著者:佐々木 美加
| 人々の金融の捉え方と現実の金融の乖離を明らかにし、そのうえで人々の金融への参画に対する心理過程〈金融の認知構造〉〈金融への態度〉〈金融商品選択傾向〉を体系的に測ることのできる尺度を開発、提案する。
●著者紹介 ●主な内容 まえがき 第1章 金融の認知構造と専門性 第2章 金融行動の心理測定と金融心理尺度の開発 第3章 金融心理尺度と投資行動 本書のまとめと使い方 |
改めて日本人の金融に対する知識が低いということがこの書籍を通して気づきました。というのもアンケートをとっても「分からない」が大部分とのこと。ただ書籍の出版のわりにデータが古くてちょっと??という感じもありました。
新NISA白書によると、
| NISA導入がもたらした転機:2014年 NISA(少額投資非課税制度)が2014年1月に導入されたとき、制度開始初年度の2014年末のNISA口座数はわずか825万口座でした。しかし政府は「資産所得倍増プラン」を通じて、5年間でNISA総口座数を1,700万から3,400万へ倍増させることを目標としました。2014年のNISA導入から数年間、株式保有率は13~17%の低い水準が続きました。この時期、個人投資家の数は着実に増加し、2014年度末の個人株主数(延べ人数)は4,582万人でしたが、その後7年連続で増加し、2020年度末には5,981万人に達しました。つみたてNISA導入による投資信託の急速な普及:2018年~2023年 2018年1月につみたてNISAが開始されると、投資信託の保有率は上昇し始めました。つみたてNISAは長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託を年間40万円まで購入でき、最大20年間非課税で保有できる制度です。2023年末時点で、つみたてNISA口座からの買付額は1.7兆円となるなど、着実に普及が進みました。 ただし2020年から2023年まで、有価証券保有率は19.6%で完全に停滞していました。この時期、NISA口座数は徐々に増加し、2023年12月末には2,125万口座に達し、累計買付額は35.3兆円に到達しました。 新NISA導入による劇的な変化:2024年
つみたて投資枠と成長投資枠の併用可能化 この拡充の影響は劇的でした。2024年1年間で:
この結果、有価証券保有率は19.6%から24.1%へと4.5ポイント増加しました。個別には、投資信託保有率が10.1%から12.6%へ2.5ポイント増加と最も顕著な伸びを示し、株式保有率も13.3%から14.1%へ0.8ポイント増加しました。 |
となっています。となると、金融リテラシーの重要性はさらに上がってきています。その割に、あまりそこは抜きのまま制度だけが先行している気もします。
そういう意味では、この書籍で調べている「金融行動の心理学」というのは非常に重要です。
「金融心理尺度」
- 金融リスク認知尺度
- 個人的・社会的考慮尺度
- 投資態度尺度
の3点での調査方法を提案されています。
評価の尺度も、6段階で中央にならないように配慮されており調査の手法としても興味深いところでした。
著者のこの本に至るまでのところは、いろいろな学会等で発表されているようなので、ご参考に。(こちらまで)