マーケティングとは「組織革命」である。


マーケティングとは「組織革命」である。 個人も会社も劇的に成長する森岡メソッド

著者:森岡 毅

元USJも森岡氏の著作。今回はマーケティングもありますが、「組織」についても多くのページを割いています。結局、考えて動いてくれメンバーを育てていかないといけないという王道の組織論です。(Inobe.Shion)

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内容紹介

USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)を劇的な再生に導いた後、
マーケティング精鋭集団「株式会社 刀」を設立、
マーケティングによる日本の活性化に邁進中の戦略家、森岡毅氏の待望の最新刊!

なぜ、日本企業はマーケティングを活かせないのか?
なぜ、あなたの提案は通らないのか?
実戦経験を極めた著者が、あなたを成功に導く<組織論>

【第一部】 組織に熱を込めろ! 〜「ヒト」の力を活かす組織づくりの本質〜

【第二部】 社内マーケティングのススメ 〜「下」から提案を通す魔法のスキル〜

【特別対談】 成功者の発想に学べ! 〜起点となって世の中を変えた先駆者たち〜
●セブン&アイ・ホールディングス名誉顧問 鈴木 敏文 氏
●作詞家 秋元 康 氏 ●湖池屋 社長 佐藤 章 氏
●SAMURAI クリエイティブディレクター 佐藤 可士和 氏

 

内容(「BOOK」データベースより)

あなたの提案は、なぜ通らないのか?USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)V字回復の立役者が教える、成功のための「社内マーケ」術。

強い組織は、人の強みを引き出し、人の強みを組み合わせてボトルネックを消します。そのような組織に身を置いた時、人は自分自身でも驚くような能力を発揮できることを実感します。とにかく大きな成果を出せます。一人では決して辿り着けなかった景色を見ることになるでしょう。そして仲間達と苦楽を共にし、戦場を走り抜けた先にある達成感は、何物にも代えられない価値を持ちます。そのように個々は、組織によって活かされて、それぞれの可能性すらも切り拓く。組織とは本来はそのための存在です。(p.28)
組織力の真価とは、もともとはD級の素質の人材をB級のパフォーマーへ、C級の人材をA級のパフォーマーへ押し上げる力です。本当に中長期で強いのはそれができる会社です。人の力を引き出す組織力を持っているのです。(p.29)
ビジネスを行う目的で編成される組織においては、主な機能はたった”4つ”しかないと私は考えています。・・・その4つとは、マーケティング機能、ファイナンス機能、生産マネジメント機能、組織マネジメント機能です。私の中では、会社業績という家の屋根を、後述の3つのシステム(「マーケティング・システム」「ファイナンス・システム」「生産マネジメント・システム」)が3本の大きな柱となって持ち上げて、最後の「組織マネジメント・システム」がそれら3本を土台として支えている。そのような構図になっています。(pp.30-31)
商品開発(基礎研究を除くR&D機能)もマーケティング・システムに含まれるべき重要機能です。・・・しかしながら、実際に多くの企業において、商品開発はマーケティング・システムに組み込まれず、並列されていることが多く、会社としてマーケティング戦略の下で商品開発が機能しにくい構造を持っています。冷静に考えれば、プロダクトはマーケティングの4Pの筆頭に挙げられながら、なぜ多くの企業でマーケティング・システムとして商品開発をコントロールしにくい状態を放置しているのか?マーケティングが機能しない会社が解決すべき構造的な問題の一つです。(pp.32-33)
「ボトルネックをつくらない」ということ、そして「ボトルネックは動く」ということ。この2つは組織の生産性を考える際に、常に頭の中においておくべき視点です。「ボトルネックをつくらない」とは、一連の機能の鎖の中で、最終成果を限定しているボトルネックを発見して改善し、どの機能も足を引っ張らずに最終成果を最大に持っていくことです。裏返して言えば、“機能の鎖”を構成している全ての部署や個人が持てる力をフル稼働している状態をつくるということ。(p.38)

