理系の伝え方


理系の伝え方―最良の知恵を生み出す「ロジック&コミュニケーション」―

理系の伝え方―最良の知恵を生み出す「ロジック&コミュニケーション」―
著者:籠屋 邦夫

★読書前のaffirmation!
[きっかけ・経緯] タイトル、気になりました。
[目的・質問] 「理系」/「文系」の違いを客観的に理解したい。

はじめに・・・のあと、本書のエッセンスをもまとめた34の方程式が掲載されていました。少しクエスチョンなところも無きにしも非ずで、ダブってるように感じるところもありますが、逆に網羅はされているように感じています。

理系の伝え方 34の方程式 (P.17-19)

01. 「コミュニケーションの目的」=「意思決定」
02. 「伝え方の基本」×「キャラクター」=「オリジナル」
03. 「内容の整理」×「シミュレーション」=「アドリブ力」
04. 「コミュニケーション」=「内容」×「伝達」×「議論」
05. 「言語」<「ロジック」
06. 「伝える相手」=「衆知を結集するためのパートナー」
07. 「伝える」=「双方向コミュニケーション」
08. 「相手に求めるもの」×「相手の立場」=「ゴール」
09. 「相手の立場で考える」=「相手を最大限有効活用する」
10. 「準備:60%」+「伝達:15%」+「議論:20%」+「テクニック:5%」
11. 「大きな目的」=Π「小さなゴール」
12. 「フレームワーク」=「思考整理のツール」
13. 「新事業の提案」=「6W2H」+「5WHY」
14. 「付箋」=「思考熟成のツール」
15. 「最良の答え」=「自分」×「相手」×「ライバル」
16. 「LISS」+「MECE」=「伝える内容を正確に捉える」
17. 「イシューレイジング」=「見落としに気づく」
18. 「雑談」<「文脈」
19. 「相手を観察するポイント」=「表情」+「身体の動き」+「声のトーン」
20. 「雑談」<「目的を持った議論」
21. 「理解されない原因」=「専門用語」+「横文字略語」
22. 「起・承・転・結」<「結論先行」 and / or 「思考のパターン」
23. 「最重要事項を伝えるコツ」=「小声で強調」
24. 「プレゼンの味方」=「ノッディングパーソン」
25. 「批判させないコツ」=「1.5倍の声量」+「自信のある身振り」
26. 「続きまして・・・」=「最悪のつなぎの言葉」
27. 「スクリーン」<「相手の正面」
28. 「5分の休憩」+「思考の整理」=「クロージングの結果を変える」
29. 「キャラクター」=「地位」×「立場」×「年齢」×「職業」
30. 「切り返し」=「Good question」+「Let us clarify」+「What do you think?」
31. 「相手」=「立場の異なる協働作業者」
32. 「クロージング」=「意思決定」+「ネクストステップへのアクション」
33. 「自分」≦「相手」
34. 「ロジカルなコミュニケーション」=「シミュレーション」+「大和魂」

LISSについては、初めて聞きました。著者の造語とのことです。

「LISS」とは、「Logically Independent(論理的独立」で、「Spanning Set(包括座標系)」という意味で、それぞれの頭文字を取って「LISS(独立包括座標軸)」と読んでいます。(P.110)
「伝える」ことの目的は、そのほとんどが次の3つに絞られるということを確信しています。
①相手と衆知を結集する(お互いの意見を出し合う)
②意思決定と決断をする(目的とゴールを明確にする)
③次のアクションに結びつける(実際に行動を起こす)「思った通りのことが正確に相手に伝わる。そして、それが相手の知恵と知識を活用した、より高次元の意思決定とアクションにつながる」それだけでコミュニケーションは大きく変わるということを理解しましょう。(P.37)

「伝える」→「伝わる」、そして「伝わった」証として、「動く」ということになるのでしょう。「伝えた」つもりで、「動いてくれる」と期待して、何度も裏切られています。というより、うまく伝えられていないということなのでしょう。

コミュニケーションにおける基本構造は、次の3つに分類されます。
①「内容」→伝える前に、自分が伝えたい内容を整理すること
②「伝達」→その整理した内容を実際に相手に伝えること
③「議論」→伝えたあとで、その内容をもとに相手と話し合ったり、相手の疑問を解消したり、そ-の後の行動につなげること
以上の3つです。(P.48-49)

