日本会議 戦前回帰への情念

日本会議 戦前回帰への情念 (集英社新書)

日本会議 戦前回帰への情念 (集英社新書)
著者:山崎 雅弘

内容紹介
日本会議と安倍政権は、この国をどこへ導こうとしているのか?欧米メディアが「日本最大の右翼組織」「安倍政権を支える国家主義団体」と報じる日本会議。
現安倍政権の閣僚の半数以上が日本会議と直接的に繋がる議員団体「日本会議国会議員懇談会」に属しているにもかかわらず、日本の大手新聞・テレビは両者の関連性についてほぼ報じていない。本書では日本会議の“肉体”(人脈・組織)と“精神”(戦前戦中を手本とする価値観)、教育や靖国をめぐるその“運動”を詳説し、
日本会議と安倍政権が「改憲」へと傾倒する動機が、かつて日本を戦争に導いた「国家神道」を拠り所とする戦前回帰への道筋にあることを指摘。
気鋭の歴史研究家が、日本会議を近視眼的な“点”ではなく、歴史的事実をふまえた“線”としての文脈から読み解く、「日本会議論」の決定版である。 

★読書前のaffirmation!
[きっかけ・経緯] 最近よく聞く、「日本会議」・・この実態は?
[目的・質問] 「日本会議」とは何ぞや?
[分類] 080:叢書. 全集. 選集

「日本会議」これまで、アンタッチャブル?というくらい、誰も何も言わなかった団体ですが、なぜまた表に出始めたんでしょうか。これはこれで不思議でして、結構メジャーな出版社からも出ています。アンダーグラウンドな雑誌や出版社ならわかるのですが。

この下記の目次を見るだけで、内容が把握できると思います。

【目次】
はじめに――大河ドラマ『花燃ゆ』と日本会議の副会長
第一章 安倍政権と日本会議のつながり――占領された内閣
1.第二次安倍政権の発足と日本会議の役割
2.重なり合う「日本会議」と「神道政治連盟」の議員たち
3.慰安婦問題・南京大虐殺問題への日本会議の関わり
4.中国の軍事的脅威をアピールする安倍政権と日本会議
5.光を当てる地方紙・週刊誌・ネット言論と、光を当てない大手メディア
第二章 日本会議の「肉体」――人脈と組織の系譜
1.「神道・宗教勢力」と「保守・右派勢力」の融合
2.神社本庁と日本会議の深い関係
3.日本会議とその前身/関連組織が行ってきた主な政治運動
第三章 日本会議の「精神」――戦前・戦中を手本とする価値観
1.安倍首相と日本会議と天皇――「日本の国柄」の核心を成す存在
2.「日本を取り戻す」――具体的には、何を「取り戻す」のか
3.日本会議の思想の原点を物語る書物『国体の本義』と『臣民の道』
4.戦前・戦中の思想と価値判断を継承した日本会議の活動方針
第四章 安倍政権が目指す方向性――教育・家族・歴史認識・靖国神社
1.安倍首相と日本会議と教育改革――「愛国」「道徳」という名の政治教育
2.安倍首相と日本会議と家族観――国民の内面に踏み込む
3.安倍首相と日本会議と歴史認識――大東亜戦争の肯定
4.安倍首相と日本会議と靖国神社――「国に殉じた英霊」の理想化
第五章 日本会議はなぜ「日本国憲法」を憎むのか――改憲への情念
1.安倍首相と日本会議が日本国憲法に示す「敵意と憎悪」の背景
2.日本国憲法を「神道指令の恒久化」と見なす日本会議
3.安倍政権と自民党の憲法改正案
4.日本会議の改憲運動と「産経新聞」の憲法改正案
5.憲法改正運動の最前線に躍り出た日本会議

戦前・戦中の国家体制は、最終的には爆撃による焦土や主権の一時喪失など「国の破滅」に近いところへと日本を導きました。当時のOSの何が欠陥(バグ)であったのか、という検証や謙虚な反省を欠いたまま、当時と同じような高揚感に酔いながら同じ道を集団で驀進すれば、また同じような結末にいたる可能性は低くはないはずです。本当の「愛国者」ならば、日本が再びそのような陥穽へと転落することを望まないでしょう。(p.244)

ここまでの回帰は流石に行きすぎなのは分かります。ですが、ビッグワードですが、「日本人らしさ」って改めて見直して、引き継いでいくべきところは若い世代に漏れずに引き継がれていく仕組み(そらこそ教育でしょうか)を創り出していくことには賛成です。

一度、そう言ったところも考えながら、読んでみてほしいと思う一冊です。

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