LIFE DESIGN(ライフデザイン)―スタンフォード式 最高の人生設計

LIFE DESIGN(ライフデザイン)――スタンフォード式 最高の人生設計

著者:ビル バーネット,デイヴ エヴァンス…

2018年、もう始まって10日余り経ってしまいました。この著書をお正月休みに読んでしまってライフデザインをしようと思っていましたが、出遅れました。!これは使えるかどうかを判断して、使えそうならしっかりと活用したいと思います。いや、私自身に合う考え方かどうかということが何より重要ですね。(Inobe.Shion)

Star, Planet, Galaxy, Sun, Cosmos, Universe

 

内容紹介
行きづまった人生が自分史上最高の人生に変わる。
あらゆる年齢・職業の受講生2000人以上の
悩みを解決してきたライフデザインの秘訣を公開!

「仕事にやりがいがない」「まっとうに働いているのに幸せになれない」……こんな悩みや不安は誰しも覚えがあるはず。
やりたい仕事も見つからないし、いまからでは手遅れだと、諦めかけていませんか。

そんなときに抜群にきくのがスタンフォード式人生設計。
就職・キャリアアップ・転職・第2のキャリアといった人生のあらゆるステージに応用できるライフデザインの方法を知れば、自分らしい最良の生き方が見えてくる!

スタンフォード大学が世界に誇る人気講座の秘訣を、創設者たちがすべて公開。ニューヨーク・タイムズ第1位に輝くベストセラー、待望の邦訳!

著者について
著者紹介
ビル・バーネット Bill Burnett
スタンフォード大学デザイン・プログラムのエグゼクティブ・ディレクター、ライフデザイン・ラボの共同創設者。同大学にてプロダクトデザインの学士号と修士号を取得した後、企業で活躍し、アップル社のパワーブックやハズブロ社の『スター・ウォーズ』アクションフィギュアのデザインで賞を受賞。デザイン・コンサルタント会社のCEOも務める。

デイヴ・エヴァンス Dave Evans
スタンフォード大学デザイン・プログラム講師、ライフデザイン・ラボの共同創設者。同大学の機械工学で学士号と修士号を取得し、やがてアップル社のマウスの開発やレーザー印刷プロジェクトに携わる。その後、大手ゲーム会社エレクトロニック・アーツの創業に関わるほか、マネージメント・コンサルタント業に携わる。

スタンフォードで大変人気のある講座だそうです。アメリカの大学での人気講座という本はここ数年、ホントにたくさん出ています。まぁ、人気ということで、内容も充実しており、気づかされることも多いのがほとんどなので、今回も期待したいと思います。(それにしても、人気講座だらけなんですけど・・・笑)

 

視点の転換(=リフレーミング)は、デザイナーのもっとも大事なマインドセットのひとつ。偉大なイノベーションの多くが、視点の転換から始まる。デザイン思考ではつねづね、「問題を出発点にするな。人間を、共感を出発点にしよう」と言う。いったん製品を使う人々に共感したら、視点を定め、ブレインストーミングを行い、目の前の問題の不明点を洗い出すためにプロトタイプを作り始める。その結果、たいていは視点の転換につながる。問題に関する新しい情報を集め、視点を定め直し、またブレインストーミングやプロトタイピングをはじめるわけだ。(p.27)
ライフデザインでも、このような視点の転換をたくさん行う。なかでも最大の視点の転換は、「人生を完璧に計画することなんて不可能。人生に唯一の正解なんてない。だからこそ人生はおもしろい」というものだ。あなたの人生のデザインは一通りではないし、その一つ一つに、人生に生きがいを与えるような希望が詰まっている。人生はモノではなく、体験だ。その体験を自分でデザインして楽しむこと―それこそが生きる楽しみだといえる。(p.28)
デザイナーは世の中にまだ存在しないものを想像し、つくる。すると世界が変わる。あなた自身の人生でも同じことができる。いまだ存在しないキャリアや人生を想像し、未来のあなたをつくる。するとあなたの人生が変わる。いまのあなたの人生が完璧に近いとしても、ライフデザインを使えば、今以上に素晴らしい人生を築くことができるのだ。(p.29)
ライフデザインをはじめる前に、デザイナーの考え方を学ぶ必要がある。その簡単な方法をいくつか説明するが、まずはとくに重要なポイントを押さえてほしい―デザイナーは前進する道を考えるのではなくて築くのだ。現実の世界や現実のあなたと無関係な楽しい妄想をたくさん思い浮かべて満足するのではなくて、実際にモノ―本書ではプロトタイプ(試作品)と呼ぶ―をつくり、自分自身で試し、そのプロセスをおおいに楽しむということだ。(p.33)
デザイン思考にはいくつかのシンプルなマインドセットがある。ライフデザインに活かす方法を紹介していきたいと思う。これから学んでいくライフデザインのマインドセットとは、
・好奇心
・行動主義
・視点の転換
・認識
・過激なコラボレーション
の5つだ。(pp.34-35)

