著者:佐藤 航陽
お金を「ツール」として理解する。経済に対する考え方がシフトしていく中で、改めて「お金」の在り方を考えるきっかけにしたいです。(Inobe.Shion) |
メディア掲載レビューほか
「お金2.0」が普段ビジネス書を読まない人にもウケた理由 「お金」と「経済」が、インターネットの爆発的普及以上かもしれない大変化を迎えようとしている。中央銀行を介さない仮想通貨の流通、評価や信用を軸とした資本の形成。新たな「お金」や「経済」を、よりよい生き方のツールとして活用するための知識を、専門用語をなるべく避け、読み易く書いた本が大ヒット中だ。 「ブログの難解な文章の印象があって、著者ご自身も難しい方かと思っていました。ところがお会いしてみると、少年のようにキラキラした瞳をしていて、語り始めた『お金』の未来の話が思わず録音してしまったくらい面白かった。哲学者というか、思想家というか、本当にスケールが大きいことを考えている。その場で本を書いてもらおうと決めました」(担当編集者) 「お金」に「更新」を意味する「2.0」を付けたシンプルで印象的なタイトルも著者のアイデア。とにかく読者の間口を広げたいという意志の現れだという。 「最初に手にとったのは、圧倒的に学生や20代、30代の社会人の男性層でした。これからを生きる人のバイブルのような人気を獲得していました。大規模な電車広告を打ったことで更に勢いが増し、今は普段ビジネス書を読まないような人たちにまで届き始めています。著者は『新しい世界を作りたい』という考えが強い方。この本のヒットでその実現が少し早まったと思います」(担当編集者) 評者:前田 久 (週刊文春 2018年3月29日号掲載) 内容紹介 【発売前重版決定!話題沸騰】 〈資本主義を革命的に書き換える「お金2.0」とは何か〉 第1章 お金の正体 第2章 テクノロジーが変えるお金のカタチ 第3章 価値主義とは何か? 第4章「お金」から解放される生き方 第5章 加速する人類の進化 内容(「BOOK」データベースより) 著者について |
本当にお金や経済が作り出す課題を解決したいと考えるのであれば、お金に自らがくっつけている「感情」を切り離して考えなければなりません。お金や経済が持つ特徴を理解したうえで、それらを自分の目的のために「ツール」として使いこなす訓練が必要なのです。(p.257) |
私たちの周囲を覆っているあらゆる常識や概念は、全て人間の「想像力」の産物に過ぎず、それは次の時代の人々によって上書きされ続けていく「発展途上」なものに過ぎません。「かくわるべき」「かくあらねばならない」などということは本当は存在せず、人間はどんな空想も現実に変えることができ、どんな存在を目指すこともできます。必要なのは、アインシュタインの言う通り「好奇心」と「想像力」を絶やさないことです。(p.261) |
「かくあるべき」というところの価値観の最たるものがお金であり、その概念を変えることで新しい生き方が見えてくるとそんなところでしょうか。