現場で活用するためのAIエージェント実践入門 (KS情報科学専門書) 

現場で活用するためのAIエージェント実践入門 (KS情報科学専門書) 

著者:太田 真人 (著), 宮脇 峻平 (著), 西見 公宏 (著), 後藤 勇輝 (著), 阿田木 勇八 (著)

AIエージェントの開発に初期から取り組み、実務で使ってきた著者陣がおくる、
「現場」で使える、プロになるための一冊。
ヘルプデスク、データ分析、情報収集、マーケティングの具体的なAIエージェントの構築方法に加え、
AIエージェントの評価や改善までを網羅的に学べます。
電通総研、Algomatic、ジェネラティブエージェンツの各社の取り組みの紹介も!

「第1部 AIエージェントを知る」は、AIエージェントを作り、現場で活用するための知識をまとめています。1章ではAIエージェントの定義や重要な性質、ビジネス状況、活用例を説明します。2章は技術観点でAIエージェントを構成する各技術要素の説明と実装上で気をつけることを説明しています。

「第2部 AIエージェントを作る」では、AIエージェントを開発していきます。まずは3章で、AIエージェントの開発に必要な共通技術を解説します。4章では、ヘルプデスクの質問応答を題材にPlan-and-Execute型エージェントの実装をおこないます。5章では、データドリブンな意思決定業務を題材にデータ分析からレポート作成まで行うエージェントを実装します。6章では、情報収集業務を題材にarXiv上の論文を探索しレポートするエージェントを実装します。7章では、マーケティング業務を題材にロールプレイングによる意思決定支援やマルチエージェントによる会話型推薦エージェントを実装します。読者がすぐに実装を再現でき、読者の環境に合わせて改変して精度を高め、業務利用できることを意識しています。

「第3部 AIエージェントを現場で使う」では、実際にAIエージェントのプロジェクトを進めるうえで、避けては通れない課題について広く解説します。評価方法、エラー分析、UX、セキュリティ、モニタリング、継続的な精度改善方法を紹介します。10章ではAIエージェントの実用化に向けた著者陣の各社の取り組みを解説します。

【おもな内容】
第1部 AIエージェントを知る
– 第1章 AIエージェントの概要
– 第2章 AIエージェントの構成
第2部 AIエージェントを作る
– 第3章 AIエージェントの開発準備
– 第4章 ヘルプデスク担当者を支援する
– 第5章 データ分析者を支援する
– 第6章 情報収集者を支援する
– 第7章 マーケティングを支援する
第3部 AIエージェントを現場で使う
– 第8章 AIエージェントの評価
– 第9章 AIエージェントの活用
– 第10章 各社のAIエージェントの実用化に向けた取り組み

 

自律性を重視するAIエージェントには、以下の特徴や性質があります。(p.4)

  • 目標は、人間を解体させずに、汎用的にゴールの遠い複雑なタスクを遂行すること
  • タスクの長期計画能力、自己修正能力、環境適応能力、独立実行能力が必要になる
  • 応用にはエンタープライズ・オートメーション、WEBナビゲーション、ソフトウェア開発、研究の自動化、質問応答、データ分析などがある
知性を重視する場合、AIエージェントには以下の特徴や性質があります。(p.5)

  • 目標は人間の社会的行動や認知能力を模倣すること
  • コミュニケーション能力、思考能力(創造的思考、戦略的思考、批判的思考、論理的思考など)、人間の感情や糸の理解力、学習能力が必要になる
  • 応用にはロールプレイング、科学的発見、資料のレビュー、レポートや物語の作成、広告や推薦等がある

AIエージェントの活用動向

活用方法 実行プロセス
レポート作成 構成決め、情報収集、各章の執筆、図の作成、レポート完成 市場調査、提案書や報告書
質問応答 質問の理解、WEBやDBから情報収集、分析、回答 企業データから意思決定支援、サポとデスクの対応
ソフトウェア開発 仕様の理解、リポジトリの理解、テスト作成、ソースコード作成、テスト実行 プロトタイプ開発
コンピュータ操作 検索、クリックスクロール操作、テキスト記入、実行(登録、削除) レガシーソフトウェアの操作、業務ソフトウェアのナビゲーション
ドキュメント処理 記入内容の確認、抽出、審査、分類、登録 請求処理、既定の審査
研究の自動化 関連論文検索、仮説立案、実験計画、実験、考察、論文完成 専門分野の研究アシスタント、実験の考察支援
 LLMの学習によるAIエージェントの構築方法
AIエージェントに必要な能力をLLMに与える方向性と、AI振る舞いを問題設定単位で教えていく方法があります。(p.14)

