最強の働き方
― 世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ77の教訓
著者:ムーギー・キム
★世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ「最重要スキル+習慣+考え方」77か条! ~脱・上から目線のエリート本! 下から目線の「世界中で怒られ、反省していること」を1冊に ★学歴、頭のIQと仕事能力は関係ない! コレができなければ永遠に二流!―「仕事のIQ」を高めよ ~普通の人でも天才・エリートに勝てる、誰でも実践できる「働き方・生き方」の教科書 ★大切な人への贈答用・ビジネス研修用に最適:「上司が部下に教えたいこと」「部下が上司に伝えたいこと」のすべてがこの1冊に ~新人からベテランまで、すべての段階で差をつける「最強の働き方」を完全体系化 |
★読書前のaffirmation!
[きっかけ・経緯] 新聞での書評を見て。
[目的・質問] 「最強の働き方」学びます。
[分類] 159.4:経営訓
まず驚きました。非常にユニークな本で、カバーの裏にコラムがありまして、なんとも感心させられ、期待を持ちながら、本文に入っていくことにします。ちなみに私も本を執筆する際は、このコネタは使わせてもらいたいと思いました。
「自分にとっての最高水準の仕事をする」ための行動指針を、「基本」「自己管理」「心構え」「リーダーシップ」「自己実現」の5つの視点で浮き彫りにし、実際に具体的な行動に落とし込む支援をすることが、本書の目的である。(p.6) |
「自分にとっての」というのがポイントです。
エリート企業で出世競争に明け暮れるより、自分は何が好きで何が得意なのかを自問する方が、人生はよほど豊かになる。(p.21) |
単なるノウハウ本ではなく、本質を吸収して、豊かな人生をを送る上で、この本を役立ててほしいという筆者の願いが伝わってくるひと言です。
【最強の働き方 01】できる人ほどメールは即リプライ 【最強の働き方 02】メールの文字数をリストラせよ |
少し極端ではありますが、「メールを瞬時に返すことには、今ある仕事を後回しにしない自制心、何事も締切寸前ではなく前倒しで行う自己規律、そして相手への敬意や配慮の有無など、仕事の生産性の高さにまつわるすべてがあらわれてしまう」(p.44)と言っています。また「『文書を短くすることへのこだわり』は仕事能力を大きく左右する」(p.46)とも書いてます。
前にも書いたかもしれませんが、メールの書き方の本ってあんまりないですし、メールならではの文章の縮め方などもノウハウがあると思うのですが、そのあたりを上手に説明した本って、求められていると思うんですけどね。
【最強の働き方 03】できる人ほど鉄壁のメモとり魔 |
「メモひとつにも仕事への姿勢全般、とくに”漏れのない、鉄壁の注意力”があらわれることを肝に銘じよう」(p.51)とありますが、本文にも書かれていますが、まぁ、絶対にと言っていいほど、忘れますからねぇ、ホントに。メモを取っていないと怖くて仕方がありません。
【最強の働き方 11】「フレームワーク、MECE、ロジックツリー」に鉄拳制裁 |
「ロジックはえてして、解決策にたどり着くためというより、直観的に自分が抱いている仮説をもっともらしく説明するために使われることのほうが多い」(p.77)というのは実務をしているとよく分かります。これに捉われるよりは、何よりプレゼンに必要なのは・・・「心の奥底からほとばしる、どうしても伝えたいこと」(p.78)であり、著者も、「完璧なMECEよりも、感情を揺さぶる熱い魂を」(p.78)と言っています。
【最強の働き方 12】同じ話の人間国宝を目指す |
「一流のビジネスパーソンが凄いのは、同じ話をいつ何時、誰に対しても、凄まじい情熱でもって話せること」(p.80)で、あり、「毎回、前回話したよりも、うまく話せるように質を高めることに、モチベーションを見出す」というのである。なるほど、たとえば、起業家の方などにとっては最高のアドバイスですね。あるいは就職、転職での面接でもそうかもしれません。「また同じ質問か」と捉えるのと、今度はもっとうまく伝えようと思うのは、それこそそこに注ぎ込まれる情熱の量は全然違ってくるでしょうからね。
【最強の働き方 14】わざとカオス状態をつくり出し、自分しかわからないようにする二流のエリート |
