THE TEAM 5つの法則


THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book)

著者:麻野 耕司 … 

巻末の学術的背景や紹介されている文献は、私のような半ビジネス半アカデミックにしている者からすると、さらに知識を広げる・深めるのに嬉しい情報提供です。(Inobe.Shion)

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内容紹介

●偉大なチームに必要なのは「リーダー」ではなく『法則』だ

「個」の重要性が叫ばれている今。そこからさらなる成長・脱却を遂げるためには、個と個をつなぐ「チームワーク」が重要だ。

しかし、私たちは正しいチームづくりを教わったことがあっただろうか――。

本書は経営コンサルタントとして数多くの組織変革に関わってきた著者が、Aim(目標設定)、Boarding(人員選定)、Communication(意思疎通)、Decision(意思決定)、Engagement(共感創造)という 5つの法則をもとに、成功するチームとはなにかを科学的に解明した、チームづくりの決定版だ!

「『THE TEAM』というタイトルには、チームの法則の決定版を届けたいという思いと共に、読んでいただいたすべての読者の方が「あなたのチーム」をつくれますようにという願いを込めました。 今こそ「チームの法則」によって、ドラマや映画の中では当たり前のように起こる「チームの軌跡」を自らのチームで起こせるようになることを祈っています。 」
(本文「はじめに」より)

●各界から絶賛の声

「この本を読めば、私たちがいかにチームを知らないかがわかる。
『チームの法則』を知れば、それだけで突き抜けた場所に行ける」
(山田進太郎 : メルカリ会長兼CEO)

「自分のチームづくりがいかに整理されていなかったか、情けなくなった。もっと早くこの本に出会えていたら」
(岡田武史 : 元サッカー日本代表監督・FC今治オーナー)

「この本は、チームに関する知の結晶だ。この一冊に何冊もの学術書の知見が詰まっている」
(中原淳 : 立教大学経営学部教授)

⚫︎目次
はじめに 売上、時価総額を10倍にした「チームの法則」

チームを科学する
誰もがチームを誤解している
この国に必要なのは、チームという武器
チームの法則がもたらせた奇跡 他

第1章 Aim(目標設定)の法則〜目指す旗を立てろ! 〜

「共通の目的がない集団」は「チーム」ではなく「グループ」
「目標を確実に達成するのが良いチームだ」 という誤解
意義目標がなければ作業と数字の奴隷になる 他

第2章 Boarding(人員選定)の法則〜 戦える仲間を選べ〜

チームで最も大切なメンバー選びとメンバー変え
チームは必ず4つのタイプに当てはまる
人が入れ替わるチームは本当に駄目なのか?
チームには多様性が必要だという誤解
「ゴットファーザー」より「オーシャンズ11」型のチームが強い 他

第3章 Communication(意思疎通)の法則〜最高の空間をつくれ〜

実はチームのコミュニケーションは少ない方がいい
ルール設定の4つのポイント
コミュニケーションを阻むのはいつだって感情
「理解してから理解される」 という人間関係の真実
「どうせ・しょせん・やっぱり」がアイデアを殺す
己をさらして心理的安全をつくり出す 他

第4章 Decision(意思決定)の法則〜進むべき道を示せ〜

誰も教えてくれない意思決定の正しい方法
「独裁」vs「多数決」vs「合議」
「正しい独裁」はチームを幸せにする
独裁者が持つべき「影響力の源泉」

第5章 Engagement(共感創造)の法則 〜力を出しきれ〜

超一流でもモチベーションに左右される
モチベーションを科学する〜気合いで人は動かない〜
チームのどこに共感させるか
エンゲージメントを生み出す方程式

[特別収録]チームの落とし穴~あなたのチームは足し算か、掛け算か、割り算か?~

[最終章]私たちの運命を変えた「チームの法則」
内容(「BOOK」データベースより)
偉大なチームに必要なのは「リーダー」ではなく「法則」だ。売上、時価総額を10倍にしたチームの法則。

世界的なベストセラー『サピエンス全史』のユヴァル・ノア・ハラリ氏は、その理由が「集団」にあったと述べています。ホモ・サピエンスは複雑な言語や空想的思考によって大きな社会集団を形成しました。そして、集団の知恵によって協力・共創することで環境に適応し、他の人種を滅ぼしながら世界中へと広がることができたというのです。私たち人類、ホモ・サピエンスが絶滅せずに繁栄を遂げることができたのは、集団つまりは「チーム」があったからです。(p.9)