5つのツールについて、少し詳しく抜粋しておこう。

  • 興味を持つ(好奇心)
    「好奇心」があれば、なにもかもが新鮮に見える。もっと探ってみたいという気になる。すべてが遊びになる。なにより、好奇心があると「棚ぼた上手」になれる。好奇心旺盛なひとは、いろいろなところに目ざとくチャンスを見つけられるからだ。
  • やってみる(行動主義)
    「行動主義」のマインドセットがあれば、本気で前進の道を築ける。じっとベンチに座って「これからどうしようか」と考えるのではなく、ゲームに参加するしかなくなるのだ。デザイナーはとにかくやってみる。いろいろなことを試す。次々とプロトタイプをつくり、失敗を繰り返しながら、うまくいく方法、問題の解決策を見つける。時には、問題が最初に思っていたのとまったく違うと気づくこともある。しかし、デザイナーは変化を受け入れる。特定の結果に執着したりはしいない。つねに最終結果ではなく「次」を見ているからだ。
  • 問題を別の視点で捉え直す(視点の転換)
    「視点の転換」は、デザイナーが行きつまりから抜け出す方法の一つだ。また、適切な問題に取り組むための手段でもある。問題の見方を変えれば、一歩後ろに下がり、自分の固定観念を掘り下げ、新しい解決策の可能性を切り開ける。
  • 人生はプロセスだと理解する(認識)
    人生は波乱万丈。一歩進んで二歩下がるの繰り返しだ。間違いは犯すし、せっかくつくったプロトタイプはムダになる。プロセスの大事な点は、最初に思いついたアイデアや次善の解決策を「断ち切る」勇気を持つことだ。そして、その混沌のなかから素晴らしいデザインが生まれることもある。デザイナーの考え方を身に付けるということは、デザインがプロセスだと「認識」すること。ライフデザインは旅だ。目的地のことなんて忘れて、旅のプロセスに集中し、「次」だけに目を向けよう。
  • 助けを借りる(過激なコラボレーション)
    デザイン思考の最後のマインドセット、「過激なコラボレーション」は、ライフデザインという点ではおそらく一番重要だ。意味は実に単純だ。・・・人生は芸術作品よりもデザインに近い。そう、一人きりでは人生はつくれないのだ。あなたはひとりきりで見事なライフデザインを思いつく必要はない。デザインは共同作業のプロセスであり、ほかのひとが最高のアイデアを握っていたりする。大事なのは、適切な質問を理解することだ。あなたのライフデザインを支えてくれるメンターやサポーターを見つける方法を学ぶ。あなたが世界に手を伸ばせば、世界は手を差し出してくれる。そうすれば、すべてが変わる。つまり、ライフデザインとは、あらゆるデザインと同じでチーム競技なのだ。

この5つを実践すると何が起こるのだろう?

