OODA LOOP(ウーダループ)

OODA LOOP(ウーダループ)

著者:チェット リチャーズ … 

OODA本は何冊かこれまでも読みましたが、改めてしっかりとマスターしたいと思います。(Inobe.Shion)

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内容紹介

不確実性の高いビジネス環境に〝計画〟はいらない!

世界最強組織のアメリカ海兵隊が行動の基本原則とするOODAループが、いまアメリカの優良企業に広がっている。

OODAループとは何か? PDCAサイクルと何が違うのか?

OODAループの提唱者であるジョン・ボイドの愛弟子である著者が、
ビジネスを事例にOODAループを解説した古典的名著、待望の翻訳!

***

◆OODAループとは?

観察→情勢判断→意思決定→行動という4つのフェーズをサイクルではなく、ループさせることで、目の前で起こっている環境に合わせた判断を現場レベルで下し、組織で目的を達成するための意思決定スキルです。

◆AI時代に求められるスキル!

ここ数年、急速に発展している、AI、IoT、ビックデータ、ソーシャルメディアという流れのなかで、リアルタイムにデータを収集し、即座に判断して行動に移すというOODAループが競争優位を築くための鍵になります。

◆勝つべくして勝つ組織に変わる!

OODAループを高速で回すためには、組織文化が基礎となります。
チームメンバーが同じゴールを目指す組織が共通して持つ組織文化です。

・相互信頼を醸成している
・直観的能力を活用している
・リーダーシップ契約を実行している
・焦点と方向性を与えている

OODAループを取り入れることで、この組織文化を生み出すことにつながります。

◆不確実性の高い環境で活躍する変革型リーダーになれる!

OODAループは変革を求めるリーダーに必須のスキルです。変革型リーダーは、目標達成のために権限を現場に委譲します。重要な役割は、チームメンバーに同じゴールを目指させることです。そのために必要なことは、既存のPDCAサイクルを見直し、OODAループを回すための仕組みづくりから着手することです。

◆日本語版オリジナル! 充実した訳者解説!

本書の原書は出版後すでに15年近くが経過しているので、最新の事例が書かれていません。また、ビジネスパーソンには馴染みがない軍事的は内容にも触れています。それを補うために、日本語翻訳版のオリジナルとして、各章末および巻末に、最近の事例をふまえた訳者解説を掲載しています。

内容(「BOOK」データベースより)

AI、IoT、ビッグデータ、ソーシャルメディアの発達によって、リアルタイムに環境変化のデータを収集し、機敏に判断して行動に移すスキルを高めることが、スピード重視のビジネスのなかで競争優位を築くための鍵になる。そのためには、OODAループを高速で回す組織づくりに取り組まなければならない。

企業がOODAループを活用する理由は、この創造性や自発性を損なうことなく、組織全体の調和を実現する必要性に焦点を当てているからだ。OODAループの概念図にある「暗黙の誘導・統制」(implicit guidance and control)の矢が明らかに示しているように、企業は調和のとれた情勢判断を活用し、「暗黙のレパートリー」(implicit repertoires)を拡充していく必要がある。すなわち、フォーマルな審議や官僚的手続きを抜きにして、共通の情勢判断から迅速かつスムーズに一連の行動が実行されなければならない。暗黙のレパートリーとは暗黙的に実行される行動の束のことを意味する。(p.10)

またOODAループは、学習ループや、PDCAサイクル、制約条件の理論(TOC)についても含まれる方法論だと書かれています。

 

数多くの戦争、戦闘、交戦を検討した結果、ボイドは有名な「OODAループ」として理論化し、統合した。戦闘やいかなるコンフリクト(競争・対立)でもそれに参加する者は、次の4つの特徴的な、しかし必ずしも完全に分割することのできない活動に従事しなければならない。(pp.106-107)
  • 観察(observe)
    環境を観察しなければならない。環境には自分自身や敵、あるいはその物理的、心理的、精神的状況、潜在的な敵味方が含まれる。
  • 情勢判断(Orient)
    観察したものおおお術てが何を意味するのかについて情勢判断し、自らを方向付け寝刈ればならない。
  • 意思決定(Decide)
    ある種の決定を行わなければならない。
  • 行動(Act)
    その決定を実行に移さなければならない。つまり、行動しなければならない。

さらに詳しく・・・・p.108~p.112によると、

  • 観察(observe)
    観察は単に「見る」(see)以上のことを意味する。「吸収する」(absorb)という言葉の方が、その消極的な意味合いがなければ、より適切かもしれない。「外に出て、可能であればどのような手段をとってでもあらゆる情報を取ってこい」という文章の方がさらに真意に近いだろう。
  • 情勢判断(Orient)
     情勢判断は、このプロセスの中でも鍵となる部分だ。観察して得た情報を、自らの遺伝的特質や社会的環境、過去の経験に基づく断片的なアイデア、情報、推測、印象などと組み合わせて、「多面的で暗黙的な相互言及」をつくり出す。そして、それがまた新たな情勢判断となる。
  • 意思決定(Decide)・行動(Act)
     集団レベルでは、明示的な意思決定(OODAループの意思決定段階はそのようなものとして一般には解釈されている)は、主要な活動の中身を設定し、必要ならそれをシフトさせる働きを持つ。つまり、それは多くの個人に対して、焦点と方向性を与える。ボイドのOODAループの最終版には、「暗黙の誘導・統制」という矢印がある。それが意味するのは、大部分の意思決定は、暗黙的であり、かつそうであるべきだということだ。多くの場合、明示的な意思決定の必要はなく、情勢判断が直接、行動を統制する。このことが示唆するのは、ボイドが構想したOODAループの概念は、決して単純なサイクルではないということだ。これはしばしば誤解されている点であり、重要なポイントになる。

読み切れていないかもしれませんが、結局、この考え方を実践できるためには、暗黙知的な組織のビジョン・ミッションが腹に落ちていて、そしてそれが価値観として方向付けされている背景のもとに自律的に動ける体制になっているということこそが本質のように思いました。

軍隊のように目的がはっきりしている組織については、OODAループをやれるでしょう。

しかし、現実のビジネス現場では、それはなかなか難易度が高いです。それをどう実現していくかが今後の大きな課題です、おそらくかなりの大手の会社ででもこれは非常に難しいように考えます。

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