役員になれる人の「日経新聞」読み方の流儀

役員になれる人の「日経新聞」読み方の流儀 (アスカビジネス)

役員になれる人の「日経新聞」読み方の流儀
著者:田中 慎一

★読書前のaffirmation!
[目的] 日経新聞の活かし方を学ぶ
[質問] 役員になれるとはどういうこと?

ウェブだけに頼っていると、見るニュースが自分の興味のあるものに偏りがちになってしまいます。・・・“効率的な情報収集の手段”としての新聞の優位性はいまもなお揺るがないと感じています。(P.20)

確かに・・・ネットはどうしても目的的になってしまいがちですからね。それは納得です。

アメリカ人は、“儲けるため”に新聞を読んでいるといわれています。(P.24)

それに対して、日本人は“必要に迫られて” “義務感で”読んでいるんだって、それはそうかもね。

ファンダメンタルズのスタンスで投資することの効用は、世の中の動きや社会の出来事を敏感に察知できるようになること。日経新聞も義務感ではなく、純粋な好奇心で読むことができます。(P.27)

株をしなさいってことですね。リアルな中に入っていかないとなかなかできませんからね・・・・。

ニュースサイトは、、自分の関心に合わせて効率的に最適なニュースを配信してくれます。論理的思考力を駆使して自分ならではの考えを持つことのできるビジネスパーソンにとっては非常に強力なツールです。一方、自分で考えることをしないままにウェブで流れて来るニュースを読んでいるだけだと、氾濫する情報に振り回されることになりかねません。(P.31)

逆に言うと、ニュースサイトにおいても見る前に自分の意見を考えて対応していけば、ROM対応の人とならずに、自分から意見を発信していけるようにあらかじめいろいろなこと・・・準備しておかないといけませんね。

日本のアンケート結果では、「どちらともいえない」と回答する人の割合が高くなります。要するに、「何も考えていない」にすぎません。自分の考えを伝えられないビジネスパーソンは、“価値のない人”と見なされ、これから先、誰からもあいてにされなくなるでしょう。やはり、自分お考えをしっかり持っている人は、仕事でも頼りにされるものです。(P.32)

そうですよね。メリット・デメリット考えながら自分なりに結論を出しきっておくことが大事ですね。ついつい考えてないわけではないけれど、途中で止まってしまっていて、答えきれないことって結構あります。このあたりは要注意で、考え切るということ。いったんメリット・デメリット、「pros and cons」(プロコン)を自分なりに出し切って、結論を作るところまでやっているか・・・そこはやりきるようにしておきたいです。

日経新聞を読んで興味を持ったテーマについては、可能な限り現場を見る、一次情報を取りに行って自ら確認してみることをオススメします。・・・現場を見に行くと、新しい発見があります。何より、現場を見ることは単純におもしろいものです。そして、これを習慣にしていると、世の中の出来事に対する感度が高くなり、一見何の変哲もないことから感じ取れる感性も磨かれます。・・・価値のあるお宝情報は、自分の足で地道に稼ぐしかありません。(P.35-36)

その現場の空気感、ライブ感それは行ってみないと分かりませんからね。あとリサーチは、数をこなすと見るべきところが見えてくるというかそういう勘所のようなものの察知能力が向上していきます。

一国の経済状況を示す指標はたくさんありますが、政府がもっとも重視しているものを一つ挙げるとすれば、それは「GDP(国内総生産)」といってよいでしょう。日経新聞で「経済規模」という言葉が出てきたら、GDPのこと。また、「経済成長率」といったら、GDPの成長率のことを指しています。(P.43)

GDP・・・・国内総生産(こくないそうせいさん、英:Gross Domestic Product、GDP)は、一定期間内に国内で産み出された付加価値の総額のこと。
一定期間というのは、下にあるように、四半期や一年のこと。付加価値については、「売上高 - 仕入高」

 

