著者:橋本 忠明 …
雑誌『TOP POINT』の編集長である橋本さんのビジネス書の選りすぐりの紹介本です。ビジネス書については端から端までお分かりの著者だけに、なかなか渋いところも選ばれています。(Inobe.Shion) |
内容紹介 ◆毎月10冊の経営・ビジネス書を選び、読みどころを紹介してきた会員制月刊誌の草分け「TOPPOINT」編集長が、創刊30周年を期に、読者から反響が多く、読む人の人生を変える力を持つ珠玉の90冊を紹介。ビジネス書好きにはたまらない待望のブックガイド。 ◆経営・ビジネス書(とくに翻訳書)は大部のものが多く、時代背景やビジネスカルチャーが違うので理解するのに時間もお金も膨大にかかる。また、玉石混淆、「焼き直し」の本が多い。本書では、思想・戦略/実行・実践/失敗・危機・衰退/変革・復活/成功企業分析+法則化/マネジメント/マーケティング/イノベーションといった分野にわけ、代表書の読ませどころを解説していく。 ◆読書が大好きだが、「忙しくて書店に行く暇がない」「時間を無駄にせず、良い本と出合いたい」ビジネスパーソンにうってつけの1冊。 内容(「BOOK」データベースより) |
1987年からの30年間での著者の『TOP POINT』発刊のなかでのBest of Bestのビジネス書を、
- 思考・戦略
- 実行・実践
- 失敗・危機・衰退
- 変革・復活
- 成功企業分析+法則化
- マネジメント
- マーケティング
- イノベーション
という切り口で、90冊選定し、概要・主内容・ポイントという形で整理しつつ、紹介してくれています。
特に「なるほど」と思ったのは、あとがきに何気に書かれていたこの部分です。
本書を読まれて、いかがだっただろうか。頭の中が何となく、クリアになったような気はしないだろうか。情報と情報がつながることで、頭の中の知識が広がっていく。「あの本も同じことを指摘していた」ということに気づくと、それまで混沌としていた情報と情報がつながり、頭の中が整理されていく。ビジネス書であれ人生であれ、誰にも当てはまるような“重要な“基本原則”ともいえるものがあるだろう。その原則を、様々な書き手が、様々な表現で、様々な事例を挙げて解説している。(p.475) |
これがつながると非常に面白いし、深みが出てきます。ですが、私が最近特に感じていて、自分自身にも欠如しているところではあるのですが、こういったポイントだけ吸収するというのは、しないよりはましなんですが、「生兵法は大怪我の元」になる可能性もあるので要注意ということです。
その結論に至った経緯が大切で、そこまで含めて理解しておく必要性を強く感じています。ですので、上のように基本原則的に結論が同じであっても、その著書、著者のそこに至った経緯が違えば、少し意味が違うこともあるということです。
ただ第一段階としては、その結論や法則を知っておくことは大切だし、意味があるとは思います。ですが、実際に使うときにはもう少し深く理解して使わないといけませんということです。
さて、こちらの著書ですが、読んだビジネス書についてはリマインドの助けや重要ポイントのおさらいに最適ですし、まだ読んでないものについてガイドとしても重宝する素晴らしい著書です。
ちなみに私の評価が4なのは、この本自体、セレクションものですので、オリジナリティという点ではありませんので一つ減らしています。