これはTOC理論ですね。マーケティング組織にこれを応用するということになるかと思います。

“人が緊張感なくラクに過ごせる組織”は遠からず滅びます。もちろん、“緊張感”や”負荷”にも限度があるべきですが、負荷自体は必要です。なぜならば、戦っている相手は、その内側の“ユルさ”には容赦がない外部環境であり、競合だからです。(p.42)
本当に優しくあるためには、リーダーは冷徹でなければならない。それこそが規模の大小にかかわらず、人に責任を持つならば誰しもが備えるべき覚悟ではないでしょうか。そのために、志あるビジネスパーソンならば、一人ひとりを活かすための組織づくりの本質だけは理解しておかなくてはなりません。(p.43)
企業が突然起こった大きな変化に適応するのは困難です。ということは、市場環境がどう変化しているのかを知ること、そして近未来にどう変化するかを、ある程度は予測しておくことが重要です。・・・私が強く勧めるのは、市場構造に変化をもたらす震源である”1点”をひたすらモニターすること。その1点とは市場構造を形作っているDNAともいうべき存在、消費者の「プレファレンス(Preference)」です。(p.50)
ビジネスとは最終消費者により多く買ってもらうゲームですから、市場にいるすべてのプレイヤーは、その最終購買者のプレファレンスの変化に合わせて変容します。自由経済においては、競合を出し抜いてより多くを買ってもらうために、製品性能も、訴求便益も、原価構造も、価格設定も、流通も、メディアコミュニケーションも、あらゆる要素が変化する消費者のプレファレンスにより良く合わせるためにどんどん変わっていくのです。しかしそれらの目に見えやすい変化は全て“現象”すぎません。目に見える変化(現象)ばかりを追いかけると本質を見失います。市場を変化させている”本質”は消費者のプレファレンスです。(p.51)

このあたりは前回の『確率思考の戦略論』でしっかりと語れているところです。

経営資源を消費者のプレファレンスに集中するその能力、消費者プレファレンスを読み解いて会社を勝つ確率が高い焦点に集中させるその働きを、私は「マーケテイング」と呼んでいます。マーケティングは、会社を市場(≒消費者)にフィットさせ、消費者の頭の中に“選ばれる必然”を構築し、売上を中長期的に獲得できるようにします。我々マーケターは、その”選ばれる必然”のことを「ブランド」と呼んでいます。ブランドは消費者の頭の中に存在して、その相対的な力関係でプレファレンスを決定しているのです。(p.53)
消費者視点で全社連動させるカギは、マーケティング戦略の下で商品開発を機能させることです。しかしながら、商品開発がマーケティング・システムに実質的に組み込まれていない会社は山ほどあります。製造業のほとんどがその間違いを犯しているのではないでしょうか。(p.57)
狭義のマーケテイング(販促プロモーションの仕事)が蔓延している会社で最もよく見られる問題点は、マーケテイング戦略の下で商品開発が機能していないという点です。私の考えでは、商品開発がマーケティング・システムの“外”でマーケティングと並列にするのは、商品開発が消費者のほうを向いて仕事をしなくなる構造的な理由を作ることになります。技術ドリブンな会社では、商品開発がマーケティング戦略を支配する本末転倒な構造する珍しくありません。(p.59)
バリューチェーンとは企業が価値を創り出すための一連の仕組みのことですが、その答えとして「市場構造や顧客を理解するためのマーケティングから始まっています」と答える方は、ほぼ皆無です。・・・「消費者が何を求めているか?」から全て始まっている。(p.60)
「プロダクト」と「消費者理解」は双極性にもかかわらず、組織構造として切り分けっぱなしの会社が多すぎます。組織票の上では社長で繋がっているように見えても、実際には社長にはつなげる専門性や時間がないので、実質はほとんど機能していないのです。だから、会社全体が消費者視点で連動して動かない。商品開発部門は消費者視点から遠のき、部門利益のために働くようになり、マーケティング部門も狭義のマーケティングで目先の売りしかきにしなくなります。やり方はいくつもあるでしょう。しかし、商品開発部門とマーケティング部門の両方を繋いで統べる役割の設定が不可欠だという結論は変わりません。(p.69)

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