たった1分で仕事も人生も変える 自己紹介2.0

たった1分で仕事も人生も変える 自己紹介2.0

著者:横石 崇 … 

視点を変えて考えると非常に面白い。この本もいいタイミングで出会うことができました。(Inobe.Shion)

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内容紹介

自己紹介をアップデートせよ。

「共創」や「越境力」が問われる時代になりました。
ひとつの会社や組織でしばられず、様々な分野の人々とつながり、新しい価値を生み出すことが求められています。
では、どうやって「つながり」をつくっていけばよいのでしょうか。

答えは、コミュニケーションの第一歩である「自己紹介」にあります。

かつての「肩書」「会社名」を武器に自分をみせる時代はもうおわりました。
これからは「未来」「役割」を語れる人こそ、本物の「信頼」を勝ち取ることができるのです。
いますぐ自己紹介をアップデートして、自分の仕事と人生を切り拓いていきましょう。

本書は、3万人を熱狂させた働き方の祭典「Tokyo Work Design Week」主宰する著者が編み出した、新しい「自己紹介」のメソッドを紹介。
誰でも簡単に自己紹介をアップデートできる「最強の型」を伝授します!

(目次)
【第1章】 自己紹介をアップデートする理由
【第2章】 「期待のマネジメント」が成否を決める
【第3章】 最強の自己紹介は「未来」を語ること
【第4章】 自分を知るための「7つの道具」
【第5章】 「個の越境」が人生を豊かにする

内容(「BOOK」データベースより)

1.0=「肩書を語る人」から、2.0=「未来を語れる人」へ。これからのビジネスに不可欠な信頼を一瞬で手に入れる!

人と人が出会う”はじまりのはじまり”にあたる「自己紹介」。たかが、自己紹介。されど、自己紹介。自分を語るのではなく、未来を語ることで、仕事も人生も大きく変わっていくのです。(p.4)

「個の時代」に向けて、一人ひとりが確たる「信念」や「目的意識」を持たなければならない社会、として自己紹介を新しい武器にしなければならないということがポイントです。

個と個がつながるために役立つツールが、「自己紹介2.0」です。「自己紹介2.0」は、「自分」という個を見つめ直し、相手にうまく伝えるための方法であり、価値創造を行うための装置でもあります。「組織の時代」に最適化されていたこれまでの手法から離れ、来るべき時代へ向けた自己紹介のアップデータを行いましょう。(p.27)

●自己紹介をアップデータすべき必然性、「4つの理由」

  1. 組織構造が変わる
    ・これからは「役職」ではなく「役割」を軸にした自己紹介が必要
  2. 企業価値が変わる
    ・成熟化した社会における企業は、「何をするか(事業)」から生まれる利益だけでなく、「なぜそれをするのか(パーパス)」から生まれる目的や存在意義も大切にしていこう、という考え方を重視します。
    ・これからの社会では金銭的な報酬だけに限らず、「社会において、どう働くか」「社会にどのようなインパクトを与えるか」という価値観が問われるようになっています。
  3. 働き方と学び方が変わる
    ・今までとは異なる領域へキャリアチェンジする、ということを繰り返すのが当然な時代がやってきます。
    ・リンクトインの創業者であるリード・ホフマンは、「キャリアとは、梯子ではなくジャングルジムのようなもの」という新しいキャリア像を語ります。キャリアも人生も、ジャングルジムのイメージを持って、遊んだり休んだりしながら、長い「仕事」の期間を楽しんでいく必要があるのです。
    ・マルチキャリアを生きる時代では、「学び直し」も重要になります。何歳になっても気にせずに学び直しができるのが当たり前の時代になるのです。
  4. 求められるスキルが変わる
    ・自分の専門領域だけにとどまることが求められなくなる時代においては、「越境」していく力が求められます。
    ・「BTC型人材」(ビジネス、テクノロジー、クリエイティブ)の3要素の有機的な連動の下にこそ、「越境」する力を持つ人材が育つ。
    ・T型人材からH型人材が求められるようになってきた。
    ・1つの閉じた組織の中に留まり続けると、自分の自立の可能性を狭めてしまいます。
これから訪れる「人生100年時代」とは、「人的資本」、つまるところの”人と人との関わり合いが中心になる社会”です。そんな社会で最も必要なものは何でしょうか。それは「信頼」です。・・・個人のネットワークは、「信頼の創造」によって広げていくことができるのです。自立が求められる「個の時代」に向けて、信頼関係を築くための自己紹介を武器に生きていきましょう。(p.53)
自己紹介における最大のミッション。それは良好な信頼関係を築き上げることです。初めて会う人と挨拶を交わし、短い時間の中でお互いに信頼を勝ち得ることで、次のステップへ向かうことができます。「自己紹介」と書くのですから、自分のことを伝えるのは当たり前なのですが、重要なのは相手あってのこみゅんみケーションだということ。自身のみで完結させるのではなく、相手と一緒に作り上げるイメージを持つことが大切です。そして相手の気持ちや行動を変えること。その中でも最も難しく、最も大事なことが、相手からの信頼を得ることです。(pp.57-58)

「信用」と「信頼」の違いとは?

