの人が、医療事故で命を落としていた。医師の直感的な判断に大きな不信感が漂う中、医学界はダニエルとエイモスの研究に注目。医師の協力者を得た二人は、バイアスの研究を次々と医療に応用し始める。そしてダニエルは、患者の「苦痛の記憶の書き換え」に成功する。

■第9章 そして経済学も
「人は効用を最大にするように行動する」。この期待効用理論は、経済学の大前提として広く受け入れられてきた。だがそれでは、人が宝くじを買う理由すら説明できない。その矛盾に気づいたダニエルとエイモスは、心理学の知見から新たな理論を提唱する。その鍵となったのは、効用ではなく「後悔」だった。

■第10章 説明のしかたで選択は変わる
六百人中、二百人が助かる治療法と、四百人が死ぬ治療法。この二つの選択肢はまったく同じ意味であるにもかかわらず、人はその説明の違いに応じて異なる反応を見せる。ダニエルとエイモスが見つけたこの「プロスペクト理論」は、合理的な人間像を掲げてきた既存の経済学を、根底から揺るがすことになる。

■第11章 終わりの始まり
共同研究に対する賞賛は、エイモス一人に集中した。その状況に対し、徐々に妬ましさを感じ始めたダニエルは、エイモス抜きで新たな研究に取り掛かる。
人が「もう一つの現実」を想像するときのバイアスに注目したそのプロジェクトが進行するなか、十年間に及ぶ二人の友情の物語は終焉へと近づいていく。

■第12章 最後の共同研究
ダニエルとエイモスの格差は広がる一方だった。そんな中、かつての指導教官をはじめ、彼らの研究は各方面からの攻撃に曝される。その反撃のため二人は再び手を組むも、ダニエルはその途中でエイモスと縁を切る決意を固める。二人の関係が終わったその直後、エイモスは医師から余命六か月と宣告される。

■終 章 そして行動経済学は生まれた
脳には限界があり、人の注意力には穴がある。ダニエルとエイモスが切り拓いたその新たな人間像をもとに、「行動経済学」は生まれた。エイモスの死後、その権威となったダニエルは、ノーベル経済学賞の候補者に選ばれる。発表当日、一人連絡を待つダニエルの胸には、エイモスへのさまざまな思いがよぎる。

■解 説 「ポスト真実」のキメラ 月刊誌『FACTA』主筆 阿部重夫

続きを読む かくて行動経済学は生まれり

スティーブ・ジョブズに学ぶ英語プレゼン

スティーブ・ジョブズに学ぶ英語プレゼン

著者:上野陽子…

カーマイン・ガロ氏の書いたジョブズのノウハウをiPhone発表のプレゼンや、私の大好きなスタンフォードのプレゼンに解説をつけてくれています。(Inobe.Shion)

「スティーブ ジョブズ」の画像検索結果

内容紹介
スティーブ・ジョブズのプレゼンは、ワクワクするストーリー、キレのある表現、記憶に残るフレーズを駆使し、聞き手をいつも魅了してきました。
本書では、『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』(カーマイン・ガロ著、日経BP社刊)の分析をもとに、ストーリー展開を解剖。
日本人が英語プレゼンですぐに使えるジョブズ流プレゼンの構成や表現をわかりやすく紹介しています。

■日本人にも使いやすいジョブズの50表現を厳選!
iPhone、iPad、iCloudなどの発表プレゼンの中から、ジョブズがよく使ってきた50の英語表現を厳選。その表現を使った背景や使い方の解説に
加えて、日本人の読者がプレゼンで使う場合の応用例を掲載しました。50表現を応用することで、あなたも伝わる英語プレゼンができるようになります!

<50表現の例>
【3点ルールで示す】
The first one is a widescreen iPod with touch Controls. The second is a revolutionary mobile phone. And the third is a breakthrough Internet
communications device. (最初に、タッチコントロール式のワイドスクリーンiPod。2つ目に革命的な携帯電話。
3つ目に画期的なインターネットコミュニケーション・デバイスだ。)
―iPhone発表プレゼン

【実演してみる】
Now, let’s take a look at a revolutionary phone. So this is what it looks like when you get a call.
(今度は革命的な電話を見てみよう。電話を受けると、こんな風になる)
―iPhone発表プレゼン

【業界最高レベルを示す】
It’s an industry-leading offering. (業界最高レベルのオファーだ。)
―2011年WWDC(世界開発者会議)基調講演

■伝説のiPhone発表プレゼン、感動のスタンフォード大スピーチを掲載!
ジョブズのプレゼンの中でも人気の高い2007年1月のiPhone発表プレゼンと、スタンフォード大学卒業式でのスピーチについて、英語テキストと日本語訳を
ほぼ全文掲載しました。前述したストーリー展開や50表現がどのように使われているか、実際のプレゼンを通して実感できます。

■読者がすぐに使える自己紹介、質疑応答、トラブル対応の例文や慣用句も紹介
ジョブズのプレゼンにはあまり出てこないものの、読者のみなさんのプレゼンでは必要になる表現もあります。たとえば、自己紹介や会社紹介、質疑応答の
やりとり、トラブル対応の話のつなぎ方の表現など。本書ではこうした表現についても、例文や慣用句をご紹介しています。

内容(「BOOK」データベースより)
キレのある表現、記憶に残るフレーズ、引き込むストーリー展開―ジョブズの伝説のプレゼンから厳選、たった50表現で、あなたの会議、営業、発表プレゼンが生まれ変わる。感動のスタンフォード大スピーチも掲載。

続きを読む スティーブ・ジョブズに学ぶ英語プレゼン