著者:戸田 智弘 …
寓話・・・・含蓄があります。(Inobe.Shion) |
内容紹介
古今東西語り継がれてきた迷ったときのヒントが見つかる。 寓話は人生の教訓や真理を伝えてくれるツールです。 教訓や真理は一見抽象的で分かりにくいものですが、物語のかたちをとることで自然とその教えを受け入れることができます。 本書はおなじみのイソップ寓話から世界の民話、古典、逸話など古今東西語り継がれてきた77の寓話を集め、その解説を載せました。 解説には一般的に語られる解釈に加え、通説とは異なる視点や現代的に見直した解釈など多面的に物事をとらえられるようにしました。 本書は自らの仕事や人生についての考えを深めるのにはもちろん、スピーチやプレゼンなどの話の材料としても使えます。 そのために、すべての寓話は長くとも2分以内で話せるようにまとめ、表現も聞いて分かるように改めました。 朝礼やブログなどで話のネタに困っている方のネタ帳としても活用できるでしょう。 77の寓話はそれぞれ15の章に分類されています。 第1章 視点と視野と視座 本書を通じて寓話の面白さを味わうとともに、仕事や人生などのさまざまなものの見方を身につけましょう。 内容(「BOOK」データベースより) 古今東西語り継がれる人生の教え77。「北風と太陽」「キツネとブドウ」「人間万事塞翁が馬」…イソップ物語から中国古典まで。 |
寓話の目的は教訓や真理を伝えることであり、お話そのものはそれらを届けてくれる”運搬手段”である。別の言い方をすると、寓話においては教訓や真理こそがその核であり、お話はそれらを包み込む“外皮”である。なぜそのような二重構造をとるのか。教訓は苦く、真理は激しいので、そのままでは食べられない。ならば、楽しいお話で教訓や真理を包んで読者に届けようというわけだ。教訓や真理は抽象的であるのに対して、お話は具体的で動きを持っている。寓話の読み手や聞き手は登場人物や動物と同化し、お話の中に巻き込まれていく。面白さに気を取られているうちに、いつの間にか人間や世界、人生についての認識が深まっていくのである。(pp.1-2) |
そして場合によっては、一つだけでなく二つも三つも教訓や真理が隠されている場合もあったり、それを聞く(読む)人の立ち位置によって感じ方が変わるというのも面白いところでしょう。
これからのエリートには、理性だけでなく美意識や感性が求められるということだ。さて、その根拠は、
美意識、美的価値、美の本質などについて考察するのが美学という学問である。言うまでもなく美学は人文学系に属する。これからのエリートには美意識が欠かせないとすれば、人文学系の学問が役に立たないというのは大きな間違いであることが分かる。(pp.47-48) |
人事部で社内調査を実施し、「使える人材」と「使えない人材」を分けるポイントを探った。そして分かったのは、「使える」と言われた新人はみな子供の頃に親の手伝いをした経験があり、「使えない」と言われた新人はしたことがないという事実だった。「小さい頃のお手伝いの経験」が仕事の質を左右していたのだ。・・・お手伝いの経験と仕事力はどう結びつくのか。お手伝いのというのは、親から家庭内の仕事の一部を指示されて任される。その過程でコミュニケーションする力、段取りする力、計画する力、問題解決する力、最後までやり遂げる力などが自然に身につくと予想される。(pp.81-82) |
ほとんどが知っているか、どこかで聞いた話でした。
でもそこから何を学ぶかについても、ところどころビジネス書のネタなども出しながら説明してくれており、興味深かったです。
こういった寓話ネタはいくつか持っておくと何かの時に役に立ちますので、ストックしておきたいですね。