主要統計データ(※実質の実額は平成17年暦年連鎖価格)
四半期GDP成長率
2015年10-12月期前期比
実質
-0.3%
時系列データ(CSV形式:15KB)別ウインドウで開きます
名目
-0.2%
時系列データ(CSV形式:14KB)別ウインドウで開きます
年次GDP成長率
2015暦年(前年比)
実質
0.5%
時系列データ(CSV形式:5KB)別ウインドウで開きます
名目
2.5%
時系列データ(CSV形式:5KB)別ウインドウで開きます
四半期GDP実額
2015年10-12月期
実質※
528.0兆円
時系列データ(CSV形式:32KB)別ウインドウで開きます
名目
499.8兆円
時系列データ(CSV形式:29KB)別ウインドウで開きます
年次GDP実額
2015暦年
実質※
528.6兆円
時系列データ(CSV形式:9KB)別ウインドウで開きます
名目
499.1兆円
時系列データ(CSV形式:8KB)別ウインドウで開きます

(内閣府のページより 2016/04/23取得 最新はこちら

またGDPをさらに分解していくと、
GDP=C+I+G+(EX-IM)
となりまして、
C:民間部門の消費支出
I:民間部門の投資支出
G:政府部門の支出
(EX-IM):輸出―輸入(=貿易収支)

最新情報(2015/10-12 )によると、GDPは516兆円で民間需要が392兆円、公的需要が124兆円となっています。これを見ても公的需要の比率は少なく結局はどれだけ民間需要を活性化できるか・・・となると消費税増税による税収の増加なんてしれてます。抜本的な構造改革をしないと・・・と思えてくるわけです。

ちなみに日本人の人口が1億2693万人(2015/6/1時点)でGDP516兆円ですのでおおよそ想像がつきますが・・・・IMF発表数値によると、日本の2015年の一人当たりのGDPは32,481米ドルとなりまして、世界25位となってしまいます。1位はルクセンブルクで103,187米ドルです。アジアでも6位・・・・2000年時点では世界4位でしたので、いろいろな問題を片付けていかないといけません。

日本経済の根本的な問題は、一人当たりGDPの成長が止まったこと。一人ひとりの生産性が向上していないことです。・・・「生産性の向上」こそ、日本人である私たち一人ひとりが取り組むべき課題なのです。・・・政府に頼ったり、誰かがやってくれたりするのを待つより、私たち一人ひとりが「他責」ではなく、「自責」の心持ちで未来の二本をつくっていくことがもとめらr(P.100-101)
これだけは押さえておきたい「経済」の数字7つと使い方(P.104-105)

①GDP

 東京オリンピックの2020年に600兆円を達成できるかどうかは、3.4%の念成長にかかっています。

②一人当たり名目GDP

 世界のネタ帳に世界ランキングが掲載されています。

景気動向指数(CI)
景況感を表す複数の指標を数値化したもの 参考① 参考②

④日銀短観業況判断
正式には「全国企業短期経済観測調査」といい、日本の景気動向を把握するため、全国約1万社の企業を対象にして、日本銀行が3カ月に一度(3、6、9、 12月)実施する統計調査である。 参考① 参考②

⑤消費支出2人以上世帯 参考

⑥現金給与総額
「きまって支給する給与」と「特別に支払われた給与」との合計額である。参考
⑦プライマリーバランス
政策的経費を税収でどれだけ賄えているかを表す重要な指標

上手く整理してくれているように思います。今の値を頭に入れてその変化を追っていきたいですね。

企業の打ち手 4つのケース(P.116-125)
ケース①:原価見直しの効果
ケース②:値上げの効果
ケース③:人員削減の効果
ケース④;生産性アップの効果

利益ということを考えると上記4点に集約されます。

コーポレートファイナンスの世界では、企業の実力、すなわち企業価値は、企業が将来キャッシュフローを獲得する能力で計ることを基本的なお作法としています。この企業価値は、「事業価値」と「手持ちのお金」の2つから構成されます。
「事業価値」とは、会社の事業そのものが生み出す価値を言います。具体的には、企業が本業である事業の運営によって将来獲得するキャッシュフローを一定の割引率で現在価値に引き直して計算します。
これに対して、「手持ちのお金」というのは、企業が手許に保有しているキャッシュのことです。(P.130-132)
企業価値=事業価値+手持ちのお金
株主価値=企業価値ー有利子負債

というような感じで、その後も日経新聞の読み方のコツが書かれていますが、私なりのメモ部分として後半部分は特にありませんでした。

それと、読み逃したのかもしれませんが、結局「役員になれる人の・・・」というようなそいういった区切りは特になく、ビジネスパーソン向けに終始書かれていました。あとで、タイトルつけるときに編集者が付けたんでしょうかね。(笑)

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