うまくいくチームには法則があり、5つの要素に分けられ、それぞれが章立てされて説明されていきます。

その5つとは、Aim、Boarding、Communication、Decision、Engagementの5つです。

第1章 Aim

チームをチームたらしめる必要条件は「共通の目的」です。・・・・チームという語は「tug(引っ張る)」が変化してteamになったと言われていますが、メンバーたちを引っ張る「共通の目的」があって初めてのチームだと言えるでしょう。(p.30)
チームとして何を目標に設定するかによって、メンバーの思考や行動は大きく変わっていきます。その前提に立つと、
「目標を確実に達成するのが良いチームだ」
これは必ずしも間違っているわけではありませんが、それ以上に大切なことは、
「目標を適切に設定するのが良いチームだ」
ということなのです。(p.34)

●目標設定の3分類

  アクションの
分かりやすさ
ブレイクスルーの
起きやすさ
意義目標
成果目標
行動目標
この3つのタイプの目標設定にはそれぞれにメリット・デメリットがあり、一概にどれが良い、悪いとは言えません。(p.36)
3つの目標設定のうち、どれが自分のチームにとって適切かは、チームを構成するメンバーの能力レベル、思考力や行動力によって変わります。チームメンバーが自ら考え動くことができないのであれば、行動レベルで目標設定しなければパフォーマンスには繋がりません。場合によっては行動をマニュアルレベルまで具体的に落とし込んだ上で、「何分以内にこのアクションを完了させる」というような目標設定をする必要があるでしょう。(p.39)

 

今、普及し出しているのが意義目標に基づく「OKR」です。OKRはObjectives and Key Resultsの略称です。世界的な半導体企業であるインテルのかつてのCEO、アンディ・グローブが生み出したと言われるOKRは、シリコンバレーのインターネット企業や日本の一部のインターネット企業が導入しています。OKRにおいては「Ket Results=創出すべき成果」と共に、その先にある「Objectives=実現すべき目的や意義」まで含めて目標設定します。Key Resultsにはチームの成果目標を、Objectivesには成果目標の先にあるチームの意義目標を設定します。OKRにおいて最も大切なのはObjectives、つまりは意義目標であり、Objectivesお実現に効果的だと判断されれば、Key Resultsを変更することも可能です。ビジネス環境の変化が激しい現代では、各チームが意義や目的に立ち返り、時に成果目標の観点や水準を見直さなければいけないのです。(pp.42-44)
チームに行動目標しか設定されていなければ、時にメンバーは「作業」の奴隷になります。チームに成果目標しか設定されていなければ、時にメンバーは「数字」の奴隷になります。しかし、多くのチームが意義目標の重要性を十分に認識していません。意義目標を設定することによって、メンバーは自らの生むべき成果や取るべき行動について、意思を持つことができます。「何をやるべきか?」だけでなく「何故やるべきか?」が分かれば、新たな「何をやるべきか?」が見つかるのです。(p.44)
今の時代は、チームが何のために存在し、どんな影響を与えていくべきなのかという意義目標をすべてのメンバーが意識し、自発的に行動し、成果を上げるチーム作りが求められています。(p.45)

【参考文献】

第2章 Boarding

『ビジョナリー・カンパニー2』において、著者のジム・コリンズは「誰をバスに乗せるか」が企業経営にとってもっとも大切なことであり、「最初に人を選び、その後に目標を選ぶ」べきであると説きました。(p.57)
企業にとって採用が重要なのと同じように、チームにとってもメンバー選びは非常に重要です。メンバー選びはチームで活動するすべての人に関わるアクションです。(p.57)
どこかに「これさえやればうまくいく」というチームづくりに関する「正解」があるという誤解です。しかし、チームづくりに唯一絶対の正解はありません。何故ならば、チームが発揮すべき機能というのは、チームが置かれている環境や、チームが取り組む活動によって変わってくるからです。(p.59)
チームのタイプを分類する一つ目の軸は、「環境の変化度合い」です。「環境の変化度合い」が大きい、小さいで分類します。そして、二つ目の軸は「人材の連携度合いで」です。「人材の連携度合い」が大きい、小さいで分類します。この2軸の掛け算で4つのタイプのチームに無r脱いできます。(p.60)
  小 ←  人材の変化度合い  → 大


