著者:高松 智史
――答え=正解のない課題にどう立ち向かうか?――
★3000人以上に「考え方」を教えてきた元戦略コンサルの著者が記す思考の秘訣! (本書の内容) 第2章「示唆」 第3章「B◯条件」 第4章「ゲーム&ゲーム」 ①論点を立てる。 第5章「5つのゲーム感覚」 |
「答えのないゲーム」をしているのに上司に、「これで合ってますか?」と聞くことは、上司に「答えのないゲーム」をさせ、自分は「答えのあるゲーム」をしているということです。(p.27)
【「答えのないゲーム」の戦い方】 1.「プロセスがセクシー」 2.「2つ以上の選択肢を作り、選ぶ」 3.「炎上、議論が付き物」 (p.28) |
1について・・・
新規事業のようなどこからどう見ても、「答えのないゲーム」の場合、思いつきのアイデアに飛びつかず、24ステップというセクシーなプロセスを愚直にやることこそが、セクシーなアイデアを生む唯一の手段という捉え方をしていただきたいのです。(pp.33-34)
2について・・・
「絶対的」な答えがないのだから、「相対的に」に答えに近づいていくしかない。(p.36)
「2つ以上の選択肢を作り、選ぶ」=選択肢の企画官で“より良い“ものを選ぶのです。(p.37)
比較して語ることで、「なぜ、それを選ぶのか?」を自然と言語化できる。(p.37)
アイディア2つ以上は当たり前。新規事業であれば8つ位のアイディアを作る。それが自分の価値である。(p.39)
3について・・・
無限に答えがあるわけですから、相手は自分とは異なる意見を持っていて当然と思っていた方が良いでしょう。ゆえに、議論するといった生ぬるい感じではなく、炎上したり、喧々諤々のやりとりが発生したりするというイメージを持っておくことが必要です。(p.42)
目に見えないものを学ぶときに大事にしてほしいのが口癖=自分に問いかける言葉です。言葉が整うと思考が整う。まず1つ目は王道のフレーズです。「示唆はファクトから言えること」
そしてファクトを見たとき、グラフを見たとき、文章を読んだとき、こうつぶやきましょう。「何が言えるっけ?」(p.62)
また難しいファクトは、日々の目の前に現れます。その時にもう一つ口癖にして欲しい言葉が「見たままですが」です。これは「ファクト」を「ファクト」として確実に認識し、示唆と区別するための言葉です。示唆を言えるようになる前に、まず、しなければならないのは、ファクトと示唆を明確に分けることなのです。(p.64)
「見たままですが」が口癖になってくると、それが「示唆」を導くためのスウィッチとなり、自分の思考が回転するのです。(p.66)
「見たままですが」→「何が言えるっけ?」→「それは何人中何人?」これを思い出して考え、その上で「対比」を必ず用意して下さい。「対比」のない「示唆」はただのゴミです。(pp.101-102)
B〇(びーまる)条件=「B(相手の意見)が〇となる(成立する)条件(b)を提示して、その”条件”を否定(a)する」(p.135)
【B〇条件のルール】
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要約すると、お互いの「答え」のぶつけ合い(A vs B)でなく、「条件」で議論(A〇条件 vs B〇条件)することで「答えのある」ゲームへ転換せよ。ということです。(pp.136-137)
もし、〇〇〇だったら、あなたの意見は正しい。だけど今回は〇〇〇ではないので、あなたの意見は正しくない。(p.137)
口癖化して、思考のスウィッチにするというのはなかなか面白いと思いました。これに身に着けたいと思います。結局、インプットしてもそのタイミングでそれを思い浮かべることができないと宝の持ち腐れですからね。そのあたり学べました。ありがとうございました。