「決め方」の経済学

「決め方」の経済学―――「みんなの意見のまとめ方」を科学する

「決め方」の経済学―――「みんなの意見のまとめ方」を科学する
著者:坂井 豊貴

内容紹介
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EU離脱、参院選、都知事選、米大統領選……
経済学が暴く、多数決の致命的な欠陥とは
———————————————————-「多数決」と「暴力」は何が違うのか?自宅に侵入者の群れがやってきて「この家は俺たちのものだと賛成多数
で決まった」とやられたら、それは明らかにおかしいと思うだろう。
ではイラク侵攻のきっかけとなった安保理決議1414はどうか。
「多数決」と「暴力」のあいだに違いを見付けるのは、案外と難しい。多数決を使うことは、子供の頃いつの間にか教わる。
けれどその正しい使い方は、大人になっても教わることはない。
これはなかなか不思議なことだ。

選挙をはじめ、マンション自治会や、取締役会や、教授会や、その他
諸々の会議では、おそらく多数決がよく使われていると思う。
だがそれでうまく人々の意思を汲み取れているのだろうか。
そもそも「うまく人々の意思を汲み取る」とは、どういうことなのだろう。
きちんと考えるには、かっちりした学問があるとよい。

「決め方」を経済学的に分析する!

本書では、『「決め方」の経済学』というくらいだから、決め方を経済
学的に考える本だ。
経済学では、人々が何を欲しているか、どのような生産ができるかと
いった情報を、まとめあげて1つの資源配分を与える関数として、市場
をとらえる。
それと同じように、人々の意思を情報としてまとめあげて、1つの集団
的決定を与える関数として、決め方をとらえる。

もしあなたが、選挙や日常の会合で、意思決定がどうもうまくできてい
ない、人々の大意とズレる結果をよく選ぶ、と感じることがあるならば、
その理由が本書のなかに見つけられると思う。

★読書前のaffirmation!
[きっかけ・経緯] 経済学となれば、勉強しなきゃ。
[目的・質問] 以前から気になっていました。「決め方」で世の中が変わった?そのあたり、雑学としてもおもしろそうです。
[分類] 311:政治学、政治思想

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