▼コルクの佐渡島さんの解釈

  • 信用=過去の実績や成果物を、価値があると評価すること
  • 信頼=過去の実績を信用して、不確実性のある未来のことも信じ、評価する状態

▼医学博士の石川さんの解釈

  • 信用=相手に対する「理性的」な判断
  • 信頼=相手との「感情的」な結びつき

いずれの解釈を見ても、両者に共通するのは、「信用」は物理的な評価や判断ができるのに対して、「信頼」は右脳的で感覚的な曖昧さを含んだ関わり合いであることが分かります。

名刺交換は信用のやりとりに重きが置かれます。お互いの所属先や連絡先をはじめとした情報を明かすことで、信用に値するかどうかを判断します。・・・一方、自己紹介は、目の前にいる本人が信頼に値するのか感覚的に判断します。・・・第一印象や話し方、声質など五感をフル活用して、自分の尺度で評価をしていきます。(pp.60-61)
  • 名刺交換=信用の確認
  • 自己紹介=信頼の創造

自己紹介は信頼を生み出してくれます。自己紹介とは創造的な行為であり、他者との共同作業であり、未来へ向けた対話なのです。(p.61)

自己紹介において相手との信頼を築くためには何をしていけばいいのでしょうか。大切なのは、「期待のマネジメント」です。「期待」とは、良い結果や状態を前向きに待つ感情のことです。初めて会った人の中から期待を生み出し、相手と自分との間にポジティブな感情を引き出すこと。そうした期待を生み出してコントロールしていくことこそが、自己紹介の成否を決めると言っても過言ではありません。・・・新しく会った人と関係を結ぶには、期待の創出が問われるのです。(pp.62-63)

ドラッカーが挙げている「コミュニケーションの4原則」は、
①コミュニケーションは近くである
②コミュニケーションは期待である
③コミュニケーションは要求である
④コミュニケーションは情報ではない

ドラッカーは、「人は自分自身が期待する事象しか知覚できない」として、近くを促すための期待こそがコミュニケーションを促すための鍵だと考えました。期待こそがすべてのコミュニケーションの源泉なら、コミュニケーションの”はじまり”である自己紹介においても、「期待を生み出せるか」どうかが明暗を分けます。(pp.64-65)
注意すべきポイントは、期待値をひたすら上昇させればよいというわけではないということです。中身が伴ってなければ本末転倒です。・・・大事なのは相手の客観的な期待値を適正な状態にコントロールすることです。・・・ですので、自己紹介でも実績をストレートに伝えつつ、相手に適度な期待を生み出すことが求められます。そして、その期待を良い意味で裏切っていったときに、期待を信頼に変えていくことができます。(pp.65-66)

期待値の上げ下げをコントロールして満足度を高めることを「エクスペクテーション・マネジメント(期待値管理)」と呼ぶそうです。

自己紹介のうまい人は、自分と相手の”未来”を見据えて、自分に”期待”してもらうことに注力しています。過去と未来、記憶と期待。これらの使い分けができたとき、自己紹介は自分のものになっていくでしょう。(pp.67-68)
自己紹介とは、「土地を耕す」「種を蒔く」行為に似ています。また、土壌が良いほど、作物は良く育ち、良い果実が収穫できるわけですから、「最高の自己紹介」ができれば、「最高の成果」につながる可能性も高くなります。(p.69)
「期待のマネジメント」をするためのロードマップとして役立つのが「AIMASモデル」です。・・・自己紹介は、相手の期待を得るという目的があって、それを達成するための手段であり、ツールなのです。(p.70)

●AIMASモデル

 

