ビットコインは「金貨」になる

ビットコインは「金貨」になる 円崩壊に備える資産防衛策

ビットコインは「金貨」になる ー円崩壊に備える資産防衛策
著者:石角完爾

内容紹介
迫り来る国債暴落の日に備えよ!
これまで資産防衛策としてゴールドへの投資を挙げていた著者が、
ビットコインの優位性を解説。
果たしてビットコインは「ゴールド」になりえるのか?
日本国債の暴落を警告してきたユダヤ人の国際弁護士が明らかにする。【目次】

第1章 ● ビットコインの登場で世界が変わる
・デジタルマネーの時代からクリプト・カレンシーの時代へ
・ビットコインが不正を弾く理由
・根本的な質問、なぜ通貨は必要なのか
・世界がなぜニセ札を恐れるのか?
・経済学で、どんなときも不変なただひとつの原理
・世界の通貨は300年に一度の危機を迎えている
・ローマ帝国は、チープな「フィアット通貨」によって滅んでいる
・国は平気で紙幣を紙クズにする
・円があと100年持つか? 誰も保障はできない
・日本とアメリカの貧困化、原因は通貨にある
・ビットコインを「掘り出す」方法
・「マイニング・ビットコイン」はどうすればできるのか?
・「Distributed Ledger Technology」とは何か?
・データを「改変不能」で保存する英国の企業
・「分散登記システム」は、絶対に破られない!
・世界の金融市場の中心、ニューヨークの動き
・ついにイギリスで始まった金融改革、行政改革
・アメリカの企業地図がブロックチェーンで変わる!

第2章 ● 円も、ドルも、フィアット・カレンシーはかくも不安定なもの
・1942年、お札が突如、紙クズになった!
・戦争が起これば、お金はいくらでも無価値になる
・いま急速に進化し続けている「クリプト・カレンシー」
・通貨は一体、どのようにして生まれてきたのか?
・12世紀イギリスで生まれた原始ブロックチェーン
・かつて日本では、いくつもの通貨が流通していた
・自国通貨を持たないのに経済が安定しているのはパナマ
・江戸幕府の崩壊を招いた通貨政策の失敗
・日本の通貨のあまりにも不安定だった歴史
・1982年にバンクーバーで発行された「地域通貨」
・そして登場した「クリプト・カレンシー」

第3章 ● 今、世界が注目する「デジタル仮想通貨【クリプト・カレンシー】」
・「クリプト・カレンシー」とは何か?
・中国とアメリカのビットコインへの対応の違い
・投資家が今、もっとも注目している「ブロック・チェーン」技術
・なぜクリプト・カレンシーにニーズがあるのか?
・エムペサ(M-Pesa)
・アメリカ政府がブロックチェーン技術を研究している理由
・年金制度がブロックチェーンで変わる!
・ついに世界中の銀行が動き出した!
・真っ先にクリプト・カレンシーを導入した業界、国家

第4章 ● 「ニセ札と戦ってきた歴史」は終焉を迎える
・クリプト・カレンシーによって、偽造通貨が消滅する
・アメリカ経済を危惧させる「ニセ米ドル札」の問題
・ナチが作り上げた世界最高水準のニセ紙幣
・シークレット・サービスの取り締まるもの
・シークレット・サービスとビットコインの隠された関係

第5章 ● ビットコイン、その安全性に迫る!
・ビットコインの生みの親、謎のサトシ・ナカモトの正体は?
・ビットコインが広まるほど、得をする者は誰か?
・代表的な取引所「ビットスタンプ」と「ビットフィネックス」
・ビットコイン先進国・ルクセンブルクの可能性
・どこにビットコインを預ければ安心なのか?
・最も信頼性のあるビットコイン・ストレージとは?
・ビットコインの自動販売機のある国、スイスの現状
・イギリスではビットコインでコーヒーが普通になっている
・ロシアの起業家が作った「クリプトペイ・ミー」
・アメリカで注目される「ベンモ」とは?
・「ベンモ」はクレジットカードを払拭する
・大銀行が終結してつくった「ゼル」という送金システム
・アメリカで大注目! 「ビットペイ」と「コインベース」
・日本でも加速するブロックチェーンの波
・日本でビットコインに先鞭をつけた企業
・日本の金融業会は、世界についていけていない! !
・札幌はルクセンブルクやツークになれるか?

エピローグ ● 「サトシ・ナカモト」の正体
・ビットコインは「マグナ・カルタ」に匹敵する
・「サトシ・ナカモト」の正体と、その思惑
・国が管理する通貨には終焉の時期がくる

内容(「BOOK」データベースより)
日本円が信頼できるというのは幻想に過ぎない!ビットコイン決済が当たり前となったいま、いますぐ未来の変化に対応する術を身につけよ!

