THE RHETORIC(ザ・レトリック)


THE RHETORIC 人生の武器としての伝える技術

著者:ジェイ ハインリックス … 

サブタイトルが「人生の武器としての伝える技術」
ここ最近、「伝え方」本もたくさん出版されてますよね。結局は伝わったか、なのですよね。そこが本当に大事。(Inobe.Shion)

写真: 亀の微笑み

内容紹介

ハーバード大学の必読図書トップ10に選出! アリストテレス、リンカーンからオバマまで2400年にわたり、世界のリーダーたちが使っているレトリックは、人の気持ちを動かし、望み通りの結果を手に入れるための武器。――しかも誰も傷つけずに。上司を説得したり、長い会議を終わらせたり、家庭での会話をスムーズにしたり、日常で使える100の技法をユーモアを交えて解説。実践編&技法一覧も収録。

・議論を進めるには、「未来形」を使って話せ。
・「感情」はスプーン一杯の砂糖。
・うまくいく夫婦は議論、離婚する夫婦は口論をしている。

ITを使ったコミュニケーションについてずっと考えてきましたが、
この本を読んで相手が自分のメッセージをどう受け取ってくれる
のかが大事なんだとわかりました。
相手が自分のメッセージをどのように受け止めるのか
深く理解できる実用的な本です。
――C Channel CEO、元LINE CEO 森川亮氏

2400年も前から伝わるコミュニケーションの基礎を、
あっという間に習得できる!しかも笑いながら!
――パックン氏(ハーバード大卒)

東大、京大、早稲田、慶應の学生も絶賛!!

小手先のテクニックしか伝えないような本もたくさんある中で、本書はしっかりレトリックの技術の背後にある考え方についても丁寧に説明しているところが良かったです。まさに、かゆいところに手が届く感じでした。
東京大学大学院 医学系研究科

先の内容が気になり、気付いたら没頭して読んでしまっていました。
議論が口論になりがちな方に是非読んでいただきたい本です。
京都大学 農学部4年

読み応えたっぷり、でもまた読みたくなるって感じです! 私自身、この本にこのタイミングで出会えてよかった(本音ではもっと早く出会っていたかった)と思うので、就職活動を前にした学生には持ってこいだと感じました。
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科

「会議で試してみよう」「メモするときに試してみよう」など、細かいシチュエーション別のアドバイスも充実しているので、我が身に置き換えた場合のイメージも湧きやすい。そんな章が30も立てられているので、ありとあらゆる目的と状況に対応した死角のない学びが可能になる一冊だと感じた。
早稲田大学 文化構想学部2年

内容(「BOOK」データベースより)

「人柄」+「論理」+「感情」で、相手を共感させ「イエス」を引き出す!アリストテレス、リンカーンからホームズまで、歴代の達人たちに学ぶ、伝える極意。

これまで多くのビジネス書を読んできましたが、私が出版するとしたら、絶対にこうしたいという体裁があります。前書きでしっかりと本文を期待させる内容を盛り込んで、最後に全体のまとめがしっかりと書かれ、これさえ読めばOKという内容。そして最後のあとがきでは、少し第三者的な目線で全体を俯瞰した内容が書かれているといいですね。訳本のときは訳者がそれをしていていてくれるとありがたいです。そして各章には、ポイントのまとめを記載する。こういった体裁にしたいと思っています。たまに僕のこの理想のタイプのがありますが、当著作はまさにこれでした。

まずは、タイトルにもなっているレトリックですが、次のようなことが書かれています。

レトリックは、力を持たない人に力を与え、傷ついた人の心を癒し、人間関係を修復する力をもっている。レトリックは一流の論客を育てるのに役立つとはいえ、技術のほとんどは勝つことを主眼としていない。レトリックを学べば、言葉の奥深くに潜んでいる力や、その裏側にある動機を理解できるようになる。効果的に相手を説得するには、聞き手が何を信じ、何を期待し、何に重きを置き、どんな感情を抱いているかを読み取る力が必要だ。“伝える技術”を学ぶことで、どんなときにも冷静に、それを読み取れるようになる。(pp.1-2)

さて、いきなりで申し訳ありませんが、その最後にまとめられている内容を引用します。これはものすごいエッセンスになります。(pp.538-552)

伝える技術 技法の一覧

ここでは、毎日の生活のなかで役立つように、伝える技術のテクニックや概念をカテゴリー別にまとめておく。用語や用法の名前を覚える必要はない。覚えてほしいには、次のことだけだ。

