著者:関 満博 …
長年中小企業に携わる著者の中小企業に関しての問題提起。(Inobe.Shion) |
メディア掲載レビューほか
日本の中小企業―少子高齢化時代の起業・経営・承継 著者は経営学者であり、経営診断の現場にも長年携わってきた。データと事例をもとに中小企業の現状を解説する。 起業など華々しいイメージも伴うが、現実に中小企業を取り巻く環境は厳しい。とりわけバブル経済が崩壊を迎えた1992年以降は廃業件数が増加、起業数は低下の傾向にあるという。一方、震災復興・人口減少などの課題に向き合い、事業モデルを転換して躍進する企業もある。岩手県釜石市の小野食品は給食用の魚加工が中心だったが、2009年頃から三陸産の魚を新聞広告主体で提供する「頒布会」スタイルに転換。高齢化や個食化が進む社会状況を背景に、被災企業の中で存在感を放つ。 最近はミャンマーなど近隣諸国への企業進出が注目される中、国内の現実に根差した記述に説得力が宿る。 評者:松岡瑛理 (週刊朝日 掲載) 内容紹介 日本経済を支える数多くの中小企業。だが、近年は人口減少や、中国・アジアとの競争などがあり、かなり厳しい状態に追い込まれている。起業は減り、既存の企業も承継に苦しんでいる。なぜ、そのような事態に陥ってしまったのか? 今後の展望はあるのか? 経営学者が現場を徹底的に見て回り、課題と展望を論じる。 |
なかなか『中小企業白書』では言い切れないようなところに切り込んだといった感じでしょうか。
実現場での内容も多く、興味深い内容です。