転職面接突破法―10万人が受講した究極メソッド
著者:細井 智彦
内容紹介 絶対に、自分の働き方をあきらめない―――「接点」さえ伝えれば、転職は成功する!―――採用側のホンネと転職希望者の悩み、両方を知りつくした著者だから知っている「転職面接突破の極意 |
★読書前のaffirmation!
[きっかけ・経緯] なんてったって!転職!(笑)
[目的・質問] 転職成功に向けての秘訣を取得!
[分類] 366.29:職業.職種.職業紹介.職業訓練.就職
これはおもしろい。「面接官は素人」だと。確かに、言われてみれば、人事の人でしかなく、面接のプロではないですよね。その視座に立ったことはなかったので、これは目から鱗です。その視点に立つと、これまで見えてなかったものが見えてくるかもしれません。
悲しいかな面接官には面接に無知な人が多く、あまり深く考えずに転職理由だの志望理由だのを聞いてしまう。そしてそのやり取りで何をしているかと言えば、対話の奥の本質を捉えようとするのではなく、話の筋の通らないところを見つけては執拗に掘り下げるのです。その結果、対話の中身そのものより、そのときの説明の仕方や話し方などを見て、直感で評価してしまい、「やはり第一印象が大事」などとなるのです。(p.4) |
確かに定番の質問ですが、それを聞いてどうするんだと。辞める理由を聞いたからと言って、採用するに当たっては必要な理由かと言われれば疑問です。この人は「こんな理由で辞めるのか?」などと思われるかと思うと、ある意味、転職者はうそはつかないとしても、ある程度の型にはまった答えを答えておくことになりそうですしね。
しかし、ここにチャンスがあります。面接官が未熟だからこそ、準備によってチャンスが増えるのです。・・・面接官に引き出してもらえないなら、応募者が自分の伝えたいことを整理し、きちんと話せるような表現力をつけるしかないのです。・・・たった一言でニュアンスが大きく変わるように、面接での表現も少し工夫しただけで伝わり方は驚くほど変わるのです。(pp.4-5) |
ここにも書かれていますが、「お茶漬けでいい」と「お茶漬けがいい」とでは、全くニュアンスが変わるということです。
ところで、どうすれば面接を突破できるのでしょう。答えはズバリ「相手に、“ほしい”と思わせれいい」。では、具体的にどうすれば相手に欲しいと思わせられるのでしょう。それは「あなたと企業とに“接点”があることを示せばいい」のです。・・・自分と企業の「接点」をどのように見つけ、どう伝えるのか、その本質をつかんでください。そして行動してください。それだけであなたの面接力は、今よりも間違いなくアップします。(p.5) |
以上が、「はじめに」でいよいよここから各種ポイントを学んでいくことになります。
転職の場合のみ会社を替える理由を問われることです。一度入った会社、就いた仕事を替えるのですから、その意味と理由をきちんと説明しなければなりません。(p.18) |
採用側は「この分野のこの仕事を任せられるか」という目で応募者をチェックしています。つまり、採用側に「この人になら任せられる」と思わせることが転職面接で成功するポイントです。成功に近づくには、まず自分が「入社後にはどのように働くか」を具体的にイメージし、それを採用側に伝えられるように準備しておく必要があります。(p.18) |
「即戦力」として、「求められている分野」で自分がどこまでできるかをアピールできないといけない、それは自分が雇う側に立った時にも知りたいことですし、雇う立場にもなってそれらをうまく伝えられる状態に持っていっておかないとダメだと理解しました。
転職面接で、採用側がもっとも気にすのは会社と応募者の間の「接点」です。具体的には接点は3つあります。キーワードはそれぞれ「CAN、WILL、CULTURE」。(p.20) |
会社側 | 応募者 | |
CAN | ウチの会社の任せたい仕事ができるか | 自分はその仕事ができる |
WILL | 将来的に、ウチの会社で伸びてくれる人材か | 入社したらやりたいことや実現したいこと |
CULTURE | 社風や職場環境に合う人材かどうか | 第一印象や話の内容から感じさせるしかない |
中途採用の場合、一般的に面接は2回行われます。 現場サイドの面接では、面接官は「部下として仕事を任せられるか」という視点でチェックしてきます。仕事上でのエピソードを掘り下げて聞かれるケースが多いでしょう。これに対し役員・社長面接では、応募者の人間性を見ようという視点になります。「信用できる」「会社に根付いて成長してくれそうだ」と感じてもらえるか、が大切になるのです。(p.22) |
ほとんどの面接官は、面接に関する教育など受けたことのない素人です。・・・だからこそ、特に注意してほしいのが、第一印象や面接の場での言動など、些細と思われることにも気を配ること。人間は印象に大きく左右されます。それは面接を担当する社員も同じ。相手が素人だからこそ、ビジネスマナーにも注意しておくべきです。(p.24) |
これは衝撃でした。確かにそうなんですよね。私も面接をたまにさせてもらいますが、そう言われてみれば素人が面接をしているわけなので、ふと考え直すとどこの会社もそりゃそうなんですよね。ただ・・・下記のようなことも書かれています。
転職の面接ではまれですが、面接のプロが応募書のストレス耐性をチェックするために行うこともあります。いずれにせよ、応募者は決して怒ってはいけません。(p.25) |
さすがに怒らないと思いますが・・・プロが来たら、すごい吹っかけをしてくるんでしょうね。