・会議や議論の目的と時制を定める
・強調したいのは人柄なのか論理なのか感情なのかを考える
・説得に適したタイミングと手段を考える

■目的
個人的な目的:あなたが聴衆に望むこと
・気分:もっとも変えやすい
・考え:気分を変えるよりも少し難しい
・行動:これが最も難しい。聴衆の行動する気分を掻き立て、その行動こそ自分の望んでいることだと思わせなければならない。

論点をコントロールする:会議や議論の論点をコントロールする
・非難:過去形で語られる。アリストテレスはこれを、「法廷のレトリック」と呼んだ。主に扱うのは、「善・悪」に関する話題。
・価値:現在形で語られる。これは「演示のレトリック」、または同族意識を喚起するレトリックである。主に扱うのは「称賛と糾弾」。
・選択:未来形で語られる。これは「審議のレトリック」。主に扱うのは、何を「選択」するのか、何が「有利」か―聴衆にとって最もいいことは何か、という話題である。

■エートス
これは、語り手の人柄を利用して相手を説得するテクニック。つまり、語り手やその他の人の評判を土台にする。スピーチをするときには、語り手の人柄―もしくは聴衆が考える、語り手の人柄―を強調すること。エートスにとって大切な3つの点は、「徳(大義)」「実践的知恵(技能)」「公平無私(思いやり)」。

ディコーラム(適切さ):信頼に値するリーダーはこうあってほしい、と聴衆が期待するような振る舞いをする、語り手の能力。
・符号を利用した毛づくろい:その聴衆に特有の言葉を使う。
・アイデンティティを利用した戦略:そう行動することが、自分たちのすべきことである、と聴衆に思わせる―その選択をすることこそが、自分たちのアイデンティティである、と思わせる。
・反語法:部外者に向けた言葉の本当の意味が、グループの人にだけ分かるような言い方をする。

徳(大義):聴衆の価値観に沿ったように見えること。

実践的知恵(技能):いい選択をする能力。問題を解決する能力。

公平無私(思いやり):大きな善のためなら、自分の利益を犠牲にすることもいとわないように見えること。

嘘つきを見抜く:信頼できる人かどうかを判断する。

ミスを挽回する:自分の失敗を利用して、エートスを高める

■パトス
パトスは、聴衆の気分を変え、語り手の論理を受け入れやすい状態にし、語り手の示す目的に自分も関わろうという気持ちにさせる。

共感:聴衆の気持ちに寄り添うこと

信念:アリストテレスは、これが聞き手の感情を動かす鍵だと述べた。

声のトーンを調節する:感情を抑えて語ったり、徐々に感情を露わにしていったりすることで、語り手の感情に合わせて聴衆の感情も動いていくようにする。

感情を口にしない:語り手の感情を、初めから露わにしない。聴衆の聞く気が失せてしまう。

受動態:聴衆の怒りが誰かに向けられることを防ぐため、その事柄は自然に起きたのだ、という体でそれとなく示す。

大げさに反応する:まず語り手自身が大げさに感情を表すことで、相手の感情を落ち着かせることができる。特に、何かミスをしてしまい、上司の怒りを免れたいときに、役に立つ。

■説得に役立つ感情
怒り:聴衆を行動へと駆り立てるのに、最も有効な感情。だが、長続きしない感情でもある。

見下されていると訴える:「私の論敵があなた方のことを侮辱している」と聴衆に示す。見下された聴衆は怒りを抱えるものだ、とアリストテレスは述べている。

集団への忠誠心:聴衆のもつ、グループとしてのアイデンティティに合った選択肢と行動を示す。

模倣:手本となる人に対する感情的な反応。語り手のエートスが素晴らしければ素晴らしいほど、聴衆は語り手の真似をする。

ユーモア:聴衆を落ち着かせる効果があるもので、語り手のエートスも高めることができる。

言葉の工夫:自分なりのテクニックを生み出すときに参考にある。基本的な技法は以下の通り。
・常套句をもじる
・言葉の入れ替え
・ふたつのものを並べる
・言葉の意味を変える
・声に出して訂正する
・表現の強さをコントロールする
・新しい言葉をつくりだす

■ロゴス
論理による会話や議論。議論とは論理だけで成り立つべきだ、と考えられ難いだが、誰かを説得するときには、理性的なスピーチにも感情や人柄といった要素が必要だ。

