ゼロからわかる「世界の読み方」: プーチン・トランプ・金正恩

ゼロからわかる「世界の読み方」: プーチン・トランプ・金正恩

著者:佐藤 優 … 

佐藤さんのここまで言っていいの⁉という、裏の意味を教えてくれる非常に興味深い1冊です。陰謀論ではないのですが、その手がお好きな方にはたまらない内容となっております。

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内容紹介
公開情報だけで世界はここまで読み解ける。大好評の「ゼロからわかる」シリーズ最新刊! 北方領土交渉は2018年のプーチンの動向に注目せよ。トランプの抱く反・アジア人思想とは。金正男殺害の引き金はツイッターだった?――世界を翻弄する三人の思考回路は誰もがアクセス可能な「公開情報」で全て読み解ける。最新の情勢分析に今後の考察も加えた熱血講義を完全収録。二時間であなたもインテリジェンスの有段者!内容(「BOOK」データベースより)
北方領土問題は2018年、プーチン大統領が大きく動かす。トランプ大統領の根底にあるのはクリスチャン・シオニズムと黄禍論だ。金正男殺害事件の引き金はアメリカ大統領のツイートに怯えた金正恩。たった250ページで、あなたは国際社会を生き抜ける!

新聞社各社の「社説」こそがそれぞれの主張がを述べているところになります。

このあたりのサイトを参考にするといいでしょう。
THE社説一覧
:いわゆる全国紙の社説が見やすく編集されています。
47news
:地方紙情報が充実しています。

さて、トランプ大統領のところから少し引用します。

「クリスチャン・シオニズム」・・・これこそがトランプ独自の中東観、イスラエル観を理解する鍵になるポイントです。さらにそこからトランプの宗教的なバックグラウンドや、隠されたテーマとも言える人権主義についても触れていけれがと思います。・・・彼にあるのはむしろ<反=黄色人種>です。黄禍論、こうかろんとも読みますけれども、中国人や日本人といった黄色人種は白人にとって極めて危険な存在なんだ、という思想の持主なんです。(pp.137-138)

黄禍論の思想の原型はロシアで誕生したそうです。ウラジーミル・ソロヴィヨフという宗教学者がいて、彼が19世紀末に書いた『三つの会話 並びに世界の終末について』という本のなかにある「世界終末論」が関係しているようです。

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それから、シオンという言葉がでてきました。シオンって何?エルサレム郊外の丘がある場所です。このシオンの丘に登ろうという運動がシオニズムだよね。シオニズムについては、テオドール・ヘルツルの『ユダヤ人国家』という本が出ています。この本がシオニズムのベースです。(p.144)

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見ての通りで、「イノベーション」からからのダジャレから取ったブログネームの維能辺シオンなんですが・・・シオンにそんな意味があったとはまったくの不勉強でした。

政治上の実践では、モーゼス・ヘスはマルクスやエンゲルスが起こした第一インターナショナル(国際労働者協会)に加入していました。だから共産主義的な流れに共感を持っていたのだけれども、マルクスたちの共産党宣言、共産主義者同盟という運動へ加わることはせずに、独自の運動を始めました。それがシオニズムでした。ユダヤ人であるヘスは「シオンの丘へ帰ろう」という運動に後半生を捧げて、やがてテオドール・ヘルツルにも大きな影響を与えます。これがイスラエル建国につながっていきました。(p.145)

この本が出たのが、2017年8月。私もちょうどそのころに佐藤さんのお話を夕学講座で聞くことができたのですが、そこで聞いたことが結構入ってました。

まぁ、佐藤さんのような方の話を聞いていると、知らないことが多いって、ホントに思いますね。と言っても、我々は何を勉強したらいいのでしょうか?

圧倒的に情報量では足元にも及びませんが、こういった書物やお話を通して、「情報の活用の仕方」ということは学べると思います。それについては、学ぶことと実践に努めていきたいといきたと思う今日この頃です。

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