面接前に必ずしておきたい準備は、「CAN,WILL,CULTURE」の3つの接点を見つけること。見つけ方は、「自己分析」「企業分析」「フィッティング」です。接点を意識して、過去から未来を貫く“転職ストーリー”を作れば必ず採用に近づけます。(p.36) |
■自己分析
4つの場面を意識して振り返り、整理しておくことをおすすめします。
この1~4の要素を組み入れたエピソード(実体験)を語り、面接官に「考えて働いてくれる人」というイメージさせられるかどうかが、採用をグッと引き寄せるポイントになるのです。(p.40) |
「応募先を企業に入ったとき、この能力は生かせるが、このスキルが足りない」と気づいたらチャンス。足りないスキルを身につける行動を始めればいいのです。下調べをする、勉強を始めておく、など面接前から足りない能力・スキルを意識して、身につけるための行動を始めてください。(p.42) |
応募先が「どんな企業で」「どんな人材を求めているのか」を把握したうえで、自分との“接点”を伝えます。しっかり企業分析ができていれば、「綿密に調べてきている=やる気がある」と評価されるでしょう。(p.44) |
まったく知らない会社をイメージするとき、その会社を人間に例えると特徴がつかみやすくなります。たとえば販売品目や従業員の男女比率を見れば、その会社が男性的なのか女性的なのかがつかめますね。また、設立年からは若いのか高齢なのかが、従業員数や売上規模からは家族の大小が、関連会社からは親戚筋の顔ぶれもイメージできるでしょう。さらに企業の沿革などから、どういう育ち方をしているのかまでつかめればライバルと相当差が付きます。(p.44) |
「観察した結果、自分はこのように取り組みたい」と「プラン」までを披露すれば、面接官は「やる気がある」と受け取るはずです。(p.46) |
応募する企業を選ぶ際には、求人の内容が「自分の希望条件に合っているか」を確認する必要があります。そのために、まずは自分の希望条件を紙などにすべて書き出してください。・・・そしてその希望条件を求人票と照らし合わせ、接点があるかを確認してみてください。(p.52) |
整理して、優先順位をつけた例。
譲れない条件 | 譲れる条件 |
裁量の幅が広い仕事をしたい | 転勤はしたくない |
自分のスキルを生かしたい | ノルマのきつくない営業職 |
大きなプロジェクトに携わりたい | 安定した大企業 |
年収50万円アップ | 有休休暇の消化率が良い |
土日は休みがいい | 週2日は定時で帰りたい |
面接官に接点を伝える“4つのコツ”(pp.60-63)
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転職理由の見つけ方は、まず「~が嫌だ」という不満を反転させ、未来志向の「~をしたい」という言葉に変えること。そしてその未来志向の言葉に優先順位をつけることです。(p.82) |
志望理由を言う際は下手に絞り込まない方が得策。競合の多い業界の企業では特に「ほかの会社ではなく“当社”を選んだ理由」を聞かれることもあります。(p.90) |
「どうして当社を選んだのか」」と質問することで、他社との違いをわかっているかをチェックしようとします。これに対し応募者は「御社でなければやりたいことは実現できないんだ」という本気度を示していかなければなりません。「御社では〇○もできるし、△△も実現できる」といくつかの魅力を組み合わせて語ると、同業他社には使いまわせない志望理由になります。(p.92) |
さまざまな経験を積んできた応募者は、過去の実績を自慢気に語ってしまいがちです。ここ1~2年間のうちに成長できたエピソードを語れないと「惰性で働いてきたのでは」と思われるので注意してください。(p.136) |
やはり、いろいろと押さえておかないといけないことがたくさんあります。いったん面接される側でいろいろと準備はしていくとしても、見直しは面接をする立場で、準備をチェックするというのがよいのでしょう。
準備・・・・やっていかなきゃ。
【たとえば、こんな退職理由、志望動機では通らない!】
世の中の多くの不安は、準備や練習をすることで減らせます。しかし面接対策では逆に、情報を集めだした途端に不安が増してしまいます。その原因は、企業側が面接で、本来あまり意味のない質問(「誰にも負けないあなたの強みは?」、「5年後にどうなっていたいですか?」、「当社でなくてはならない理由は?」など)を執拗に聞くからです。あなたも想定問答を考え始めると、心が曇ってしまいませんか? 面接官は、なにも採用のプロではありません。だから、質問も分析も上手ではありません。では、そういった人が相手ならどうすればいいのか? 採用側と転職希望者を知りつくした転職エージェントだからこそ知りうる面接突破法を伝授します。 【転職は”接点”さえ伝えれば採用される!】 就職と違い、転職で成功するには何よりも「企業と自分の接点を伝えること」が大切。マニュアルを覚えて、その通りに答えるのはNG。この本では、今の自分の「何を」「どのように」伝えるかを詳しく解説します 【必ず聞かれる質問と面接官のホンネ】 「前職では何をされていましたか?」「あなたは何で貢献できますか」「なぜ転職したいのですか?」「当社を志望する理由は?」「最後に何か質問はありますか?」・・・これらの質問をする面接官のホンネを知ったうえで、受ける企業に最適且つ、自分だけのウリを伝えることができるようになる! 【豊富な実例】 第二新卒者に対しての「なぜすぐやめるのですか?」、成功体験がない人への「どんな業績を上げてきましたか?」、異業種に転職する際に聞かれる「なぜこの業界に転職するのですか?」・・・答えにくい質問に対する切り返し方から、営業職・販売職・企画職・・・その職種ならではの質問、さらに面接官のホンネまでを網羅 |