教養を極める読書術 哲学・宗教・歴史・人物伝をこう読む

【教養を極める読書術 哲学・宗教・歴史・人物伝をこう読む

著者:麻生川 静男

限りなき知の探訪という荒野をめざせ!
1日1項目読むだけで本物の教養が身につく
リベラルアーツの教科書◆「知への扉」の開き方◆
人はある時点でかならず「いかに生くべきか」と悩み、読書にその答えを求める。
だが、さまざまなジャンルの本を読むも答えはなかなか見つからない。
この問いの答えを求め、読書遍歴を重ねた筆者はリベラルアーツの観点から
「読書とは権威に寄りかからず、健全な懐疑心を持ち、主体的に読むべき」と悟った。◎人類4000年の特等席にいる日本人に告ぐ!
我々は「人類4000年の特等席」という恵まれた環境にいる。しかし日常の関心は身の回りの非常に狭い範囲に限られ、
自分の視野の狭さや考えの浅さを恥ずかしく思い、「これではいけない」と教養を身につけようとしても、その方法が分からない。
本書は哲学・宗教・歴史・人物伝を繙き、社会のありとあらゆる問題にさまざまな角度から立ち向かうことができる思想軸(リベラルアーツ)を身につけるための好適書。

2500年前にギリシャで哲学が発生した時、哲学はあらゆる物事の原理を探求する行為であった。人間が感じる「なぜ」に対して、権威も常識も超越した自由な発想から回答を見いだす行為が哲学と呼ばれていた。(p.110)
歴史家と言うのは、古今東西問わず、過去現在の「鏡」として見ようとする。日本の鏡物と言われる。『大鏡』『今鏡』『増鏡』『水鏡』の歴史書(というより、歴史物語)の「鏡」という語もその意味だ。また、中国の『資治通鑑』の「鑑」も「鏡」という意味である。神宗御製の序にいう、「過去の歴史書は後世の戒めの鏡となる。それゆえ、資治通鑑という名前を与えた」というのがこの意味である。(pp.157-158)
人物伝を読み、過去の人々の言動の中から、自分にとっての「ロールモデル」を見つけることが重要なのだ。・・・ロールモデルを持つと、現在の自分からなりたい、自分に向かう道筋がはっきり見えてくる。ただ、当時と現在では状況は違うし、社会体制や価値観も異なるので、思ったようにはならないことだろう。それでも、ロールモデルを持つことができれば、「バーチャルなリアリティー」を持つことになる。バーチャルと言うのは、実際には存在しないという意味だが、それがリアリティーを持って自分に働きかけてくる。今日は「ロールモデルの人はこういう行動をしたが、自分であればこうする」と、想定問答的にリアリティーを持ってどう行動するかを考えることが大切なのである。(pp.272-273)

筆者は司馬遷の『史記』を読んで、歴史書よりも人物中心の物語こそ読んで学ぶべきと冒頭から語ってます。

それもあり、最後の人物伝の章が一番生き生きと描かれているように思えました。

私もあまり、人物伝は読まないですがチャレンジしてみたいと思います。

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