著者:ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド
内容(「BOOK」データベースより)
ここ数十年間、わたしは何千もの人々に、貧困、人口、教育、エネルギーなど世界にまつわる数多くの質問をしてきた医学生、大学教授、科学者、企業の役員、ジャーナリスト、政治家―ほとんどみんなが間違えた。みんなが同じ勘違いをしている。本書は、事実に基づく世界の見方を教え、とんでもない勘違いを観察し、学んだことをまとめた一冊だ。 著者について オーラ・ロスリングとアンナ・ロスリング・ロンランド |
ずっとずっと読めていなかったのですが、やっと読むことができました。
最初に13の質問があるのですが、これがすごい。当たり前だと思っているようなことが、すべて誤りであることに気づかされます。ほとんどが不正解なんです。
著者がこの本で提示してくれるのは、「シンプルな世界の見方」そしてそれさえ身につければ、細かい数字を覚えなくとも、世界の全体像をつかめるようになるということ。(p.13)
●ドラマチックすぎる世界の見方
世界では戦争、暴力、自然災害、人災、腐敗が絶えず、どんどん物騒になっている。金持ちはより一層金持ちになり、貧乏人はより一層貧乏になり、貧困は増え続けている一方だ。何もしなければ天然資源ももうすぐ尽きてしまう。(p.20)
↓
●事実に基づく世界の見方
時を重ねるごとに少しずつ、世界は良くなっている。何もかもが毎年改善するわけではないし、課題は山積みだ、だが、人類が大いなる進歩を遂げたのは間違いない。(p.21)
この事実に基づく世界の見方に10の視点を提示してくれています。
ファクトフルネスのルール | 注意すべき観点 |
話の中の「分断」を示す言葉に気づくこと |
|
ネガティブなニュースに気づくこと |
|
「グラフは、まっすぐになるだろう」という思い込みに気づくこと |
|
「恐ろしいものには、自然と目がいってしまう」ことに気づくこと |
|
ただひとつの数字が、とても重要であるかのように勘違いしてしまうことに気づくこと |
|
ひとつの集団のパターンを根拠に物事が説明されていたら、それに気づくこと |
|
いろいろなもの(人も、国も、宗教も、文化も)が変わらないように見えるのは、変化がゆっくりと少しずつ起きているからだと気づくこと |
|
ひとつの視点だけでは世界を理解できないと知ること |
|
誰かが見せしめとばかりに責められていたら、それに気づくこと |
|
「いますぐに決めなければならない」と感じたら、自分の焦りに気づくこと |
|
昔、データ分析を始めたころに、「データ分析虎の巻」というノートを作っていたことを思い出しました。ここに書いてあること結構書いてたんですよね。といいながら、戒めにはなるのですがそれぞれ即座に適応させるためには経験が必要ですね。
上記のファクトフルネスのルールの図表があって、それは共著者の上杉さんのページに、載ってますのでご覧いただけたらと思います。
ほかにも本書を読まなくてもいいくらいの詳しい内容が書かれていますので、一度ご覧いただけたらと思います。