著者:カミール・グーリーイェヴ、 デニス・ブーキン …
オリジナルのタイトルが『SPY SCHOOL』とあり、冒頭にもスパイスクールへの「入学おめでとう」と書かれています。(Inobe.Shion) |
内容紹介
時間に追われたビジネスパーソンへ 評者は、外務省国際情報局で主任分析官をつとめていたときに、SVR(ロシア対外諜報庁)の教育担当者と何回か意見交換したことがある。SVRはKGB(ソ連国家保安委員会)第1総局(対外インテリジェンス担当)の後継組織だ。モスクワのSVR研修センターを視察したこともある。SVRでは、記憶力を重視している。そのノウハウが本書で具体的に紹介されている。 〈何かを本当に覚えているかどうかを確かめる方法は、何の助けもヒントもなく記憶を完全に再現し、元の情報と比べることしかない。覚えているつもりだとか、話を聞いたり文章を読んだりして思い出すというのではなく、書き出して比較するのだ。このルールは諜報活動のなかで何かを覚えなくてはならないときにも厳密に守られており、指示を受けた場合や自分の身元を偽装する場合も、記憶を再現して完全に覚えていることを確認しなければならない〉。 聞いた事柄を復唱することは、記憶力を強化する基本だ。 また、政治、経済など、同じ事柄を扱っていても分析官と学者のアプローチが異なることが本書から浮き彫りになる。その違いは、時間的制約に対する認識の差だ。 〈諜報機関の分析官は、任務を命じられてから何をするのだろうか?まず、どの程度の時間的猶予があるかを判断する。諜報機関では、仕事を仕上げるタイミングに大きな意味がある。情報というものは、すぐに古くなってしまうものだ。完璧に仕上げ、十分に検証してから報告するのは遅すぎると言っても過言ではない〉。試験で合格点が60点以上である場合、試験時間内に60点の答案を提出すればいいというのが分析官の発想だ。試験時間が終了してから100点の答案を提出しても、意味がないからだ。ビジネスパーソンは、常に時間に追われている。合理的に仕事を進めるためにも記憶力を強化することは有益だ。 本書の練習問題を解いていると、短期間で記憶力が強化される。是非、試してみてほしい。 ◆内容紹介 モスクワ大学で心理学を研究するシモノフは、KGB(ソ連国家保安委員会※)にスカウトされ諜報部員となった。 スリリングなストーリーに組み込まれたスパイ養成の演習により、 ※ソビエト社会主義共和国連邦の情報機関・秘密警察。 ◆「はじめに」より おめでとう。この文書を読んでいるということは、諸君はスパイスクールに入学を認められたということだ。 「スパイ」と聞くと、ペン型レーザー銃やライター爆弾のような小道具を思い浮かべる人がほとんどだろう。 本書では、記憶力を鍛え、思考を研ぎ澄ます方法を、さまざまな演習をとおして学んでもらう。 ※本書の登場人物はすべて架空である。 ◆「序章 スパイへの道」より 本書はスパイがキャリアを積んでいく段階に応じて章が構成されている。 内容(「BOOK」データベースより) 本書で訓練を重ねれば、間違いなく記憶力は強化される。それだけでなく、情報を扱う能力、タイムマネジメント力、コミュニケーション力も向上するはずだ。 |
非常にユニークな記憶術指南本です。スパイチックな課題を与えられて記憶術をマスターしていくという本になります。
記憶術という観点においては、基本的な記憶のメカニズムを理化しながら進める感じになります。
地道なトレーニングを積んでいく形になります。