「社内講師力」トレーニング 自信を高める10のテクニック

「社内講師力」トレーニング 自信を高める10のテクニック

「社内講師力」トレーニング 自信を高める10のテクニック
著者:濱野 康二三,藤本 剛士,窪田晃和

内容紹介
「研修内製化」の3つの効果! !
競争優位性をつくる/組織のコア技術・ノウハウの継承/対話が生まれ、人が育つ風土醸成

15年間、人事・営業研修で1000社以上、10万人以上に実施してきた研修会社の指導ノウハウを初公開。

内容(「BOOK」データベースより)
競争優位性を高める、コア技術の継承、人が育つ風土の醸成。「研修内製化」の3つの効果!15年間人事・営業研修で1000社以上、10万人以上に実施してきた人気プロ講師の運営ノウハウを初公開。

★読書前のaffirmation!
[きっかけ・経緯] 「社内講師」のトレーニング、興味あります。
[目的・質問] テクニック・・ゲットします。
[分類] 336.4:人事管理.労務管理.人間関係.ビジネスマナー.提案制度, カウンセリング

 

受講者の心理を考えると、研修に対して前向きに参加される方は少ないと思います。その心理のまま研修を進めても効果が見込めるはずもありません。そこでまずは、受講者の警戒心を解き、参画意欲を高める「GRIP」というプロセスが必然となります。

その後、受講者に県k集内容を落とし込むためには、一方的に説明するのではなく、受講者の興味や集中を維持しながら、進めて行く必要があります。それが「LEAD」というプロセスです。

研修を教えることが目的であれば、このプロセスで終わりになりますが、研修の目的は受講者の行動が変わることですから、最後は研修内容を踏まえて、現場実践につなげていく「ACT」というプロセスが必要となります。(p.12)

 

▼「社内講師力トレーニング」の全体イメージ(pp.26-27)

講座 講師スキル概要 10のテクニック
1 GRIP
立ち上がりで心をつかむ
①警戒心を解くあいさつと全体像の伝え方
②参加意欲を高める研修への巻き込み方
2 LEAD
心に寄り添い導く
受講者の興味や集中を維持する ③運営の工夫で受講者を主人公にする
④惑わせないでリードし続ける
⑤集中を妨げないでリードし続ける
受講者に研修内容を落とし込む ⑥理解が深まるレクチャーの組み立て方
⑦右脳に効く!イメージの伝え方
⑧頭をスッキリ、学習ポイントの整理の仕方
3 ACT
現場の行動化を支援する
⑨記憶を定着させるティーチ&ラーン
⑩実践への一歩を踏み出させる方法
4 SEE
修正し、研修の質を高める
・受講者の学びを修正する
・自分の研修を修正する
5 SET
真摯に徹底的に準備する
・研修運営の準備をする
・講師として講義にのぞむ姿勢を整える

まずは「GRIP]からです。

講師は受講者に対して、常に同じ目線であることが基本となります。受講者に対して、卑屈な態度をとり、下手にご機嫌をとろうとする講師、あるいは逆に、受講者を未熟な人たちと見下し、大上段に振る舞う講師は、いずれも講師としての基本的な態度ができていないと判断されます。・・・研修に臨む理想的な態度は気負うことなく、受講者とともに学ぶ姿勢を保ち、同じビジネスパーソン同士であるという意識で接することです。(p.34)
肝心なのは、言葉に心を込めることです。心のこもっていない単なるセリフのような表面的な言葉は受講者に伝わりません。心を込めるには、事前準備の段階や名簿などから今回の受講者はどこから来たのか、日々どのような仕事をしているのかを具体的にイメージした上で、
「日々の業務は忙しく大変なんだろうな、今日も遠くから来るのも大変だったろうな、そんな中でこの研修に参加してくれて本当に、本当に感謝します」という意味合いを噛み締めながら言葉を発することが大切です。(p.36)
講師の自己紹介と言うと、自分のプロフィールを紹介することだと思っていないでしょうか。それでは、半分しか当たっていません。自己紹介の目的は、講師が持っている技術に対する期待を抱いてもらうとともに、受講者に親近感を感じていただき、「この講師なら、学ぶべき点がありそうだ」と警戒心を解きほぐすことです。別次元の高みにいるような人の話と言うのは、意外に参考にならないものです。レベルが違い過ぎると、つまづくポイントや感覚的に持っているものが違うからです。しがたって、かつて受講者と同じ境遇にいた、同じような悩みを抱えていた、こういった共通点を意識してもらうと理想的です。このために自己紹介を効果的に使うのです。(pp.36-37)
基本は次のように3つの構造によって自己紹介は成り立っています。(pp.37-39)
①講師の人生の歩みを伝える
→「講師自信がこれまでどういう変化をしてきたのか」
②業務への理解と困りごとを推察する
→この講師は実情をわかってくれているなという安心感
③解決策があることを伝える
→「自分は解決策を持っている」ということを伝える
研修の流れを説明する主たる目的は、受講者のもう一つの警戒心を解くことですが、単に「何をするか」の説明だけではなく、さらにもう一歩受講者の心理を前に進めたいものです。そのためには研修の流れに絡めながら、受講者にとってのメリットを明示することで「この研修は自分にとって価値がありそうだ」と感じてもらい、研修への参加意欲を高めるスタートを切ることです。(p.42)
受講者にとってのメリットとはどのようなものか
①現場の問題解決へのヒント
②新たな知識・スキルの習得
③基本の再認識による軸固め
そして研究の流れ(全体像)の説明の最後に伝えるべき重要なことがあります。それはこの「研修の着地」を明確にしておくことです。最終的にどのようにすれば良いのかが明示されていれば、そこに向かって研修を受講すればよいといった受講の指針となるからです。(pp.43-45)