Attention(注意関心) 「この人は興味深い人だ」と関心を呼び起こす
Interest(共感) 「もっと話を聞きたい」「もっと聞かせてほしい」と思わせる
Memory(記憶) 相手に自分のことを覚えてもらう
Action(行動) アポイントをとり、再会する
Seeding スムーズに話し合いに入る
自己紹介を次のステップに繋げるためには、相手に「心地良いノイズ(興味をそそる違和感)」を与えることが大切です。自分の価値を一度抽象化して何か別のものに見立てたり、たとえたりして意味付けをすることで、相手の心に引っかかりをつくるのです。(p.77)
自己紹介のときに、相手の琴線に触れるポイント(ギフト)を持っていると、「期待のマネジメント」の主導権を握ることができます。(p.79)
自己紹介は、「AIMASモデル」からも分かるように、その先にある「大きな目的」に至るための”きっかけ”に過ぎません。と同時に、良い土壌から良い実りが期待できるように、良い自己紹介がその後の良いコラボレーションや仕事に結びつくのです。(p.87)
最強の自己紹介は「未来」を語ること。自己紹介は、「自分について相手に伝えること」ではなく、自分と相手の未来を見据えて、「期待を生み出すこと」です。(pp.88-89)
「現在」から語るか、「未来」から語るか
(A)最弱の型:現在→過去→未来
(B)最強の型:未来→過去→現在
(A)が「現在から始まって、未来を語る」のに対して、(B)は「未来から始まり、現在できるお願い」で終わっています。いずれも似たような自己紹介に見えますが、実は圧倒的な差があります。相手との「未来」で「提供できる価値」は何なのか。それが示されているのが一番の違いです。(pp.97)
もう一つ大事なことがあります。それは「名詞」ではなく「動詞」で自己紹介をするということです。
人の思考は、動詞で語ることで、枠から抜け出すことができます。柔軟に物事を考えるために動詞で発想をしていくことは、自己紹介に限らず、人生を豊かにする思考方法です。(p.108)

これは何かでも読みました。と思って調べてみると逆でした。詳しくはこちらをご覧ください。TPOに応じて使い分けですね。

自分ならどう活用するかを考えながら読んでみてください。

  • あなたはどんな未来をつくりたいのか。それはなぜなのか。
  • どのような未来をつくっていこうとしているのか。その根拠はなにか。
  • 未来に向かうためには何をすればいいのだろうか。

これらの問いに答えることで、「最強の自己紹介」を手に入れていきましょう。(p.109)

目に見えない未来を語るとき、そこで問われていることは何でしょうか。それは、「あなたは何を信じているか」という、信念です。エビデンスやデータに頼った説明ではなく、未来という不確定で予測ができないものに対して、あなたの問題意識や時代を読み解く力が問われていると考えてください。ですので、「Believe(信じる)」で答えることが重要になります。(pp.110-111)
私が仕事というのは、「自分の心が躍ること」と「誰かから感謝される」ことに重なりがあるのが理想だと考えています。重なりが大きければ大きいほど、働くモチベーションも上がるでしょうし、どちらか一方しかない仕事や、お互いに重なりがないようでしたら、途端に大きくバランスを崩してしまうでしょう。どんな小さなことでも自分が楽しいと感じて、かつ、感謝がされることがあるのでしたら、それはあなたがこれから仕事を生み出す際にとても貴重な経験です。未来に向けて大事に温めて孵化させる機会を狙ってもらえればと思います。(p.121)
肩書きや所属に縛られずに、動詞を使って自由に発想し、相手との「未来」で「提供できる価値」」を語る。これは自己紹介の実態である「信頼を創造する」ことに直結します。(p.125)

自分自身を「棚卸し」する
①自己分析シート:苦手意識を探る
②氏名の意味付け:唯一無二のテーマを作る
③ブランドイメージ:自分らしさを見つける
④人生はドーナツ:影響を受けた人はだれか
⑤キャリアのアルゴリズム:「回復の物語」を知る
⑥自分のハッシュタグ:発見されやすいラベルをつける
⑦仕事の意義を再定義:自分の仕事を一段高くする

ナチスの強制収容所体験を綴り、絶望のふちに立たされても希望を失わなかった人たちの記録を描いた名著『夜と霧』の著者で、精神科医・心理学者のヴィクトール・E・フランクルは人生の意味を語りかけます。

「人生に何かを期待するのではなく、人生から何を期待されているか」

「人生から何を期待されているのか」を知っている人ほど、強い人間はいないでしょう。人生からの期待を知ることができれば、どのような環境でも乗り越えていけるはずです。(pp.212-213)

自分棚卸によって、未来を語るための準備し、そしてそれを自己紹介に昇華させるといった内容で、大いに参考になりました。

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