環境の連携度合い

柔道団体戦型 サッカー型
駅伝型 野球型
「環境の変化度合い」が小さければ、メンバー選びは入口にこだわった方が良いです。何故ならば、環境の変化度合いが小さいということは、状況に応じてメンバーを入れ替える必要がないからです。であれば、入り口でメンバーをじっくりと厳選し、長期間にわたって固定的なメンバーで活動する方がチーム全体のパフォーマンスが高まりやすくなります。(p.68)
「環境の変化度合い」が大きければ、メンバー選びは出口にこだわった方が良いです。何故ならば、環境の変化度合いが大きいということは、状況に応じてメンバーを入れ替えていく必要があるからです。入口のハードルを多少下げたうえで、その都度パフォーマンスを上げるメンバーに残ってもらい、そうでないメンバーに去ってもらう形でメンバーを構成していった方がチーム全体のパフォーマンスは高まりやすくなります。(p.69)

【参考文献】

第3章 Communication

ルールの4W1H
1.What:設定粒度 ルールが多い/少ない
2.Who:権限規定 メンバーが決める/チーム(リーダーが)決める

ルールの4W1H(p.114)

  1. What:設定粒度 ルールが多い/少ない
  2. Who:権限規定 メンバーが決める/チーム(リーダーが)決める
  3. Where:責任範囲 個人成果に責任を負う/チーム成果に責任を負う
  4. How:評価対象 成果を評価する/プロセスを評価する
  5. When:確認頻度 確認が少ない/確認が多い

 

 

 リンクアンドモチベーションでは、人材採用や人材育成において、人の「志向」を知るための「モチベーションタイプ」、「能力」を知るための「ポータブルスキル」というフレームワークを活用しています。(p.124)

<モチベーションタイプ(志向)>

タイプ 反応しやすいキーワード 嬉しい言葉
アタックタイプ 達成支配型 勝・負
敵・味方
損・得
すごいね
レシーブタイプ 貢献調停型 善・悪
正・邪
愛・憎
ありがとう
シンキングタイプ 論理探求型 真・偽
因・果
優・劣
正しいね
フィーリングタイプ 審美創造型 美・醜
苦・楽
好・嫌
面白いね

<ポータブルスキル(能力)>

外交的スキル

内向的スキル
父性的スキル

母性的スキル
右脳的スキル

左脳的スキル
決断力 ←→ 忍耐力
曖昧力 ←→ 規律力
瞬発力 ←→ 持続力
冒険力 ←→ 慎重力
対自分力
主張力 ←→ 傾聴力
否定力 ←→ 受容力
説得力 ←→ 支配力
統率力 ←→ 協調力
対人力
試行力 ←→ 計画力
変革力 ←→ 推進力
機動力 ←→ 確動力
発想力 ←→ 慎重力
対課題力
チームに「心理的安全」を醸成し、問題を共有・解決するための積極的な発言や行動を引き出すことが重要です。(p.130)
心理的安全に支障をきたす原因は、4つに分類することが可能です。(p.133)
1.「無知だと思われる不安」
2.「無能だと思われる不安」
3.「邪魔だと思われる不安」
4.「批判的だと思われる不安」

<心理的安全の4つのポイント>

メンバーが抱きやすい不安 チームが言うべきでない言葉 チームが作り出すべき機会 メンバーに生まれる不安
Ignorant こんなことも知らないのか 率直質問 聞いてもいいんだ
Incompetent こんなこともできないのか 失敗共有 間違ってもいいんだ
Intrusive 今の言う意味あった? 発言促進 言ってもいいんだ
Negative それは絶対違うでしょ 反対意見 人と違っていいんだ

【参考文献】

第4章 Decision

チームの意思決定には3つの方法があります。(p.153)
1.独裁:チームの中の誰か一人が独断で意思決定する
2.多数決:多数の賛同を得た選択肢に決定する
3.合議制:話し合って結論を導く
社会心理学者のチャールズ・ケプナーと社会学者のベンジャミン・トリゴーは問題解決と意思決定の思考プロセスを体系化したKT法(正式名称:ケプナー・トリゴー・ラショナル・プロセス)を考案しました。彼らはアメリカの空軍の実際の問題解決や意思決定を研究し、優れたスタッフには職位やキャリアに関係なく、行動に移る前に共通した思考プロセスが存在することを発見しました。(p.157)
KT法は「状況把握(SA:Situational Appraisal)」「問題分析(PA:Problem Analysis)」「決定分析(DA:Decision Analysis)」「潜在的問題・潜在的好機分析(PPA:Potential Problem/Opportunity Analysis)」のp4つで構成されています。(pp.157-158)
独断による意思決定を成功させるのは、意思決定者だけではなく、その意志決定を実行するチームメンバーなのです。意思決定者は反対や孤立を恐れずに、一人で決めよ。しかし、メンバーは意思決定者を孤独にするな。チームにおける意思決定をする上でとても大切なことです。(p.166)
「影響力」には5つの源泉があります。(pp.167-168)