やばい・・・これ私です。「一流の人は自分自身にとってだけだなく、誰にとっても使いやすいように整理し、チーム全体の生産性を上げる。これに対して二流の人は、自分にとってだけ使いやすく、他の人にはわけがわからない整理の仕方をして、”自分の仕事”への参入障壁を築く」(p.88)ことを良くしてしまっている気がします。KISSの原則、、、これを肝に銘じないとですね。
KISSの原則
KISS の原則 (KISS principle) とは、”Keep it simple, stupid” (シンプルにしておけ!この間抜け)、もしくは、”Keep it short and simple” (簡潔に単純にしておけ)という経験的な原則[1]の略語。その意味するところは、設計の単純性(簡潔性)は成功への鍵だということと、不必要な複雑性は避けるべきだということである。意味はそのままに余計な文字を省略して、”KISの原則”とする人もいる。
【最強の働き方 17】寝ているときだけでもビル・ゲイツに勝て!? |
これは面白いです。「睡眠時間は人生の3分の1を占めるのみならず、起きている3分の2の生産性を大きく左右するため、十二分に質の高い睡眠をとるための投資は惜しまないようにしたい。”起きている時間の貧富の差”はなかなか埋めがたいが、”寝ている間の貧富の差”は簡単に埋められる。
【最強の働き方 19】タイムアロケーションで差がつく |
「タイムアロケーション(時間配分)こそが超一流のプロの基本」(p.115)である。「どれほど賢くどれほど優秀でも、与えられた時間は同じなだけに、その最適な配分が勝負の分け目となる。優秀な人が高い集中力でしのぎを削る業界にいると、限られた時間をどう使っているか、その優先順位付けと時間配分が仕事の差を決定する」(p.115)と書かれています。優先順位だけでなく時間配分、特にその中でもうまく予備時間をどう配置するかがポイントだと思います。また、油断していると「”一応忙しい”のだが、やるべきことはなされず、どうでもいいことに多くの時間が費やされる”疑似労働”に多くの時間を使っていることも多い」(p.117)ということにも気を付けないといけません。
「いま自分がなぜここにいて、なぜこれをしているのか」・・・このタイムアロケーションに関する自問への答えと、先送りせず即行動に移す実行力に、仕事の生産性の万事がかかっているのである。(p.118)
【最強の働き方 29】自分の進化版2.0を目指す |
「いかに偉くなっても、自分はまだなりないと自戒し、向上心をもって勉強する習慣をもっているかどうか」(p.151)・・・これは多くの人と接するからこそ自分の幅の狭さを知り、広げたくなる。そのために勉強がしたくなる。「しなければ」でなく、「したくなる」という形になれるかどうかは一つのポイントでしょう。でも進化するする自分を何でもいいのですが、こんなふうに「2.0」などとして進化している自分に名前をつけておくのは素敵です。
【最強の働き方 30】「他人の土俵」でも前頭三枚目を目指す |
「超一流の人は、自分の専門分野以外についても鋭い洞察を有している」(p.153)とよく感じます。懐の深さを思い知らされます。自分もそうなりたいです。この前頭三枚目という表現・・・非常に上手に言ってますね。少し見方を変えると、横綱の土俵を複数持っているというようなスタイルもあるかもしれません。しっかりと教養、リベラルアーツを身につけ、物事をいろいろな視座で見ることのできる人物になりたいものです。
【最強の働き方 32】上から降ってくる仕事は当然、つまらない |
「”面白い仕事は絶対に上からは降ってこない”というの”「面白い仕事はやったモノ勝ち”というのは、キャリアを磨くうえで決して忘れてはならない大原則」(p.177)ということは身に染みて感じてます。上から降ってきたものでも、自分事にしてしまえば主体的に動けますが、とはいえ降ってくるものより自分で創るとかつかんだもののほうが、思い入れは強くなり、主体的に動けることは間違いありません。
【最強の働き方 37】寿司は哲学にお金を払う? |
「私たちは自分の仕事に対して”自分だからこその徹底したこだわり」をどれだけもっているだろうか。中途半端な雑学ではなく、自分が思うところの一流の仕事に関する哲学は何で、そんな”哲学的価値をお客さんにもたらしているか”を自問すべきではなかろうか」(p.197)・・・哲学、自分のアイデンティティと言い換えることもできるでしょうか。どんな小さな仕事に対しても自分のサインをするくらいのつもりで、自分ブランドを意識して仕事がしていきたいものです。
