著者:西野 亮廣 …
最近、共著を含め連発で出版されている西野さん。初めて読んでみましたが、非常に論理的に社会の流れを捉えているので分かりやすいです。また色々な人と関わることで、さらにその視点が研ぎ澄まされていくのだろうと思います。研がれる人はどんどん研ぎ合っていってその流れに乗り切れないと、決められたところに乗せられていくしかないんでしょうね。そういう意味では、西野さんの絵本などでのいろいろなアプローチは新しい乗り物の最良の乗り方をいち早く覚えて乗りこなしているという感じでしょうね。(Inobe.Shion) |
内容紹介
クラウドファンディングで国内歴代最高となる総額1億円を個人で調達し、絵本『えんとつ町のプペル』を作り、30万部突破のメガヒットへと導いた天才クリエイターが語る、”現代のお金の作り方と使い方”と最強の広告戦略、そして、これからの時代の働き方。 著者について 著書に、絵本『Dr.インクの星空キネマ』『ジップ&キャンディ ロボットたちのクリスマス』『オルゴールワールド』『えんとつ町のプペル』、小説『グッド・コマーシャル』、ビジネス書『魔法のコンパス』があり、全作ベストセラーとなっている。 |
見出しテーマに語録のような感じになっているのですが、いくつかズバッと切れ味鋭く語られているのがあるので、それをピックアップしていきますね。(そんなふうにしているのはそれをインスタに上げてもらって、自然拡散を狙っているためとのこと。憎い作りです。)
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“ネタバレを恐れるな。人は「確認作業」でしか動かない。”というのは、行動経済学的でもあり、非常に興味深い視点です。たとえば、ZOZOスーツなども典型的で、それが確認作業だけで終わるものなのか、習慣化させられるものなのか、ということでいうと単なる確認作業で終わってしまい、上にあるようなマネタイズを後ろにずらすというところまでも、追いつけなかったように思いますね。
確実にヒットを生むには、数十、数百の仕掛けが必要だ。そして、これらの仕掛けは全て、自分の時間を使った宣伝ではなく、他人の時間を使った宣伝だ。ヒットを連発している人の恐ろしさは、こういった仕掛け作りが日常になっており、当初は仕掛けだと思っていたことが、呼吸をするように当たり前にできているところにある。(p.210) |
自己啓発本のようになってしまって気にくわないといいつつ、次のようなことを言っています。
努力量が足りていない努力は努力ではないし、「この努力は本当に正しいのか?」と疑うことをさぼり、時代にそぐわない誤った努力を続けていたら、それもまた努力ではない。常識を疑い、実践し、修正点をあぶり出し、伸ばすべきポイントを徹底的に伸ばす。その繰り返しだ。その先にしか、未来にはない。(p.211) |
そして、最後に書かれているこのことがまさにこの本の主題でしょう。
一歩踏み出すために必要なのは、ポジティブシンキングではなく、ロジカルシンキングだ。説明できてしまう事柄に「勇気」は必要ない。一歩踏み出すことに勇気が必要だと思っているのであれば尚のこと、そんな不確かなものを取っ払ってやるためにも、とっとと情報を仕入れたほうがいい。そして、コチラから仕入れようとせずとも、自然と情報が集まってくる身体作りをしておいた方がいい。情報は、行動する人間に集まり、更なる行動を生み、また情報が集まってくる。行動の連鎖だ。勇気のせいにしてはいけない。今、あなたが行動できていない理由は、あなたが情報収集をさぼっているせいだ。努力だ、圧倒的努力。これに尽きる。(pp.301-302) |