著者:ナイアル・ボルジャー (著), ジャン=フィリップ・ロレンソ (著), 尾崎 由佳 (翻訳)
| 調査対象者の行動・感情データをリアルタイムで短期間に繰り返し収集する,経験サンプリング法や日誌法。研究デザインの選択,仮説の導出,分析モデルの立て方などの理論から,統計分析や論文執筆に関する実践的なノウハウまで完全ガイド。心理,教育,医療看護,マーケティング,公共政策など幅広い研究領域で活用できる。 |
経験サンプリング法にしても集中的縦断法というのも初めて聞く言葉。どういう方法なのでしょうか?
| 集中的縦断法とは、各個人の変化過程をモデル化するために、充分な回数の反復測定を行う研究手法です。この定義によるならば、実験室における生理学的測定や脳活動の測定、そしてフィールドにおける感情・生理状態・行動の移動式測定も、その中に含まれることになります。(p.iii) |
なんと、これはまさに大学のときの卒量論文に関係がある内容ではないですか。皮膚血流というのを測定したのですが、これがまた人によっても、その時のタイミングによっても基準点もスケールもバラバラで論文にまとめるのに苦労したのですが、そういうときのための手法のような気もします。というような思いを抱きながら、読み始めていきます。
| 集中的縦断法は、従来の実験室実験と対照的であれながら、同時に補完的な存在となりうる、重要な研究手法として位置づけられます。実験室実験は因果関係のある仮説を検証するのに適しています。ただし、そうした因果の過程が現実場面において実際に生じうるかどうかを判断するためには、集中的かつ縦断的なフィールド調査の手法を用いることが不可欠になります。人間の行動について理解を深めるためには、両方のアプローチが必要だと私たちは考えています。(p.iii) |
どういうことだろう。ちょっとまだ理解ができない。
| 集中的縦断法の核心となる利点の一つは、自然な文脈の中で自発的に生じる思考・感情・整理・行動を調べることが可能なところです。この手法で得られたデータを用いれば、時系列的過程の展開について、記述的に表すことも、因果関係を示すこともできます。すなわち、ある従属変数Yが時間とともにどのように変化するか、その変化が独立変数Xの変化とどのように関連しているか等について、調べることが可能です。(p.5) |
さらに、改めて利点として次の5つが挙げられています。(p.12)
|
| 集中的縦断データを効果的に扱うためにの、基本的な5つのガイドラインを確認しました。すなわち、(1) 参加者間と参加者内の分析レベルを区別すること、(2) 参加者間のランダム効果を組み込むこと、(3) 時間の変数をモデルに含めること、(4) モデル内の独立ユニットの数を適切に設定すること、(5) 参加者内変数について解釈可能なゼロ・ポイントを選択することです。これらのガイドラインに従うことで、分析における落とし穴を回避し、データの分析結果をより適切に解釈できるようになります。(p.39) |
