「読書レビュー 2015」カテゴリーアーカイブ

サイエンティフィック・リテラシー 科学技術リスクを考える

サイエンティフィック・リテラシー 科学技術リスクを考える
(著者:廣野 喜幸 )
★★★★☆

本書では、科学技術とともに暮らさなければならない時代に、文系・理系を問わず我々に求められる「サイエンティフィック・リテラシー(=いかに科学の知識・教養を身に付け、集めた科学情報からいかに物事の本質を見ぬくか)」とはいかなるものかを、具体的に身近な事例を豊富に取り上げて解説する。待望されたこの分野初の入門書。(「BOOK」データベースより)

過大評価もしくは過小評価はリスク認知の「バイアス」と言われる。専門家として訓練を受けない限り、人々は一定の傾向性を持つリスク認知のバイアスを示すことが繰り返し確認されている。(P.50)
リスク認知のバイアスとして解釈すると以下のようになるだろう。
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イノベーション・ファシリテーター ― 3カ月で社会を変えるための思想と実践

イノベーション・ファシリテーター ― 3カ月で社会を変えるための思想と実践
(著者:野村 恭彦 )
★★★☆☆

著者の野村氏のホームページを見ると、
Dialogue + Action = Innovation
と書かれており、これが野村氏の追求されていることのようで、本書もその流れを汲んだものとなっています。

さて、本書ですが、サブタイトルに「社会を変える」とあるように、著者が“フューチャー・セッション”と名づけた対話手法を用いて、「対話で社会を変えるプラットフォーム」を作ろうという取り組みに当たってのファシリテーターの思想と方法論を解説した書です。

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発想を事業化するイノベーション・ツールキット

発想を事業化するイノベーション・ツールキット ―― 機会の特定から実現性の証明まで
(著者デヴィッド シルバースタイン )
★★★★☆

これは、タイトル通りの内容で、「イノベーションのためのツールの紹介本」です。
イノベーションには2つの異なるプロセス、フロントエンドとバックエンドがあり、さらにそれらをそれぞれ2つに分け、イノベーションのステップとして以下の4つ段階を設定し、それぞれにツールを紹介する形を取っています。

その4つの段階とは、
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経営は「実行」 -明日から結果を出すための鉄則-

経営は「実行」―明日から結果を出すための鉄則

(著者:ラリー・ボシディ/ラム・チャラン)
★★★★★

戦略やビジョンも「実行」次第。このあたりまえのことを実現するにはどうしたらいいのか。辣腕経営者と著名コンサルタントが、これまで語られることのなかった、経営における「実行」のノウハウを、多くの事例を交えて説く。(「MARC」データベースより)

今回読んだのは2010年の最新改訂版なのですが、amazonを見ると、現在入手困難なようです。経営者には是非読んでいただきたい秀逸な内容で、★5つです! その後、米国版も改定されてはなさそうなので、増刷してほしいところです。

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