ここからが、「LEAD」になります。

よくやりがちなことが、講師が受講者に対して一方的に話してしまい、受講者を単なる聞き役に仕立ててしまうということです。これは講師として「限られた時間内で自分の知識や経験をたくさん伝えよう」という強い想いからくるものですが、残念ながらこのような進め方は、聞き手の共感を生みません。(p.66)
講師からの一方的な講義は、受講者の参加意欲を引き下げる。ワークやツーウェイレクチャーなどの運営手法を駆使して、受講者を主人公にする研修をつくろう。(p.84)
研修内容を落とし込むにはまず、講師と受講者の両者が同じ問題意識(課題)を持つことが、スタート地点となります。・・・そうすれば受講者に伝わるのだろうとしばし悩みましたが、そんなときに身に付けたのが、「QーPREP(プレップ)話法」です。QーPREP話法とは、
①Q = QUESTION(質問)
②P = POINT(結論)
③R = REASON(理由)
④E = EXAMPLE(事例、具体例)
⑤P = POINT(結論を繰り返す)
のことで、課題をみんなで共有したうえで、その解決法をストーリーにそって紐解いていくことができる話法のことです。この話法の良い点は、受講者の興味をひきつけてからその理由を説明していくので、説得力が段違いに向上する、ということです。(pp.104-106)
研修内容をしっかり持ち帰っていただくために講師が常に念頭に置かなければならないこと、それは受講者の「納得感」を高めることです。では、納得感を高めるために不可欠なことは何でしょうか?・・・欠かすことのできないことを1つ選ぶとすれば、それは結論と理由の明確性です。明確性とは、結論と理由の結びつきが論理的に明確であることを意味します。・・・納得とは「理解して承知すること」です。したがって、結論とその理由を結ぶ論理がしっかりしているほど理解が深まり、理解が深まるほど、自ずとより深い納得に繋がるのです。(pp.112-113)
ストーリー性のある事例と、スライド・ジェスチャー、板書の視覚効果を使う。受講者の左脳だけでなく、右脳に訴え、記憶に残る工夫を意識しよう。(p.123)
行動変容の前提は、学んだことの記憶を定着させること。記憶定着に効果的かつ受講者が主体的に復習できる、ティーチ&ラーンの時間を作ろう。(p.144)
この研修で持ち帰ってもらいたい、これだけは実践すべきだというポイントを研修中に、あらかじめ何度も強調しておく工夫をしてみましょう。サブリミナル効果のように、受講者の心にポイントを刷り込むイメージです。強調の仕方はいろいろありますが、いくつか例を挙げてみましょう。

  • 声の大小、高低、ゆっくり早く
  • 姿勢や表情の変化、大きなジェスチャー
  • キーワードを繰り返す
  • 間を使う

心理学的には、受講者の行動に最も影響を与えるのは文章の「語尾」とも言われています。・・・本当に持ち帰ってもらいたいポイントに関しては、
「~をやってください!」
「~すぐやることです!」
と最後に「!」をつけて言い切ることが大切です。・・・ただし、言い切りが多すぎると研修全体が指示命令的な印象を与えかねません。そこで語尾は曖昧にすることをベースとして、ここぞというポイントのみをしっかりと言い切ることを試してみてください。(pp.145-147)

「社内」と限らずとも、講師として心得が書かれていました。普通のプレゼントも共通するところも多かったですが、復習するところは多かったです。

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