そのビジネス課題、最新の経済学で「すでに解決」しています。

そのビジネス課題、最新の経済学で「すでに解決」しています。

著者:上野 雄史 (著), 星野 崇宏 (著), 安田 洋祐 (著), 山口 真一 (著), 今井 誠(編著者) (その他), 坂井 豊貴(編著者)

パート1 なぜ経済学が、今、「働く人」に必須なのか?
1章 ビジネスパーソンの「武器」としての経済学(大阪大学大学院経済学研究科准教授 安田洋祐)2章 オンライン上に新しい市場をつくる(慶応義塾大学経済学部教授 坂井豊貴)パート2 経済学の初心者でも!
知っているだけでビジネスの結果が変わる4つのツール
3章 利益を最大化するツール=「FSP-D」モデルの基礎知識(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授 山口真一)

4章 世界標準の学知に基づく新しい顧客関係管理(慶応義塾大学経済学部教授 星野崇宏)

5章 会計とESG 価値観とルールの大きな変化をざっくりつかむ(静岡県立大学経営情報学部教授 上野雄史)

6章 ダメな会議はなぜダメで、どうすれば改善できるか(慶応義塾大学経済学部教授 坂井豊貴)

終章 ビジネスに経済学の視点を加えるだけで、新しいチャンスが加速度的に広がっていく(株式会社エコノミクスデザイン代表取締役・共同創業者 今井誠)

FSP-Dモデル

  • F(フリー):モノやサービスを「無料」で提供し、多くのユーザーを獲得する
  • S(ソーシャル):人々のソーシャル性・ネット空間の口コミなどを利用する
  • P(プライス・ディスクリミネーション):「多段階価格差別」で利益を最大化していく
  • D(データ):以上のすべてをどのように進めるかを、データを使って考える

ソーシャルメディア・マーケティング、口コミマーケティング成功の3つの法則が浮かび上がってきます。まず1つ目は、消費者のネットワークを活用すること。2つ目は、消費者の自発的な参加を流すこと。そして3つ目は、ソーシャルメディア・マーケティングの目的が明確であることこれらが不明瞭だったりくれていたりすると、ソーシャルメディア・マーケティングの効果が半減しかねません何事もそうですが、なんとなく「やってみよう」と考えるのではなく、「何のために」から戦略を練ることが重要です。(pp.106-107)

「FSP-D」モデルを活用しやすい分野「5つの特徴」
1.限界費用がゼロに近いこと
2.ユーザ同士の交流様子があること
3.プラットフォーム的要素があること
4.他社との差別化が可能であること
5.熱心なユーザの出現が見込めること

重要なのは、情報化社会では「FSP-D」モデルがビジネスの要になると言うことを前提にして、このモデルをいかに自社の製品、サービスに当てはめ、どの部分をどう活かしていくか、それによって自社ビジネスにどんな変化が起こるのかを考えることです。(pp.122-126)

 

既に上得意となっている顧客は、貴社の製品やサービスに満足しているのであって、あえて追加投資なんかしなくても、引き続き大きな利益をもたらしてくれる顧客である可能性が大きいと言えます。本来投資すべきは、新たな利益となる新規顧客と、まだまだ会社にもたらしてくれる利益に「伸び代」があるライト~ミドルの顧客です。上得意よりライト・ミドル層の顧客の方が割引やポイントプログラムの効果が高いという結果は非常に多くの研究で報告されています。

上得意の既存顧客は金銭的なベネフィットは求めていません。求めているのは、いわば「上得意として認知されている」と言う実感、「大切にされている」と言う実感です。BtoCならば安心感を満たしてくれる「良い金銭的なベネフィット」の方がBtoBならば取引において優先度など融通を効かせてくれる方が上得意な既存顧客には効くと言うわけです。そういう「特別扱い」に満足し、いっそう長きにわたって利益をもたらす顧客になってくれるのです。(pp.163-167)

 

もっと経済学×実ビジネスというのを期待していたのですが、当たり前のことを書いているだけのように感じました。コンサルは1980年代の成功の手法を当てはめてくるとか、旧来の大企業はジョブローテーションのためにスペシャリストが不在というあたりはまさにそうなんですが、それは経済学とは関係のない話ですしね。

ちょっと物足りないなぁという感じでした。

 

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