著者:矢部 宏治 …
このタイトルは完全にアイロニーなのでしょう。「知ってはいけない 」ではなくて、「知らないといけない」こと、そうサブタイトルにもある“隠された日本支配の構造”についてが書かれています。(Inobe.Shion) |
内容紹介
私たちの未来を脅かす「9つの掟」の正体、 なぜ日本は米国の意向を「拒否」することができないのか? 3分で日本の深層がわかる四コマまんがつき! みなさんは、世田谷区や中野区、杉並区の上空が あるいは、米軍に与えられた治外法権が 「なにをバカなことを…」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。 じつは、私たちが暮らす「戦後日本」という国には、 そうした「ウラの掟」のほとんどは、 3つの「裏マニュアル」ともいうべき 累計17万部を突破した ◆本書のおもな内容◆ 内容(「BOOK」データベースより) この国を動かす「本当のルール」とは? |
私たちが暮らす「戦後日本」という国には、国民はもちろん、首相でさえもよくわかっていないそうした「ウラの掟」が数多く存在し、社会全体の構造を大きく歪めてしまっています。(p.11) |
この掟についてのマンガが各章の頭に掲載されているのですが、これについてはどんどん拡散してくださいとのことで、それがアップされているサイトが紹介されています。
このマンガを読むだけでおおよそのことが把握できてしまいます。そして、本文を読めば、その掟によって苦しめられている人たちのことを知ることになります。
日本ってこんな状態なのか?
驚きの事実が満載です。
条文というのは読み慣れていないと、かなりとっつきにくく、文中に一つ入っているだけでも、「うわっ、ちょっと読む気がしないな」と思ってしまう方が多いかもしれません。しかし、少し読み慣れてくると、それはとてもおもしろいものです。その魅力はなんといっても、たったひとつの条文だけで、ものすごく大きな現象をスパッと明確に説明できてしまうところにあります。あるいはそれは、数式のもつおもしろさに似ているかもしれません。(pp.66-67) |
この思想のもとに筆者は、関連する条約や文書などを解きほぐしながら、日本がこのように至って因果関係や、根本の決めごとが引きづられていることなどを事実に基づいて説明していきます。
世界の常識からいうと、日本の「終戦記念日」である8月15日には何の意味もない。国際法上、意味があるのは日本がミズーリ号で「降伏文書」にサインし、「ポツダム宣言」を正式に受け入れた9月2日だけだからです。それなのに、なぜ日本では、9月2日のことを誰も知らないのかというと、
・・・敗戦にあたって日本がどういう法的義務を受け入れたかを書いた「ポツダム宣言」と「降伏文書」は、もちろんその後の日本にとって、なにより重要な国家としてのスタートラインであるはずです。にもかかわらず、「戦後日本」という国はそうやって、その出発時点(8月15日)から国際法の世界を見ようとせず、ただ自分たちに都合のいい主観的な歴史だけを見て、これまで過ごしてきてしまったのです。(pp.154-155) |
一読を強くお勧めいたします。