はじめての問題解決力トレーニング
―図を描けば本当の問題点が発見できる
著者:斎藤 顕一,竹内 さと子
★読書前のaffirmation!
[きっかけ・経緯] この類は何冊も読んでますが・・・復習ということで。
[目的・質問] 疎かになっている視点・・・再確認・再認識です。
多くの企業や組織の状況を見ていると、いま企業や組織に必要なのはコンサルタントや経営企画メンバーなどの問題解決を本業とする専門職ではなく、現場、すなわち実践の場で自分なりに問題を理解して、企業や組織が本当に変わるためには、プロフェッショナルではなく、そのような実践するアマチュアにこそ、問題解決の考え方を知ってもらう価値は高いと私は思います。(P.3) |
その通りです。これまでは中間管理職であるマネージャもマネージメントに注力して、実践の場に問題をしっかりと伝えてチームとして機能できていたと思いますが、マネージャはプレイイングマネーやとならざるを得ず、また個人も多様化していくなかで、まさに上記のような部分が欠落していっているので。現場でいる人はずっと昔から気づいていますが、経営レベルはもちろん、斎藤さんのような部門の方たちもあまり気づけていなかったことだと思います。
みなさんは問題解決についてはアマチュアでも、自社のことについてはある意味でプロだからです。自社の組織や事業については良く知っている皆さんの場合、解決の方向性を見出すことにつながる、問題の“あたりづけ”ができれば、それで十分です。完璧に問題を理解することができなくても、方向性が正しいと分かれば、まずは解決策を試してみる。もしもしれでうまくいかなければ、やり方を変更すればよいのです。(P.6) |
私はよく、「華麗なるアマチュア」たれ、とチームのメンバーに言っています。アマチュアだからこそできるこそ、筆者もおっしゃってますが、社内事情、業界事情に通じているというのは何よりも大きな問題解決の基盤になると思っています。その基盤がスピードにつながると思っているので、私が思う理想としては、「華麗なるアマチュア」が増えれば、部門にコンサルタントはいらないと思います。ただ、部門部門を大所高所で判断するコンサルタントは必須だと思います。
いくつもデータチャートを描いていくと、問題を理解するためのキーとなる“発見(Findings)”が出てきます。その会社が抱える根本的な問題を指摘するための情報ですね。そのメッセージを伝えるために描くチャートが、分析チャートです。・・・チャートにはデータチャートと分析チャートの2種類があり、データチャートを描いて考えるのは大事なことを発見して、それを分析チャートに昇華させていくためだということを、よく理解しておいてください。(P.38) |
コンセプトチャートについて下記のように整理されていました。(P.64)
関係 | 集合関係 |
マトリックス | |
力関係 | |
ようやく | |
時間 | プロセス |
循環 | |
フィルター | |
時系列 | |
構造 | ツリー構造 |
ピラミッド | |
3C、7Sなどのフレームワーク | |
序列 | リスト |
Pros/Cons |
チャートを描いて考える際に、浮かんだ疑問を補助線として加えてみることで、意味合いがクリアになることがあります。(P.172) |
この補助線なんですが、チャートに限ると単なる線の話ですが、問題解決においても「補助線」という考え方を取り入れるといいと思います。
マッキンゼーで使われていたというコンセプトチャート作成のためのアプリケーションSoloが紹介されています。
こういったタイプの無料ソフトもいくつか出ていますので、またご紹介したいと思います。