お客さんに提供するモノやサービスは、競合相手に比べて一見、大差はないかもしれない。しかし、それでも高い評価を受けて成功する一流の人は、自分の仕事に「一流のこだわり」ともいえる、自分なりの美学・哲学を持っている人たちなのだ。(p.197)
【最強の働き方 38】危機感と、競争意識をもつ |
「”自然界では最強のものが生き残るのではなく、変化できるものが生き残る”とはよく言われる摂理だが、そんな変化の最大の原動力は、生存競争への危機意識である」(p.200)と書かれてますが、この”環境への適応”はこれまで以上に大切なことだと思います。また周りの声をきちんと聴き分ける能力も非常に大切です。
【最強の働き方 39】「これがラストチャンス」と思って切迫感をもつ |
「つい怠けがちな自分に限界以上の仕事をさせる方法の一つは、“これがラストチャンス。これで成果を出せないと、次のチャンスなどない”と自分を追い込み、切迫感をもたせること」(p.202)というのは含蓄があります。この覚悟で、「緊張感、切迫感、危機意識をもってこそ、期待される以上の仕事ができる」(p.203)のであろう。
【最強の働き方 40】給料とポジション以上の仕事をする |
「昇給の基準は何か?」
①もらっている給料以上の仕事をしているか
②いまの役職以上の仕事をしているか
③その人がいないと回らない仕事がどれだけあるか
④その人がいることで組織に何かいい変化があるか
⑤同程度の働きをする人を同じ給料で雇おうと思っても無理
という5つのポイントは出世の条件に欠かせない本質的に重要な点といえるだろう。(p.205)
【最強の働き方 41】日々の仕事で「エキストラ・ワンマイル」を行く |
エキストラ・ワンマイルとは、「“普通の人がやるであろう努力の一歩先を行く努力をしたかどうか”、“自分の限界を超える圧倒的努力をしているか”」(p.208)ということ。
【最強の働き方 47】悪い情報を先出しせよ |
「人は“だまされた”、”まだ何か情報を隠している”と感じるときと、“この人は失敗したが、正直に開示した”と思う時では、対応の仕方が180度違うものである。」(p.243)
【最強の働き方 53】悪い情報を先出しせよ日陰の重要な仕事に光を当てる |
目立たなくて見過ごされがちな細部の一つひとつに宿る努力と真摯な姿勢をきちんと把握して褒めることが、相手のモチベーションと一流の仕事をさらに引き出すのだ。(p.264)
【最強の働き方 54】部下を引き締める |
「部下の(そして時に上司の)小さなミスを見逃さない注意力と緊張感は一流の上司の基本」(p.265)である。
【最強の働き方 62】勝てる分野で勝負する |
「”自分の強みを知り、それを最も活かせる仕事を知り、そんな仕事がなければ自分で作りだす”ことが大切だということだ。それでこそ、”自分の強みを究める”転職にたどり着ける。簡単な一言で締めくくると、自分の仕事を振り返って、自分よりよくできる人がいくらでもいるようであれば、あまりその職に長居してはいけない」(p.304)ということである。
【最強の働き方 72】「金の手錠」をはずす |
それなりに出世すると毎日自動的に流れて来る仕事に忙殺されるようになるので、自分が何をしたいのか、自分に向き合う時間がないという理由で退社したという。そのとき、親に「そんなリスクの高いことをするな!」と怒られたらしいが、そのときに自然に出てきた言葉が「私にとっての最大のリスクは、このまま会社にいて、それなりの幸せで終わってしまうこと」だったという。(p.335)
【最強の働き方 74】Now or Never |
Now or Never(いま挑戦しないと、結局いつまでも挑戦できない)―この「快適な領域」にとどまるか、今飛び出してさらなる飛躍を目指すか。これは善悪ではなく選択の問題だが、「自己実現への意欲」が強い人は、総じてこの「快適な領域」から飛び出る勇気を持っている。(p.345)
【最強の働き方 76】自分を自由にする |
「自己実現できる転職の三要素」として”①自分がやりたいこと”、”②自分ができること”、”③社会に要請されること”のうち、天職はベン図でそれが重なり合った場所にある。(p.351)
以上、77の教訓のうち、特に気になったところをピックアップしていきました。いろいろと勉強になりました。ただ、これをノウハウとしてではなく、実際のアクションに結び付けられるようにしないといけません。それぞれを腹に落としていきたいと思います。