  • 汎用的にAIエージェントに必要な能力を与える
    • 事後学習で以下の能力を獲得する
      • 問題解決のために推論能力を高める
      • 外部ツールを使うためのツール利用能力を高める
      • 自身の誤りに気付く自己修正能力を高める
  • AIエージェントの振る舞いを問題設定単位で学習させる
    • AIエージェント用の学習データセットを作る
    • AIエージェントの思考や行動方法を学習させる(Agent-Tuning)
    • 大規模行動モデル(Large Action Model)を用いる
 AIエージェントは、ユーザーの指示などから事前に与えられたプロフィール(Profile)に基づき、目標に向けて過去の経験をメモリ(Memory)から参照しながら計画(Planning)し、行動(Action)し、環境(Environment)に作用します。そしてAIエージェントは環境からの情報を知覚(Perception)し、必要に応じて計画や行動の自己修正(Self-Correction)を行います。(p.20)

上記の()で書いた部分は、AIエージェントに必要な要素とのこと。特にプロフィールは大事な部分になります。

プロフィール 概要
目標 達成すべきこと、目標に関する背景情報を記します
基本情報 演じるペルソナの基本情報を表します
例)職業、性別、年齢、居住地、年収、趣味、国籍
心理的特性 キャラクターの性格や行動パターンを表します
例)MBTIで知られているMyers-Briggsのタイプ指標、社交的、内向的、楽観的、野心的など
社会的関係 エージェントと他のエージェントの社会的関係を表します。上司や部下、他のチームメイトの存在との関係性を記します。
特定の人物・集団 実在する特定の人物や集団を表します
例)アニメや映画の人物、俳優、歴史上の人物、民族、政党、団体
スタイル 話し方、口癖、方言、態度を記します

実際の業務を題材にしたAIエージェントの実装方法が記されています。

  • ヘルプデスク担当者支援
    • Plan-and-Execute型AIエージェント
      • ツール作成
        • マニュアル検索ツール
        • 過去QA検索ツール
      • 自己修正
  • データ分析者支援
    • ビジネスユーザーが欲しいのはBIツールそのものではなく信頼できる分析結果
    • Julius.AI:チャット形式でデータ分析や可視化を行うサービス
    • DataInterpreterは、データサイエンスの「問題解決」を目的として提案(探索的データ分析)
  • 情報収集者支援
    • 情報収集タスクにおける探索プロセスの概要をガイドさせる→これはすでにDeepResearch等で確立されているので、空らを使ってやったほうがよさそう。
    • エージェントの設計
      • メインエージェント(ユーザーのリサーチ内容の明確化)
      • 論文調査エージェント
      • 論文分析エージェント
  • マーケティング支援
    • マーケティング支援のAIエージェントは各社で提供されているらしいです
      • Agentforce: Sales Development Representative(SDR) Agent
      • Agentforce: Personal Shopper Agent
      • JAPAN AI AGENT
    • デモとして紹介されているエージェント
      • ロールプレイングによる意思決定支援エージェント
      • パーソナライズ施策(レコメンド)支援エージェント

AIエージェントの評価は下記のプロセスで行うと良いようである。(p.242)

  1. 評価基準の選択
  2. 評価データの用意
  3. 難易度の設定
  4. トレースの準備
  5. エラー条件の設定
  6. 比較評価

生成AI~AIエージェントと驚くような仕事の量・スピードはもちろんのこと質のアップの速さも尋常じゃないレベルです。

大企業はどこも取り組んでいますが中小企業はこれまでのデジタル化の遅れというような差どころではない差が生まれようとしています。

中小企業へのAI化支援は国を挙げてやっていかないととんでもないことになりかねないと思うので、AI化支援の人材育成はもちろんのこと補助金もしっかりつけられるようにしていってほしいです。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください