ザ・ファースト・ペンギンス


ザ・ファースト・ペンギンス 新しい価値を生む方法論

著者:松波 晴人 … 

サブタイトル「 新しい価値を生む方法論」ための8つの重要な視点を教えてくれます。(Inobe.Shion)

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内容紹介

「会社の将来を支える新しい価値の創造を、君が担当してくれないか」
この上司のひと言からの僕たちの会社を変える大冒険は始まった・・・・・・。

多くの企業、個人の大きな課題、それは「新商品・サービス、課題解決につながる新たな価値を、どうやって生めばいいのだろう?」ということだろう。

新しい価値をどのように発想するのか。そして生まれた発想をどのように組織の中で実現していくのか。
その解答が「フォーサイト・クリエイション(Foresight Creation)」。
これは大阪ガス行動観察研究所が、1000件以上の行動観察プロジェクトの知見からまとめた実践的メソッドだ。
このメソッドをカリキュラムとしてまとめた「フォーサイト・スクール」はすでに大学や企業などで反響を呼んでいる。

この評判の「フォーサイト・スクール」初の書籍が、なんと物語の形で世に出ることになった。
読者は、悪戦苦闘しながらも懸命に新価値創造プロジェクトを進める若手社員たちとともに、
ワクワクする読書体験を味わいながら、最新のクリエイション・メソッドが学ぶことができる。

是非あなたも、新価値創造の冒険の旅に出かけてみませんか?

著者の松波さんは大阪ガス行動観察研究所の所長さん。そちらのホームページに詳しくこちらで書かれている「フォーサイト・クリエーション」の概念が掲載されています。

 

新たな価値の創造に挑むべく行動を起こすと、あなたは2つの壁にぶち当たることになる。ひとつ目は「新たな価値をどうすれば発想できるか?」という壁である。そして、2つ目は、「誰もが初めて聞くような画期的な新価値を、組織でどうやって意思決定するのか?」という壁である。これらの壁を越えていくために重要なことは、フォーサイト・クリエーションの8つの理論に集約されている。(p.2)

●8つの理論①「着観力」
・気付きを得るためには、知識やスキルの前に、まずマインドを変えないといけません。必要なマインドは以下の2つです。
①受容:自分の考え方と反することであっても、まずは共感して受け入れる
②学習:起こっている事実から、学びを得ようとする

・気づきを困難にしている、心理学的な理由を4つ挙げます。
①選択的注意:注意を払った事柄はしっかり認識されるが、注目していない事柄は無視される
②認知的不協和:「自分の考え」と相反する情報が入ると、「正」と「反」が矛盾し、不快な気持ちになるので、どちらかを直ちに捨てて、不快から脱しようとする
③確証バイアス:一度印象が確定してしまうと、なかなかその枠組みから抜け出すことができなくなる
④基本的帰属錯誤:誰かの行動を解釈するとき、我々はその行動の原因を、性格などの「その人」に求めがちで、状況などの「その人のおかれている環境」を過小評価しがちである

もっとも大事なことは「自ら”場”に足を運ぶこと」で、“場”に足を運べば、膨大で豊かな情報が得られます。

 

●8つの理論②「アブダクション」
演繹と帰納のほかに、第3の推論方法があります。これはアブダクション(仮説的推論)と呼ばれています。

アブダクション:驚くべき「事実」が観察される。しかし、もし「仮説」が真であれば、「事実」は当然のことである。よって、「仮説」が真である、と考えるべき理由がある。

ただアブダクションは演繹と違って、その推論した結果が100%正しいという保証はありません。その仮説は正しいかもしれませんし、間違っているかもしれません。

 

●8つの理論③「統合」
ヘーゲルは弁証法において、正(テーゼ)と反(アンチテーゼ)を統合(アウフヘーベン)することで、合(ジンテーゼ)を生み出すことを提唱しています。

●8つの理論④「リフレーム」
ビジネスにおいてそれまで常識とされていた解釈やソリューションの枠組み(フレーム)を、新しい視点・発想で前向きに作り直すこと。
新たな仮説、すなわちリフレームされたインサイトの質は、3つの側面で評価することができます。
①新規性:これまでの常識と異なるか?
②妥当性:確からしさは高そうか?
③汎用性:そのインサイトが適用できる範囲は広いか?