演繹法:一般的な個別の事例に当てはめる。

帰納法:個別の例から、一般論へと移る。

譲歩:相手の言ったことを受け止めてから、自分の意見を述べる。

枠組みづくり:議論の範囲を定めること。これは現代になって使われるようになった用語なので、古典的なレトリックには出てこない。
・枠組み作りの戦略:
1.聴衆の共通認識を見つける
2.多くの聴衆を意識して、論点は広いものにする
3.未来形を使って、具体的な問題や選択肢について議論する
・定義づけの戦略:議論で使われる言葉をコントロールする
・言葉を換える:論敵の使った言葉を、自分の言葉に置き換える
・再定義:論敵が使った言葉を受け入れるが、その意味を変える
・定義の柔術:論敵の言葉を、論敵を攻撃するのに使う
・対照的な言葉を使う:論敵が使った言葉と対照的な言葉を使って、相手の主張が悪いものであるように見える文脈をつくりだす。

論理の誤り:誰かがあなたを説得しようとするとき、論理の誤りを見つけることは重要だ。また、論理の誤りを理解していれば、それを自分で使うこともできる。
・間違った証明
・間違った結論
・証明と結論の分断

レトリックの反則:議論を行き詰らせてしまう、あるいは同意を得るのを阻んでしまうようなミス、あるいはそれを狙った意図的な攻撃。
・未来形からほかの時制に移す
・どんなときにもルールを曲げない
・侮辱
・皮肉
・脅し
・汚い言葉やジェスチャー
・極端に馬鹿馬鹿しいことを言う

■好機をつかむ技術(カイロス)
タイミングと手段が鍵を握る。

説得されやすいタイミング:聴衆が語り手の議論に最も説得されやすいとき。

五感:どの感覚に訴えるのかによって、適切なツールが異なってくる。

スピーチ
1.発想:スピーチの創案。ロゴスを利用する。
2.配置:スピーチの構成
a. 序論:聴衆の「関心と好意」を得る
b. 陳述:これまでの経緯や、事実や数字を挙げる
c. 提議:あなたと論敵の意見が一致する点、一致しない点を挙げる
d.立証:あなたの議論の核となるものを述べ、その例を挙げる
e.反論:相手を論破する
f.結論:訴えたいポイントを、もう1度述べる
3.修辞(文体):聞き手を引き付けるような言葉を選ぶ。
a. 適切な言葉:聴衆に合った言葉
b. 明瞭さ:わかりやすさ
c. 鮮烈さ:ストーリーや事実を述べる「陳述」で最も効果を発揮する
d. ディコーラム(適切さ):聴衆が使う言葉や話し方を用いる
e. 装飾:声のリズムや言葉の巧妙さ
4.記憶:メモを見ないでスピーチする能力
5.発表:スピーチを実際に行う
a. 声:会場全体に聞こえるような声のボリューム
b. ジェスチャー:大きな会場であっても、目が鍵である。
目がその他の表情筋ともつながるからだ。公式なスピーチでは、
手を使ったジェスチャーは、あまり用いないほうがいい。

さて、本文のほうに戻りますが、構成も非常に論理的なものになっています。下記のような4つのPartと各章で構成されています。この章が上のまとめとも連動しているのですが、それぞれ詳しい説明がされています。 

 

Part 1 「攻め」の伝える技術
・「議論」の目的を決める
・時制をコントロールする
・聞き手の心をほぐす
・聞き手に好感をもたせる
・聞き手に耳を傾けさせる
・聞き手の信頼を得る
・聞き手への思いやりを示す
・聞き手の感情を変える
・聞き手の怒りを和らげる
・有利な立場を築く
・論点をうまく定義する
・議論をコントロールする

Part 2「守り」の伝える技術
・論理の誤りを見抜く
・議論を台無しにする反則を見極める
・相手を信用できるか見極める
・相手の能力を見極める
・いじめに対処する

Part 3 「攻め」の伝える技術 応用編
・気の利いた受け答えをする
・現実を違った角度から見せる
・キーワードを使って集団をひとつにする
・あなたが選んだものに共感させる
・失敗を上手く挽回する
・好機を逃がさない
・適切な手段で伝える

Part 4 大勢の人の心をつかむ技術
・説得力のある話をする
・聴衆の心をつかむ
・説得力のある文章を書く
・目的に合った技法を使う
・価値観で分断されている世界を生きるために

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