著者:中野明…
中野さんの著作は結構読んでます。今回も総ページ数が366にも及びます。1日中書いてらっしゃるのかなぁと思うくらいの発刊ペースのように思います。またプロフィールには「ノンフィクション作家」と書かれていますが、著作の幅も広いし、すごい知識量なんでしょうね。一回、クイズ王などに出演してもらいたいです。 |
内容紹介 腕木通信、電信、電話、ラジオ、テレビ、そしてインターネット、AI ―― 情報技術の歴史を、近代から未来像まで一気読み!人工知能(AI)が人の仕事を奪う――このように言われるほど近年の情報技術の進展は目覚ましい。 インターネットが広まって以降、私たちの生活やビジネスは劇的に変わった。 これらの動きをいたずらに追うだけでは、その本質は見えてこない。これから先の世の中がどのように変わるかを考えるためには、情報技術にまつわる歴史を振り返り、現在の立ち位置を知ることが大切である。産業革命のあと、フランスで腕木通信と呼ばれる技術が誕生したのが1794年。そして、レイ・カーツワイルが主張する「シンギュラリティ」、すなわちコンピュータの能力が人間を超え、これまでとまったく異なる世界が現れるのが2045年とされている。本書は、この間250年の物語だ。 情報化時代の必須知識や本質をつかむ力をつけるために、必読の一冊! 【本書の内容】 内容(「BOOK」データベースより) |
まず最初は、「腕木通信」です。
なんと、著者の中野さん、ここ・・・結構こだわりのポイントなんですね。きっと。
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このテーマで本を出されています。すごい!
産業革命という歴史的事実から、新たな情報技術へのニーズが必然的に高まってきた。ではこのような「歴史的必然性」のもと、人類は「技術的蓄積」を基礎にして、いかなる「選択的意思決定」を行使したのか。現実に生み出されたのは「腕木通信」という新たな情報技術だった。しかも生まれたのは産業革命の先進国イギリスではなくフランスでのことだった。情報技術の近代化はこの腕木通信の誕生をもって始まったといってよい。そして誕生(1793年)から約40年を経て、情報技術は電気を使たt電信という新たな段階への遷移を開始する。(pp.66-67) |
イノベーションの進展は、一般にS字曲線によるモデルで描かれる。S字曲線はインベーションが普及する過程を累積で表現したグラフのことで、初期の段階では伸びが低く、やがてある点(これをクリティカルマスやティッピング・ポイントとも呼ぶ)に達すると普及が急速に進展し、その後成長は穏やかとなり緩やかな線を描くというものだ。この曲線の形状がS字に近いことからS字曲線と呼ばれるようになった。新たな消費財や新品種農作物の作付けなど多くの研究において、それらの普及がS字曲線を描くことが明らかになっている。(p.71) |
そして、このS字曲線は、いろいろな発生点からいろいろなスピードや高さで重なっていく・・・・
また、テクノロジーを長期推移で見ると、このS字曲線が不連続ながら継続して現れて、先行技術の性能を凌駕していく点にも注目したい。・・・このように従来とは異なるS字曲線を描くことが、シュンペーターの言う「枠や慣行の軌道そのものを変更」することだと言えるだろう。また、哲学者トマス・クーンの言葉を借りると「パラダイム・シフト」がこの「軌道そのものの変更」を意味すると考えてよい。以上のように考えると、異なるS字曲線が不連続ながら継続して現れることで、テクノロジーは長期的に進展していくことになる。これを縦軸にテクノロジーの性能、横軸に時間をとったグラフで描くと、いくつものS字曲線が、それぞれの終端の緩やかな曲線と、別のS字曲線の始まりの緩やかな曲線が重複して、全体で見れば右肩上がりで成長していくように見えるだろう。(pp.71-72) |
以下は、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワークについても展開しながら、今までのところを分かりやすく記述されていきます。
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