デービッド・アトキンソン 新・生産性立国論

デービッド・アトキンソン 新・生産性立国論

著者:デービッド・ アトキンソン

大変示唆に富んでおり、多くの気づきがありました。「人口減少」という前提に立った時、拡大は非常に困難。それを考え方の軸としないと多くのことでミスジャッジを起こしかねない。まさにそこなのだと思います。(Inobe.Shion)

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内容紹介

猫も杓子も生産性、でもほとんどの議論は間違いだ!

『新・観光立国論』(山本七平賞)で日本の観光政策に多大な影響を与えた筆者が、
今度は34年間の集大成として「日本経済改革の本丸=生産性」に切り込みます。

読めば納得、目からウロコ、歯に衣着せぬ「アトキンソン節」、全開!

【本書の内容】
・「良いものをより安く」が国を滅ぼす
・日本企業の数は「いまの半分」でいい
・最低賃金を上げて「経営者」を追い込むべし
・かつて「人口が半減した国」に学べ
・「女性優遇」では生産性は上がらない
・生産性を高めないのは「親を見殺しにする国」になる道 他

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日本人は「生産性」と「効率性」を混同しています。
たとえば、誰も求めていない商品を「効率よく」つくることは可能です。
しかし、売れない以上、「生産性」はゼロです。
生産性のないもののことを、無駄と呼ぶのです。
――デービッド・アトキンソン
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内容(「BOOK」データベースより)

人口減少で「経済の常識」が根本から変わった。日本に「労働者の黄金時代」が訪れる。「労働者の質」はトップレベル。「無能な経営者」こそ問題だ。生産性向上のための「超具体的な方法」を初公開。

あらためて、人口減少の影響を考えさせられるとともに、改め直さないことへの意識が強くなりました。

人口減少によって、今までの常識はすべて覆されます。人口激増が可能にした寛容な社会も、曖昧な制度も、日本的資本主義も、すべて根底から崩れ去ります。経済の常識も、企業と労働者の関係も、政治の在り方も、これまでとはまったく異なるものになるでしょう。(p.2)
人類史上、これからの日本と同じように比較的短い期間に人口が激減し、その結果、社会がガラッと様変わりしてしまった先例があります。それは1348年以降、欧州で起きた黒死病、ペスト大流行の時代です。ペストが流行した後、30年ほどで欧州では人口の約半数が亡くなりました。その結果、欧州の社会は激変し、社会制度が根っこから崩壊しました。650年以上も前のこととはいえ、この例は日本の未来を占う上で、きわめて多くの示唆に富んでいます。何が起きたかを研究すると、今の日本の情勢と重なることが実にたくさんあることがわかります。(p.2)

非常に気になるのが、突然の激変か、それとも徐々に徐々に減っていっているか、ということになるでしょうか。

その違いは大きいと考えます。その徐々に変化した間に「考え方」の軸も変わってきていて、一気に変わるときほどのレジリエンス(回復力)は大きくないと思うのです。

人口減少に直面した欧州の人々が、働き方を変え、産業構造を変え、資本家と労働者の関係まで変わるほど、必死で「生産性」を向上させてきたことです。もしも彼らが減中を恐れ、それまでの通りの働き方に固執していたら、そのあとの繁栄がなかったことは明らかです。(p.6)
人口減少時代には必要なのは、変化を受け入れ、むしろ変化を楽しみながら「生産性」を持続的に向上させていくことです。経済の大前提が崩れ去った時代には、変化を恐れる姿勢は「座して待つ」以外のないものでもありません。(p.6)
一国の経済の規模は、「人口×一人当たりの生産性」という極めて単純な計算式で表すことができます。これから人口が減る日本では、生産性を継続的に大きく改善させていかないと経済規模が縮小します。GDPが減っても、国の借金と年金・医療の負担は減らないので、生産性を高めないという選択肢は日本にはありません。(p.7)

このような前提に立って、以下、ブレイクダウンした分析と提言がなされていきます。

「人口減少」に関する意識を改めて変えるいい機会になりました。分かってはいましたが、その意識づけが強まりました。

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