弱者の戦略

弱者の戦略―人生を逆転する「夢・戦略・感謝」の成功法則

著者:栢野 克己 … 

ランチェスター経営と、人生を逆転する「夢・戦略・感謝」の成功法則について、いろいろと考えさせられます。(Inobe.Shion)

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内容紹介

■この10年のベストセラービジネス書100に入る「小さな会社☆儲けのルール」「大逆転!バカ社長」著者・ベンチャー大学(1992年~毎月1000回・1万人参加と日本有数の経営人生勉強会)主催の栢野克己(カヤノカツミ)が贈る5年ぶりの新刊。

■私の本業は「零細企業コンサルタント」「講演家」。年間100回の講演セミナーで全国とアジアを廻り、自らも地元で「ベンチャー大学」という経営・人生セミナー勉強会を主催。合間に年間1000人の経営・起業・人生逆転の相談(面談・電話・メール)に乗らせてもらっています。

■下のプロフィールにあるように、私の前半生は仕事+人生とも失敗の連続でした。が、なんとか人生を逆転したいと様々なセミナーに出て、自らも勉強会を主催し、各分野の偉人に学んできました。

■ある時は「夢」や「やる気」のセミナーに入り浸り、ある時は「戦略」「マーケティング」「儲かるノウハウ」セミナーに出て、またある時は「掃除」「ありがとう」「内観」勉強会にも参加しました。

■しかし、なかなか結果が出ず、ウツには5回以上なり、自殺未遂もしました。追い込まれ、新興宗教にも7ヶ所行き、悪徳ネットワークビジネスの会合にも出て、キリスト教の教会では「神様!助けて下さい!」と跪きました。

■悩んで試行錯誤した結果、2002年11月の誕生月に「奇跡」が起き、以来、仕事も大したことはありませんが個人年収で1500万円以上となり、それまでの年収100万円台でダメな人間でウツ時代に比べると、夢のような日々が続いています。

■が、この本は、よくある「夢をかなえる」「感謝する」「ありがとう」「与える」「許す」などの癒しや気休めの内容ではありません。「弱者の戦略」とあるように、対象は中小企業経営者・起業を目指す人向けの「経営人生」を中心としたビジネス書であり、堅めの自己啓発・成功哲学書です。

■が、個人の人生も「自分(株)」の経営。勉強やスポーツにはなすべき基本練習やカリキュラムや原理原則のノウハウがあるのに、経営や人生はわかりませんね。いろんな人がいろなことを云っていて、何をやったらいいのか全然わからない。

■この本が「経営・人生の成功法則だ!」とも云いたいのですが、まだ私は40代とひよっ子。が、中小企業や自営系ではたぶん、本+講演+相談+勉強会+会った人の数では日本有数かも知れません。イヤらしい言い方ですが。

■というわけで、多くの偉人や弱者に会い、今時点で私が発見・気づいたのが、「人生の成功は夢×戦略×感謝しかない!」。

「戦略」というと一般の人は堅く、恐い感じもするかもですが、資本主義社会では、「競争」は避けられません。仕事=経営=ある意味で「戦争」です。幸せになるには、まずは経済的に豊かになる=競合に勝って生き残らねばなりません。

■のんびりした田舎の商店街のそばに巨大SCが出来ると地元の商手の数割は廃業・倒産・夜逃げになる。ネットの世界も同じ。毎日が殺し合いの「経営者」の世界では当たり前のことです。この「経営」の世界と「人生」の構造を、世の99%を占める「弱者=中小零細企業」の人向けに書いてみました。もちろん独断ですが、何かの気づきとヒントになれば幸いです。

☆「夢」だけでは生きていけない。
☆「感謝」だけでも、ただのイイ人。
☆「戦略」で愛する人を救うのだ。

日本のランチェスター経営に関する研究は、初代研究家として中原氏や加藤氏、斧田・田岡氏を経て、現在は竹田陽一氏が第一人者として挙げられています。当著作の栢野氏も竹田氏の弟子の一人とのことです。

竹田ビジネスモデルでは、経営戦略を次のように区分けしているとのこと。

  1. 商品戦略:どんな商品・サービスで勝負するか?自分の天職は何か?
  2. 地域戦略:どこで勝負するか?どう攻めるか?
  3. 客層戦略:誰をお客様にするか?ライバルに勝てるお客様は誰か?
  4. 営業戦略:どうやって新規のお客様を獲得するか?集めるか?
  5. 顧客戦略:どうやってリピートや安定客にするか?口コミや紹介をもらうか?
  6. 組織戦略:人員体制は?採用や教育、やる気や評価制度は?
  7. 財務戦略:成功するお金の使い方は?
  8. 時間戦略:成功する働き方?時間の使い方は?

この1,2,3が特に大事とのこと。何を(商品)、どこで(地域)、誰(客層)に対して、商売をするのか。ここをあいまいにして、「とりあえず儲かりそうだ」と安易にやると、ほとんど失敗します。(pp.21-22)

同業大手と同じく、「商品は何でも扱う」「地域もどこでも行きます」「客層は誰でも相手にします」では、スーパーマンでない限り、戦力が分散して勝てるはずがないですね。弱者は「1点集中」しかない人です。(p.32)

ご存知かと思いますが、セブンイレブンのドミナント戦略もこの「地域」に相当するのでしょう。今年2018年で沖縄県にも出店やっと全都道府県に出店できたとのこと。超強者のセブンイレブンですら、こうなのですから弱者はなおさらですよね。

 

大事なのは「主観」だけでダメだということです。いくら自分が良いと思っていても、お客様から見て劣る商品、他にも強いライバルがいる場合、これだ!と絞っても勝てません。つまり、「主観」に加え、お客様から見た「顧客観」、ライバルから見た「競観」も検討せねばなりません。ですから「主観」=自分を磨くことも大事ですが、「顧客観」=お客様を知る、会う、聞く市場調査は必須ですし、「競観」=ライバルの調査も大事です。(p.34)
「主観」×「顧客観」×「競観」に基づき(竹田理論)、商品・地域・客層・営業で大手やライバルと差別化する。これはゴールデンルールだと思います。そして成功し、規模拡大を目指すなら、徐々に「強者の戦略」=①商品の種類や幅を広げ+大量生産品で市場が大きなもの、②地域を広げて全国へ、③客層も広く誰でも、④営業方法もマスコミで派手に・・・でいいでしょう(天才以外はやめるべきですが)。(pp.35-36)
「弱者の戦略」=「No.1戦略」であり、つきつめると、オンリーワンとなる。「弱者の戦略」には、捨てる勇気と決断が必須なのだ。(p.49)
「弱者の戦略」を取れば、戦略なき彼らに勝てる。ときに戦わずして勝てるし、敵がいても負けない戦いができるのだ。「弱者」なのに「強者の戦略」を取るライバルは、ライバルではない。・・・「弱者の戦略」とは「強者の戦略」の逆。強者=同業大手がしないこと、皆と違うことをするというシンプルな原理原則。ベンチャーで成功した起業家は、例外なく「弱者の戦略」である。(p.54)

このあと、企業経営の話を絡めながら、人生論的なお話になってきて、「夢・戦略・感謝」というキーワードを軸に展開されていきます。

大きく分けると、ビジネス系の人生成功には、

  1. 「夢」系=夢・やる気や情熱や天職意識・使命感など。
  2. 「戦略・戦術」系=ビジネス戦略やマーケティングや営業方法。
  3. 「感謝」系=感謝・感動・感性・感激・許し・掃除・奉仕など。

私はこれらをまとめて、「人生の成功は夢×戦×感」と提唱しています。(p.179)

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