伝わる言葉に“文章力”はいらない
―ベテランコピーライターの誰も教えてくれなかった文章術
著者:宮澤 節夫
内容紹介 人を動かすのに上手な文章はいらない! ●伝わる文章に「文章力」はいらない 社員各位 あなたは文章の良しあしを何で判断するでしょうか? 実は伝わる文章を書くには、「考え方」のコツが必要なのです。 ●「9マス」で伝えたいこと、相手に思ってほしいことを整理する 方法は簡単。本書で紹介する3×3の図で、 企画書やプレゼン資料、リリース、チラシなどの仕事上の文章から、 内容(「BOOK」データベースより) |
★読書前のaffirmation!
[きっかけ・経緯]
[目的・質問]
[分類] 816:文章. 文体. 作文
ものすごくシンプルで分かりやすかったです。刺さる文章のためには、9つの要素がそろっていればよいということで、9マスマトリクスが紹介されています。
具体的な9マスマトリクスを紹介しましょう。下記が基本形になります。
知ってもらう | 関心を高めてもらう | 行動を起こそうと思ってもらう | |
事実 | |||
メリット | |||
本音 |
この考え方を使った例を示します。
まずはメールの場合です。
知ってもらう | 関心を高めてもらう | 行動を起こそうと思ってもらう | |
提案のポイントを知ってもらいたい | 他社より有利だと思ってほしい | 発注してほしい | |
事実 | 他社より安価 | 他社より安価 | 他社より安価 |
メリット | コスト削減できる | コスト削減でき、予算を達成できる | 安い値段で手間なく競争力を高められる |
本音 | (話を聞くのが面倒) ↓ 見ると納得していただけます。 |
(よくある話) ↓ 弊社だからできるご提案です |
(社内で通すのが大変) ↓ この金額なら、決済もしやすい額だと思います。 |
これらの要素をもらさずにメールを書くと、質の高い読んでもらえるメールになるということです。
もう一つ例を示しましょう。
次は提案の場合です。
知ってもらう | 関心を高めてもらう | 行動を起こそうと思ってもらう | |
パソコンの性能が低いこと | 仕事に集中するため必要なこと | パソコンを変えるだけで、残業が減る | |
事実 | パソコンの処理速度が遅い | 途中でフリーズしたりして、思うように仕事が進められていない | 残業が多いうえ、効率も悪くなっている |
メリット | 仕事が速く進められる | 仕事の効率が高まる | 残業がなくなるうえ、部署の成績にもつながる |
本音 | (パソコンだけの問題ではないのではないか) ↓ 最新のパソコンが入っている部署では、仕事がスピーディに終わっている |
(仕事の効率が高まるのはいい) ↓ 肯定なので、このままのメッセージ |
(余計なコストがかかる) ↓ ネットなら安価で買えるし、残業代を考えれば安い |
このような感じで、9つのマトリクスの内容を整えて、提案書を作ると漏れのない質の高い、刺さる提案書ができるということです。
参考になりました。