●8つの理論⑤「メタファー」
AとBの異なる2つの事柄が、ある特徴のおいて同じであることを示すこと。
メタファーには、統合と似ている部分があるが、統合は複数の異質なものを組み合わせてさらなる高みへ上るもの。一方、メタファーはすでに理解している概念と、説明したい事柄との共通点を見つけ出して、この意味で同じだ、と提示して、理解しやすくすること。

●8つの理論⑥「先見力」
新しい価値には正解はありません。正解のないところに新たな軸を生み出す、のが新価値創造です。新しい価値を「目利き」しようとすれば、市場を理解しておかなければなりません。それも、かなり深く、顧客が言語化できないレベルで理解することが必要です。

●8つの理論⑦「メタ認知」
自分の考え方や思考パターンを認知することで、自己の行動を正著して決定していく能力のこと。
企業が新価値について意思決定するときも、同様です。自社の意志を明確にする必要があります。このときに、2つの「自社のメタ認知」が必要です。1つはブランディングです。自分たちの会社は、どういう世の中にしたいのか、どういう価値をお客様に届けていきたいのか、自社はどういう姿を目指すのか、という自社の哲学が明確になっている必要があります。もう1つは、自社の強み(ストレングス)です。文化や技術など、どういう強みが自社にあるのか、をメタ認知する必要があります。

「Do and Learn」の前にしなければいけないことがあります。それは、Unlearnです。トルストイの言葉が、このことを分かりやすく説明しています。「どんなに愚鈍な相手であっても、頭を白紙にして聞いてもらえるのなら、このうえなくむずかしい問題を説明することはできる。しかし、どんなに聡明な相手であっても、その相手の頭の中に、すでに一片の疑問もなく事を知り尽くしているという固定観念が宿っていた場合、このうえなく素朴な事柄すら伝えることはできない」つまり、Do の前に Unlearnできないと、いくらDoをしてもそこから学ばない、ということが起こり得るのです。(p.282)

●8つの理論⑧「mindset」
「自己効力感、他己実現、チャレンジ精神」のマインドセットを持てるかどうか。
ファクト(気づき)→インサイト(洞察)→フォーサイト(展望)→アクション(行動)→リフレクション(振り返り)のプロセスは、成長のマインドセットによって支えられる。

このマインドセットを維持するためには、2つの重要な要素があると思います。そのひとつ目の要素は”環境”です。心理的安心が確保されている環境でないと、クリエイティブな発想はできないと思います。その心理的安心のある環境というのは「個々人を信じてもらえること」と「ボケても大丈夫」の2つが保証された「場」です。もう一つの要素は、仲間です。独りぼっちでは、マインドセットは維持できません。いろいろな人たちが仲間として結束している必要があると思います。

 

 

それぞれ8つの理論の後にそれにあった有名な言葉が書かれています。

1 ルイ・パスツール In the fields of observation chance favors only the prepared mind. 観察の研究分野では、チャンスの心構えのできた者にのみ訪れるものだ。
2 ヘンリー・ミラー One’s destination is never place, but a new way of seeing things 目的地は、場所ではない。物事を新たな視点で見る方法こそが目的地である。
3 フィッツジェラルド The test of a first-rate intelligence is the ability to hold two opposed ideas in mind at the same time and still retain the ability to function. 優れた知性とは、二つの相反する考えを同時に持ち、しかも、それらを機能させる能力のことである。
4 アインシュタイン If I had an hour to solve a problem and my life depended on the solution, I would spend the first 55 minutes determining the proper question, I could solve the problem in less than five minutes. 自分の命がかかった問題を60分で解かなければならないのなら、私は55分を問題を定義することに使い、残りの5分をその問題を解くことに使う。
5 ヨーゼフ・シュンペーター Innovation can be defined as “new combinations” of new or existing knowledge, resources, equipment and so on. イノベーションとは、知識や、リソースや、装置や、その他様々なものの「新結合」である。
6 アインシュタイン If you can’t explain it simply, you don’t understand it well enough. もし、シンプルに説明することができないのであれば、そのことについて十分に理解していないということである。
7 チクセントミハイ Robert Galvin says that creativity consists of anticipation and commitment. Anticipation involves having a vision of something that will become important in the future before anybody else has it; commitment is the belief that keeps one working to realize the vision despite doubt and discouragement. ロバート・ガルビンは、創造性は予測と関与から成り立っているという。予測とは、あるものが将来的に重要となるという洞察を、他の誰よりも先に抱くことを意味している。関与とは、疑念や落胆にもかかわらず、その洞察の実現に向けて努力し続ける信念のことである。
8 クーベルタン The most important thing in life is not the triumph but the struggle. 人生において大切なことは成功することではなく、苦闘することである。

 

その他、気になった言葉ができてきていたので、備忘録として・・・
・先誠後利・・・大丸の「先義後利」のもじり?だと思いますが・・
・仏教の八正道・・・私も以前プレゼンで使ったことがありますが、このマインドセットが重要と書かれています。

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「ザ・ファースト・ペンギンス」への1件のフィードバック

  1. お世話になっております。Inobe.Shionです。こちらのページへのアクセスが非常に多く、感謝しております。コメント等ございましたら、よろしくお願いいたします。語り合って、理解を深めましょう!

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