「内容」がなければ、いくら伝え方がうまくでもダメで、まずは「内容」。

全員の共通言語になるもの。それが「ロジック」、つまり、「論理」です。ロジックが言語の代わりをし、言語を補うのです。・・・伝えるという行為をするときには、「ロジック」が最も大切な要素になるのです。ロジックをしっかりと持っていると、「その話はおかしい」と、議論のなかで違和感のある部分を論理的に指摘することも可能になります。言葉が多少おかしかったり、誤っていたとしても、ロジカルに伝えることができれば、それを修正し、建設的に議論ができることになるのです。(P.54)

筆者は、日本語でも英語でも「ロジック」は共通語だと言っています。

 

あなたも自分より目上の立場の人に、新しいアイデアや新規事業の提案などをした際に、否定的な意見をもらったことがあるかもしれません。しかし、否定的な意見の理由の多くは、“しっかりと理解されていない” これが原因であるといえます。その結果、議論がかみ合わないということになるのです。それを防ぐためには、「はじめて聞く話」をきちんと理解してもらう必要があります。(P.58-59)

これ・・よくあります。つい、分かってくれていると思って話してしまうんですよね。でもそうじゃないんですよね。嫌な予感がしたら、詳しく丁寧に伝えないと・・・・その前に伝える準備、内容の精査・・・・となるとやっぱり時間はかかってしまいますが、その丁寧さもあわせて伝わるんでしょうね。

「内容」とは、つまり「誰」に「何」を伝えるか、とも言い換えられます。それには、「話すこと全体の文脈」を理解することが大切です。全体の文脈しっかり理解せず、ゴールも決めずに、話をいつまでも続けていると、最悪の場合お互いの感情のもつれにつながり、雰囲気が悪くなることもあります。(P.61)
そもそも魅力度の低い内容を、一生懸命相手に伝えようとしても、「労多くして功少なし」です。そして、更にその内容がロジカルに整理されていなければ、伝達作業がより難しくなってしまうのです。(P.78)
伝えるということにおいて、それぞれの要素にどのようなリソースバランスを持って注力すべきかを、簡単にまとめるみると、次のようになります。(P.78)
①準備(伝える内容を整理する)=60%
②伝達(実際に伝えていく)=15%
③議論(相手との衆知を結集し、意思決定する)=20%(P.78)

残りの5%はテクニックだそうです。僕も講演などでプレゼンするときを考えると、上のような構成比になりますね。でも社内のプレゼンのときはこうはなってない気がする・・・・・。なるほど、確かにそんな気がします。

内容が伝わらないときというのは、そもそも自分もよく理解していないというケースが多いのです。
①自分自身がしっかりと内容を把握する
②どのような文脈で話をするのか考える
この2つを整理することを意識しましょう。(P.84-85)

これも分かりますね。そりゃそうだと言えばそうなんですけどね。

新しいアイデアや、新規事業の提案の時には、私が提唱している「6W2H」と「5WHY」という2つのフレームワークを使って話すと、非常に理解が早くなります。

「6W2H」
①「Who(誰が)」
②「with Who(誰と)」
③「What(どんな新商品やサービスを)」
④「Whom(どんな顧客に)」
⑤「Where(どこで・どの市場で)」
⑥「When(いつから)」
①「How(どのように売って)」
②「How to collect money(いくらで・どうお金をもらうか)」

といったビジネスモデルの基本要素を表したフレームワークです。

「5WHY」
①「なぜそこに着目したか」
②「なぜお客様は買ってくれるのか」
③「なぜ競合に勝てるのか」
④「なぜ儲かると言えるのか」
⑤「なぜ世の中のトレンドに照らし合わせ、今回の提案が理にかなっていると言えるのか」

という新規の提案に関する説得力への5つの質問のことです。(P.89-91)

このフレームワークは、秀逸ですね。まさに5W1Hを強化し、さらにMECEにしたものと理解しました。最終の押さえとしてチェックしたいところです。

「MECE」そのものよりも、「何の観点でMECEか」を想定する「LISS」という概念のほうがより本質的です。(P.109)

いわゆる「切り口」です。「鋭い切り口」でないと、効果薄ですからね。クラスター分析でいうところの内的結合、外的結合と言いますか。内的には凝集していた方がいいですが、外的には離れていた方がいいと。そういう切り口を見つけられるかですね。

この要因やアイデアを、どんどん挙げていく作業を、専門用語で「イシューレイジング(論点の洗い出し)」と呼びます。イシューレイジングでは、とにかく最初に思いつくこと、気づくことなど、できる限り多くの論点を挙げていきます。(P.116)

そんな専門用語があったんですね。初めて知りました。

ある課題に取り組むときに、知らず知らずのうちに、自分たちの頭の中に、暗黙の前提や盲点・死角があるのは仕方のないことです。そのような場合でも、イシューレイジングからの「LISS」の抽出という作業を愚直に行っていけば、最初は明確には認識していなくても、やっていくうちに自分がどういった論点や切り口を重視しているか、あるいは逆に見落としているかが見えてきます。(P.117)

