短時間で「完全集中」するメソッド
著者:佐々木正悟
内容紹介 集中できないというのは、他人ではなく自分自身、つまり「自分の声」で集中を乱しているのです。 つまり、実はみんな集中したくなくて仕方がないのです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まずはこうした習慣を断ち切る必要があります。 本書では、心理学や脳科学の研究を元に、また、時に私自身が実験台となり、「集中力をコントロールできる方法」を紹介します。まず、第0章では、みなさんの頭の中に巣食っている思い込みを解きます。著者がアメリカに留学し、実験心理学で得た知識をもとに、どんな人でも、その気になればわずか1分で極端な集中状態に入ることができる方法を紹介します。 第1章からは、「たった1分」で自分を変えられる簡単な集中法を紹介します。 それでもずっと没頭しつづけるにはたくさんの問題が生じると思います。 本書を読み終えたとき、あなたはまるで別人のように、「後まわし」「先延ばし」の人生を変えていることでしょう。 |
★読書前のaffirmation!
[きっかけ・経緯] 「完全集中」・・・これはいわゆるゾーンのことなのか?
[目的・質問] 「完全集中」のメソッド、ゲットします!
[分類] 336.2:合理化. 生産性. 能率
「人間は、簡単に集中できないようにできている」 ↓ だったらこう工夫しよう! ↓ ・邪魔する「スイッチ」を切ってしまう ・ガマンによる「意志力」を減らす ・書いてあるとおりに「強制ギブス」 ・作業の前に「残像メンタルトレーニング」 ・「ゲーム化」でストレスを与える ・競争で「第二の本性」を引き出す |
ということが帯に書かれています。「強制ギブス」?・・・よく分かりませんが、読み進めながら、理解したいと思います。
1分間ずっと深呼吸を繰り返し、リラックスしつつ、これからやること以外のことは一切しないと、「決定済み」にしてみてください。そして、これからやることに集中する、ということを「決定済み」にするのです。こういう儀式を経ずして、なんとなく気乗りしないまま、やれやれとPCを開くような取り組み方で行くと、「気がつくと15分失う」コースにはまります。深呼吸して集中するというのは、あまりにも簡単です。だからこそ、ありがたみがないかもしれない。しかし、脱線するのはそれと同じくらい簡単なことです。集中も脱線も、決して難しいことではないのです。(p.20) |
この深呼吸の1分に該当する「アファーメーション」のことだと思います。
実際には、私たちはいつだって状況の奴隷に近いものであり、コンテクストから独立した自由気ままな自分などというのは、ほとんど幻想に近いものです。そんな取り組み方であれば、半永久的に何もやれないでしょう。ですので、「常に万全ではない」ということを強く覚えておきましょう。常に身体のどこかは不調ですし、常に時間は足りません。常に何かが不足しています。つまり、常に今の自分と同じなのです。今すぐできない集中レベルということは、未来になってもまずできません。「今は集中できなくても・・・・」などという考えはかなぐり捨てましょう。(p.28) |
「未来の自分」は集中してガンガンやれると思いがち・・・・なんてことはありえないと。
心の中にネガティブな声がしたら、それを止めることを習慣にしましょう。ただ、「声」をやめればいいだけです。すると集中力が確実に増します。(p.36) |
でも確かに、ネガティブな声になぜか簡単に従ってしまう・・・・でもとにかくその声を止めないといけません。
水が低いところへと自然に向かうのと同じで、集中力も、集中しやすい先を探してさまよいます。意識的にはっきりと「集中先」を決めておかないと、抵抗の低いところ、抵抗のないところへと集中力は流れていってしまうのです。・・・何事においても、集中するかどうかを自然に任せておくのはよくありません。そうしていると、抵抗の低いところ、弱いところへと集中力が流れ込みます。(p.44) |
確かに観察してみるとそうですね。何時までにやるとか、決めた時と決めてない時とでは、入り方、入ってからの持続力、全然違います。
まずは、ポモドーロ・テクニックという、きわめて単純なボトムアップ式の仕事術を紹介しましょう。
このような、シンプルな方法を実行する際にはコツがあります。それは、ちゃんとその通りにやらないと、効果のあるなしが判定できないということです。(p.47) |
集中力を発揮する上で、もっとも理想的なのは、自分の力で目の前のことに集中することですし、そうできるようになることです。・・・一番いいのは独力でいつでも、どういう状況でも集中できるようになることです。宣言するのは、区切りをつけるためです。・・・しかし、それでも「集中する」と宣言しましょう。「たとえそうだとしても集中する」とはっきりさせることが宣言です。これができるようになってしまえば、ツールがなくても、いつでも、どういう条件でも、集中できるようになります。それは、すなわち集中力を発揮できるようになったということです。(p.58) |
私自身の経験では、20秒ほどカードを見つめると、30秒間は残像が残ります。つまり、1分程度このトレーニング(残像メンタルトレーニング)をすると、それだけで集中力が高まるのです。(p.62) |
残像メンタルトレーニングについては、いくつかのサイトがありますので、ご確認ください。こちらがわかりやすかったです。(参考)
「いつも同じ音声を聞く」のには、集中力を高めるうえで、少なくとも2つの意味があります。(pp.65-66)
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私もいろいろな音楽を聴きますが、プログレッシブロックも好きなのですが、意外とそれらは集中を促進するように思います。ピーター・ゲイブリエルがいるころのジェネシスなどは結構いい感じです。(あくまで個人的意見です。)
物事に集中するためには、時間を制限し、うまくいったら確実にそうできたと自分に知らせ、失敗しても責められるようなことはなく、いつやめてもかまわないと思って取り組み、自分にはできると思うようにする。そうすれば必ずと言っていいくらい、仕事にもかなりの集中力をもって取り組むことができます。(p.87) |
いろいろと集中するためのノウハウが書かれていました。でも結局は、それも習慣化できるか、できるかですね。そのためにもこの本では、実績として集中できたということを実感しなさいと。そしてそれを積み重ねて自分でコントロールできるようになりなさいと。
なかなか難しいですが、なんとかできるようになりたいものです。