情報学の基礎

情報学の基礎―諸科学を再統合する学としての哲学

情報学の基礎―諸科学を再統合する学としての哲学
著者:米山 優

★読書前のaffirmation!
[きっかけ・経緯] 情報・・・「情報学」知りたいです。
[目的・質問] 「情報学」について定義そのものから勉強します。

2002年の出版ですが、ここで出会えたのも縁ですのでしっかり学びたいと思います。

そもそも情報というものが人間の思考そのものや学問全体そして社会に及ぼす影響とはどのようなものであるのかについての考察は、まだまだ不足している。それを補い、深めることは緊急の課題なのである。その課題に応えるための一つの試みとして成立した本書では、現在まで発展してきた諸科学を出発点にし、「情報」という概念をヒントとして、科学そのものの基盤を問うものとしての哲学的努力を<情報学>という形で提示する必要があった。なぜなら哲学こそ、そうした努力を引き受けるべき営みであろうからである。その試みの中で私は、言うならば<科学的探究を後押しする心の動き>にまでも踏み込まざるをえなかった。そこでは、個別科学における探究も、いわゆる学際的探究も、当の営みそのものの言わば心理分析を受けることになったのである。(P.6-7)

いきなり難解な言葉で攻めてきました・・・。

学問の世界では専門分化して研究を進めるようになって久しい。確かにそのようにしなければそれぞれが急速な進展を望めないという事情もある。しかしながら、そのように細分化した各々の科学だけでは解決できない問題に気づき始めて、人は「学際的研究」の必要性を語り始めたのであった。学問(science)が個別諸科学(sciences)であるために解決できない部分を、互いに手を取り協力して解決しようというのである。(P.7)

よく分かります。そして、縦割りにされた機能を横串にするのが何でもありの人類学かもしれません。

情報工学(Information Engineering)ないし情報科学(Information science)とは異なる学問としての情報学については、明確な規定が未だなされていない。(P.14)
情報工学における研究に関しては、既存のメッセージを送信者から受信者にいかえに正確かつ迅速に伝達するかが問題である、と言っておけばまず足りるだろう。それに対して、「科学」が「高額」を真部分集合として含むだろうという意味で紹鴎高額より広い射程を持つと考えられる情報科学についてはより広範囲のことが考えられているはずである。・・・情報科学とは、一言で言って、ウィーナーの提唱したサイバネティックスにおける制御と予測の理論、シャノンの発表した通信系の情報理論、そしてフォン・ノイマンに代表されるディジタルな情報理論とそれらの発展形態である。(P.14)
人間の固有性が表だって問題されることは少ない。<物質や生命に関わっての情報学的探究>を遂行する場合には、人間とのかかわりをどのようにつけていくのかさえ大問題ということになる。(P.19-20)

内容、深すぎますねぇ。短時間で内容を把握するには、厳しすぎます。いったん今回はここまでで、また時間のある時に熟読したいと思います。

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