★読書前のaffirmation!
[きっかけ・経緯]
[目的・質問]
[分類] 338: 金融.銀行.信託

通貨はすべて、ある国を治める政権がその国の国民に、無理矢理押し付けたものだということがわかる。これをフィアット・カレンシー(強権通貨、押し付け通貨)という。ある国の政権が、なぜ通貨を無理矢理その国の国民に押し付けるのか?それには二つの理由と目的がある。(pp.20-21)

①税金をそれでとるという目的
②徴収した税金で軍を維持する目的
1)攻めてくる外国に備えるため
2)国内で政権転覆を企てる者に対処するため

二国間通貨の交換レートというのは、その時々の政治、経済、金利、貿易によって大きく左右される。そんなものに幻惑されてはいけない。円の価値が長期的に見て下がているのか、上がっているのか。それを見る指標は二国間通貨の交換レートではない。「金(キン)に比べて日本国の通貨である円がどれほどの価値を持っているのか」という変化を見なければならない。(p.26)
通貨はほとんどの場合は、紙幣、つまり紙で作られているので、価値は経済学の原則である「需要と供給」で決められていくことになる。つまり、その政権が大量に紙幣を発行すれば、その価値は暴落する。そして「フィアット通貨」と言っているのは、国が使うのを強制するくせに「(政府の信用以外には)金(キン)との交換が全く保証されていない」というひどいおまけがついていることである。したがって、その国の政体がつぶれれば、場合によって価値は紙クズになる。(p.29)
バンク・オブ・イングランドが300年の歴史で最大の低金利になっていることは、これから近い将来、300年に一度の異変が起こりうる可能性が高まってきているということだ。暗雲が立ち込めているという生易しいものではない。フィアット通貨の将来は真っ黒、崩壊が目の前に迫っていると言ってよい。・・・紙幣の量が増加すると、その通貨の価値を下げる。・・・クリプト・カレンシーは、政府の一方的な都合で増刷されるということがない通貨だけに安心だ。(pp.30-31)
絶対に価値が希釈することのない通貨とは、発行量がそのときの政権や国家経営者の意向で、勝手に左右できない通貨でなくてはならない。発行量が極めて限定されるということは、いつまでも希少価値が維持されるということだ。その筆頭に挙げられるのが、金(キン)とダイヤモンドである。(pp.38-39)
金は数千年にわたって産出量が限られており、その傾向は今後数千年も続くことはない。地球中を掘りまくっても、人類がてにできる金の量は限られているからだ。そしてこの金の希少価値を、そっくりそのまま受け継いで登場したのがビットコインを中心とするクリプト・カレンシーである。(p.43)
アメリカではVISA、マスターズ、アメックスなどのクレジットカード会社が、ブロックチェーン技術によってつぶれてしまうのではないかと恐れている。クレジットカード会社を経由した決済というのが、ブロックチェーン技術を使うことによって必要なくなるからである。しかしブロックチェーン技術を最も恐れているのは、実はアマゾンやアップルである。アマゾンは膨大な映画情報やビデオ情報を、アップルは膨大な曲を、その中央サーバーにため込んで、クレジットカードや自社の決済システムを通じて利用料金を徴収している。ところがビットコイン技術が導入されると、作曲家や映画会社が直接消費者にブロックチェーンを通じて売ることができるようになる。とすると、アマゾンもアップルも、収入減を失ってしまうということになるのだ。ブロックチェーンのせいで今は飛ぶ鳥を落とす勢いのアメリカの巨大会社が全部倒産する日が、近い未来に訪れる可能性もあるわけだ。それぐらい、ブロックチェーンは革命的なのだ。イギリス政府が「マグナ・カルタ」以来の社会変化が起こるというのは大袈裟ではない。(pp.61-62)
クリプト・カレンシーが発達すれば、銀行預金制度どのものが不要となり、銀行送金も不要となるので、銀行がバタバタと倒産することになる。そうなっては大変だと、現在は世界中の巨大銀行が、ブロックチェーン技術を何とか取り込もうと躍起になっている。すでにアメリカやイギリスの世界的大銀行、そしてスイスの大銀行が、ブロックチェーン技術に熱い視線を注ぎ、実用化を目指している。(p.106)
偽造通貨とは、何が権力者にとって問題なのか?偽造通貨の罪というのは、多くの国が厳罰で取り締まっている。それはいったいなぜなのだろう?言ってしまえば、偽造通貨が出回ると、権力者が権力の座から滑り落ちることになりかねないからである。というのも、そもそも通貨発行権を独占することは、権力の源泉であり、権力の中枢である。その国の国民に権力者が発行した通貨を使わせることによって、国民から税金を徴収して軍事費を賄い、軍隊を養い、兵器を購入し、その軍をもって国民を統治することができる。・・・だから権力者を権力の座から引き下ろそうとする者は、手段の一つとして偽造通貨の大量発行を古来から企んできた。通貨発行権を独占することは、この動きとの戦いでもあったのだ。(p.114)

これまでも、ビットコインや仮想通貨系の書籍は何冊か読みましたが、どれもブロックチェーン技術のことに関して書いてあるものが多かったですが、これは少し切り口が違って面白かったです。ビットコインを含むクリプトカレンシーが及ぼす社会への影響、衝撃・・・・つまり、トラディショナルな紙幣が一気に紙クズになるリスクを含めて、語られていました。

とはいえ、結局、アメリカのシークレット・サービスは簡単にクリプトカレンシーをマイニングできることができたとすると、この前提自体が破綻してしまいますし、仕組み自体がまだ十分に追いついていなかったり、乱高下していることは生みの苦しみであって、まだそのリスクの方が、何も行動しないリスクよりも小さいのでそうか・・・・・。

そのあたりの見定めが肝要なんでしょうね。

これから社会の形が大きく変わっていくことは間違いないです。決済が変わると何もかも変わるといっても過言ではないですからね。

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