  1. 「専門性」メンバーに「すごい」と思われる技術や知識を持っていること
  2. 「返報性」メンバーに「ありがたい」と思われる支援や関与をしていること
  3. 「魅了性」メンバーに「すてき」と思われる外見的・内面的魅力を有していること
  4. 「厳格性」メンバーに「こわい」と思われる規律や威厳を持っていること
  5. 「一貫性」メンバーに「ぶれない」と思われる方針や態度を持っていること
チームのメンバーの意思決定への態度は、意思決定者がこれら5つの影響力の源泉を持っているかどうかによって大きく影響を受けます。「専門性」「返報性」「魅了性」「厳格性」「一貫性」を有したメンバーを意思決定者にする、意思決定者がこれらの影響力の源泉を持てるように自分を成長させる、などにより、意思決定にメンバーが賛同・実行してくれるようになり、意思決定の成功確率はあがると言えるでしょう。(p.168)

【参考文献】

第5章 Engagement

エンゲージメント(共感創造)を高めるための4P があります。(p.184)
・Philosophy(理念・方針)
・Profession(活動・成長)
・People(人材・風土)
・Privilege(待遇・特権)

【参考文献】

「社会的手抜き」という心理学用語があります。20世紀初頭のフランスの農学者マクシミリアン・リンゲルマンの名前からリンゲルマン効果とも言います。リンゲルマンは集団が大きくなればなるほど、一人あたりのパフォーマンスが低下するという現象を明らかにしました。(p.211)
リンゲルマン効果の落とし穴にはまらないためには、メンバーの「当事者意識」を高めることが重要です。メンバーの当事者意識を高めるためには、高められる仕組みをチームの中に埋め込むことが大切です。そのポイントは3つあります。(pp.211-213)

  1. 「人数」:チームの人数は少なければ少ないほど、ひとりひとりの当事者意識は高まります。チームの人数が一定以上に達したら、チームを分化させ、大きなチームの中に小さなチームが複数あるという状況にした方が良いのです。
  2. 「責任」:ひとりひとりの「責任」の所在が曖昧であれば、当然一人ひとりの当事者意識も低下していきます。
  3. 「参画感」:様々な意思決定が自分とは関係ないところで進んでいると、チーム全体のことが段々と他人事のようになっていきます。

チームの法則「ABCDE」を実践していくためのチェックリストです。各章の章末に書かれていたものをまとめました。

 

 

 

 

●Action Checklist

【Aim(目標設定)】

  • そのチームの活動の意義が明確になっているか?
  • そのチームの創出すべき成果が明確になっているか?
  • そのチームは推奨している行動が明確になっているか?
  • そのチームでは活動の意義と創出すべ成果、推奨している行動が適切に接続されているか?
  • あなたはそのチームが活動する意義、創出すべき成果、推奨されている行動が日常的に意識できているか?

【Boarding(人員選定)】

  • そのチームの活動の特徴を語れるか?
  • そのチームのメンバーには適切な多様性があるか?
  • そのチームには適切な流動性があるか?
  • あなたはチームに必要なメンバーの特徴を理解しているか?
  • あなたはチームのメンバー集めやメンバー選びに貢献しているか?

【Communication(意思疎通)】

  • そのチームはルールを明確化できているか?
  • そのチームはメンバー同士がお互いの過去や特長を理解するような機会を持てているか?
  • そのチームは問題やアイデアをメンバーが安心して共有できる雰囲気を作れているか?
  • あなたはチームメンバーの過去や特徴を踏まえたコミュニケーションを取れているか?
  • あなたはチームメンバーに恐れや迷いなく自分が感じる問題やアイデアを発信できているか?

【Decision(意思決定)】

  • そのチームは状況に応じて最適な意思決定方法を選択できているか?
  • そのチームはスピーディに再現性のある議論ができているか?
  • そのチームは意思決定者が孤独を恐れず決断できているか?
  • あなたはリーダーの意思決定を自らの手で正解にすべく活動できているか?
  • あなたは決断が必要なタイミングで「強く」「速く」意思決定できているか?

【Engagement(共感創造)】

  • そのチームでは金銭報酬や地位報酬だけでなく感情報酬がメンバーに提供されているか?
  • そのチームではメンバーに何を共感してもらうかが明確になっているか?
  • そのチームにはメンバーがチームの魅力を感じる仕組みが埋め込まれているか?
  • あなたは自分が何を求めてチームに参加しているかを明確にできているか?
  • あなたはチームがメンバーの共感を生み出すことに貢献できているか?

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