データ分析チームの作り方

データ分析チームの作り方

著者:中澤公貴

内容紹介

日本でもAIドリブン企業を目指す企業が増えてきている。そのためには、データをうまく経営に生かすための「分析チーム」が必須だが、国内ではその作り方についての成功事例も少なく、手探り状態のところが多いのが現状だ。

本書では、最先端のテクノロジー企業が集まるシリコンバレーで、データ解析の現場とチーム運営のベストプラクティスを見てきた著者が、データ分析チームの作り方を伝授! 特に第3章では、チーム立ち上げについて、次の6つのステップの順に解説している。
1経営陣によるデータやAI 活用のコミットメントを確認
2チームの責任者(データサイエンティスト)の採用
3横串の分析チームを立ち上げる
4データエンジニアの採用
53人目以降はビジネスに応じた人選を
6解析課題の多様化によるチームの細分化
本書で紹介するチームの立ち上げ方法は小さく始められる方法なので、資金的に余裕のある大企業だけでなく、中小企業やスタートアップでも活用可能となっている。

さらに巻末には、先進的にデータやAI活用に取り組み、ハイパフォーミングな分析チームを運営する企業の成功事例も掲載。チーム立ち上げの経緯やチームを成熟させるための日々の取り組み、事業部との連携など、これからチーム立ち上げを考えている企業や、立ち上げに着手しているが、もっといいやり方はないか模索している企業などにとって大いに参考になるだろう。
まさに、分析チーム作りのエッセンスを凝縮した一冊となっている。

内容(「BOOK」データベースより)

ビジネスの課題をデータで解決。リブセンス、オマダ・ヘルスなど日米の成功事例も掲載。本書で紹介する分析チームの立ち上げ方法は、小さく始められるため、中小企業やスタートアップから大企業まで、様々なステージの組織で活用可能です。

第1章では、日本と米国のデータサイエンティストに対する見方の違いを説明するとともに、データサイエンティストを育成するための米国の仕組みについても言及している。

特に、ブートキャンプについては日本にはなく、日本ではそれを大学院がやるべきなのか、もっと産学が結びつくことで成果だけでなく、プライスレスな人材育成にも力を入れるべきなのではと考えさせられた。

第2章は、データサイエンスについて。コーネル大学のarXivの紹介があり、訪れてみたが知識の宝庫で圧倒された。最新の論文が様々な切り口で整理され、アクセスできるようになっている。

こちら(https://arxiv.org/)からアクセスできるので是非、見てほしい。

●AIモデル
・研究フェーズ
・実装フェーズ → 探索的データ分析(EDA:Exploratory Data Analysis)

●データエンジニアリング:データ解析を活用するためのプラットフォームを開発すること。

●多椀バンディッド(Multiarmed bandit):人間の判断なしに反復的に実験対象を入れ替え、最終的に最適な対象を選択する方法。

AIやデータエンジニアリングだけに焦点を当てても、様々な役割が存在するため、データ解析は決して一人で完結できる業務ではなく、チーム・スポーツと同じである。(p.46)

●分析チームの主な職種(p.68)

データサイエンティスト データサイエンティストは、ビジネス側、エンジニアリング側両方の間に立ち、主にデータ戦略から解析業務まで幅広く担当する
データエンジニア データエンジニアは、エンジニアリング・チームとデータサイエンティストと協力し、データ解析のためのデータ整備から解析や実験の基盤の構築・運用を担当する
データアナリスト データアナリストは、よりビジネス側に近い立ち位置で、主に日々の経営指標のモニタリングとその改善を担当する
データサイエンティストと業務的に似た職種で、機械学習エンジニアという職種も存在します。・・・機械学習エンジニアは、よりエンジニアリング・チームに近い立ち位置の職種であり、機械学習分野の技術開発や研究が主な役割となります。多くの場合、 機械学習エンジニアは新しいアルゴリズムやその周辺技術の「造り手」であると言えます。一方、データサイエンティストは、機械学習エンジニアや大学の教授が考え出したアルゴリズムの「使い手」であるケースがほとんどで、世の中に存在する様々なアルゴリズムや解析手法から適切なものを実務に応用する能力が必須です。(pp.73-74)
データサイエンティスとデータアナリストの違いをひと言で説明するなら、データサイエンティストは様々なアルゴリズムや解析手法を用いて、事業やその運営方法を抜本的に変えることでビジネスを最適化する方法を模索します。一方、データアナリストは、KPIを作りモニタリングすることで、現在または近い将来のビジネスの健康状態を分析します。(pp.80-81)

●分析チームの立ち上げプロセス
①経営陣によるデータやAI活用のコミットメントを確認
②チームの責任者(データサイエンティスト)の採用
③横串の分析チームを立ち上げる
④データエンジニアの採用
⑤3人目以降はビジネスに応じた人選を
⑥解析課題の多様化によるチームの細分化

最後に成功事例としていくつか紹介されています。

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