著者:世耕石弘
非常に楽しく読めるマーケティング読み物です。特に関西在住の方はリアリティがあると思います。(Inobe.Shion) |
内容紹介 10年で受験生2倍! 総志願者数4年連続日本一! 今最も注目される改革のキーマンがすべてを語った! 少子化で18歳人口が減少する中、この10年で受験生の数を2倍に伸ばし、今や早稲田や明治を抜いて4年連続で総志願者数全国一位を続けているのが大阪にある近畿大学です。かつてはバンカラと体育会のイメージが強く、関西でも決して人気校とは言われなかった近大がなぜここまで変わったのでしょうか。 《おもな内容》 内容(「BOOK」データベースより) |
私も関西在住ですので、「関関同立」「産近甲龍」は非常になじみの深い言葉です。
ですが、逆に大した根拠なくつけられたカテゴリーの呪縛で、近大は関西2番手集団を余儀なくされてしまっているというのは否めません。
受験生が18歳なら、親も子供が18歳の時にしか大学の序列なんて気にしないですから、総人数はものすごいマーケットなんですが、タイムラインでくくられてしまうのである種ニッチなマーケットになってしまう「受験」マーケット。
そう考えると、特にこのカテゴリーの見直しを世間が求めているわけではありませんし、渦中の人たちがぶっ壊すしかないわけですよね。
そういうことを背景に、戦われた世耕さんの軍記のような感じの書物です。その軍記は第一章で、まだまだこれから更なる面白いことをやっていってくれると思います。
マグロを使った各種広告があるわけですが、それらの背景など、マーケティング読み物として楽しく読ませていただきました。
没になった過激な広告なども学校には貼り出されているようで、学生たちもこれを問題意識ももってこれらを見ることができれば、いろいろな勉強になるんでしょう。なかなかそういった意識を持つことは難しいと思いますが、興味をもって見てほしいものです。
巻末には、ニュースリリース一覧もあり、発信していくことの大切さを学ばされます。