ブレストしたりして、こういったことやってましたが構造的にすることができるかも。もしかして、研究したいと思っていることに近いところかもしれません。

自分なりの「LISS帳」に、様々な「LISS]の引き出しを持つことにより、経験したことのない課題に直面したときにも、まずはそれらを引き出しから引っ張り出したり組み合わせたりして、フレキシブルな対応ができるようになりました。・・・伝える内容を的確に準備する際に非常に有効なツールになりますので、ぜひ自分なりの「LISS帳」をつくってみることをお勧めします。(P.118)

はい、早速「LISS帳」作ってみたいと思います。良いことを聞きました。

理解されていなかったり、話に飽きられてしまっていると、見た目にも分かりやすく表れてきて、椅子の背もたれに寄り掛かったり、ため息も増えてきます。そうなったときには要注意なので、一つアクセントを入れるようにします。もっとも簡単で効果的なアクセントは「質問」です。
「いままでのところは、よろしいでしょうか?」
「私がお伝えしたいことについて、ご意見はのちほどしっかり伺いますが、まずはお伝えするという観点でご理解いただけていますでしょうか?」(P.132)

これまた、ありがたい情報です。このアクセント・・・使わせていただきます。

基本的には、話の冒頭ですべて流れを伝えてしまいましょう。「今日は次の5つのポイントについてお話します」など、話の展開や終わりどころが明確になるように伝えると、相手は最後まで集中して聞くことが可能になります。(P.143)
結論から言うのが基本ですが、もう一つの方法として、「自分が思考したパターンにそって伝えていく」という伝え方も効果的です。(P.144)

どちらにしても、プレゼンでは起承転結はいまひとつということですね。

話し方に自信がないということは、内容にも自信がないと思われてしまっても仕方ありません。その瞬間に「批判のスイッチ」が入るので、結果的に伝えたいことが伝わらず、むしろ悪い印象を与えてしまうことになるのです。逆に言えば、内容に若干の不安があったとしても、自信がある話方をするだけで、成立してしまうこともあるのです。(P.160)

あわせて下記も・・・納得です。

パワーポイントを使ったプレゼンテーションの差異には、一つのページから、次のページに行くときに、“話の流れが頭に入っていない人”に限って、「続きまして」と言ってしまいます。これは最悪のつなぎ言葉と言っても、過言ではありません。・・・プレゼンターが、自分のなかで話の内容を論理的に理解できていないために、情報を上から順に羅列し、形式的なつなぎとしての「続きまして」しか出てこないのです。(P.164)
クロージングで次の展開が決まるので、焦って早く結論を出そうと思ってしまう気持ちはよくわかります。しかし、ここで急いではいけません。クロージングで、いかに自分と相手の思考を整理するかで、その後の結果が大きく左右されます。(P.170)

会議の最後で、しっかりと次の会議に向けての役割分担とスケジュールを確認しておくこと、ここで参加者のコンセンサスをしっかり固めておくことが次につなぐための大切な一歩ということです。ついつい忘れがちなのですが、念押しとしてやっておくべき行為です。

どうしても答えられない質問を投げかけられたときは、満面の笑みを浮かべて、こういいましょう。
「Good question(良い質問ですね)」と。すると相手には少なくとも、良い質問をしたというところで、自分への満足感が生まれます。
2つ目は、“その質問の意図を確認する質問”をします。
「Let us clarify your question(その質問を明確にしましょう)」というように逆に聞いてしまうわけです。想定外の質問の多くは、自分がその項目について、じつはもともと十分に考えていなかったことを指摘されたということになります。
次は3つ目です。相手の意図は理解できたけれども、それに対して的確なレスポンスの仕方は浮かんでこない。最後はこう言いましょう。
「What do you think?(あなたはどう考えますか?)」と。すると、相手なりの意見を述べてくれて、そこから自分の思考が発展し、答えが出てくることもあります。(P.183-186)

このノウハウはすごい!これを使いこなせれば、質問も怖くないです。素晴らし切り返しです。

大和魂には、「唐魂」に対する「大和魂」という意味があるのです。唐というのは中国。唐魂というのは、原理原則主義ということです。それに対して大和魂というのは、臨機応変に、その場その場で対応していくということです。(P.201)

メモすることが多い、良い本でした。これ以外にも著者の籠屋さんの「籠屋式プレゼンのこつ まとめシート」というのがありまして、これがまた秀逸です。こちらは、是非、ご購入いただいてご確認いただいたらと思います。

 

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