 

ライフデザインに本気で取り組むとどうなるのか?普通では考えられないことが起こる。あなたの欲しいものが人生に現れ始める。ずっと夢見ていた仕事のオファーが舞い込んでくる。会いたいと思っていた人がちょうど町に現れる。まず、好奇心や認識の結果、そしてデザイナーの5つのマインドセットを取り入れた影響として、幸運に出会うのが上手になる。加えて、本当の自分や自分自身の望みを知ることは、あなたの人生にとてつもない影響を及ぼす。もちろん、努力や行動は必要だが、まるでみんなが徒党を組んであなたを助けてくれているような錯覚にさえ陥るだろう。そして、人生がプロセスだと認識すれば、旅の道中を楽しむことができるのだ。(p.41)
「問題発見+問題解決=理想のライフデザイン」
デザイン思考では、問題解決と同じくらい問題発見も重視する。的外れな問題を解決しようとして何の意味があるだろう?私たちが問題発見を重視するのは、自分の問題を理解するのは必ずしも簡単ではないからだ。新しい仕事や新しい上司が欲しいと思っても、多くの人々とは人生で何がうまくいっていて、なにがうまくいっていないかをきちんと理解していない。(p.44)
わたしたちがしようとしている究極の質問は、ギリシャ人が紀元前五世紀から抱き始めた疑問と同じだ。よい人生とは?良い人生をどう定義するのか?それをどう生きるのか?どの時代も、人間はずっと同じ疑問を抱き続けてきた。

  • わたしはなぜここにいるのか?
  • わたしはなにをしているのか?
  • それがなぜ重要なのか?
  • 生きる目的は?
  • 人生はなんのためになるのか?

ライフデザインとは、こうした永遠の疑問に対して、あなたなりの答えを見つけ、あなたにとって良い人生を見つけ出す手段の一つだ。(pp.70-71)

コンパスをつくるのに必要な部品はふたつ―仕事観と人生観だ。まず、あなたにとっての仕事の意味を知ろう。

  • 仕事は何のためにある?
  • なぜあなたは仕事するのか?
  • 良い仕事とはなにか?

あなたの仕事の哲学を見つけ、はっきりと述べることができれば、もう他人にあなたの人生を決められることなんてなくなる。つまり仕事観は、あなたがつくろうとしてるコンパスの第一部品と言える。

そして、第二部品は人生観。人生観というと少し大げさに聞こえるかもしれないが、そんなことはない。誰でも人生観をもっている。いままではっきりと述べたことがなくても、生きている限り人生観はあるのだ。人生観とは、世界やその成り立ちに対するあなたの考え方だ。

  • 人生に意味を与えるものは?
  • 人生に生きがいや価値を与えるものは?
  • あなたの人生は、家族、地域社会、世界とどう関係しているか?
  • お金、名声、目標達成は満足できる人生とどうかかわっているか?
  • 経験、成長、充足感はあなたの人生にとってどれくらい重要か?

仕事観と人生観を書き出し、この後の簡単な演習を終えれば、コンパスが手に入り、理想の人生に向かって歩みだせる。(pp.71-72)

わたしたちがあなたの人生に与えたいものはいたってシンプル―「一貫性」だ。一貫性のある人生とは、次の3つが一直線に結ばれるような人生だ。(pp.73-74)

  • あなたの人間性
  • あなたの考え方
  • あなたの行動
仕事とは何か?あなたにとってどういう意味をもつのか?よい仕事とはなにか?こうした疑問に答えるのが仕事観だ。仕事に求めるもの、仕事で手に入れたいものをリストアップするのではなくて、仕事に対するあなたの考え方全般をまとめよう。たとえば、次のような質問に答えてみるといいだろう。

  • なぜ仕事をするのか?
  • 仕事はなんのためにあるのか?
  • あなたにとっての仕事の意味は?
  • 仕事とあなた個人、ほかのひとびと、社会との関係は?
  • よい仕事や価値ある仕事とは?
  • お金と仕事の関係は?
  • 経験、成長、充足感と仕事の関係は?

長年この演習を指導してきて、仕事観がほとんどのひとにとって全く新しい概念だということに気づいた。ここでは、どういう仕事をしたいかではなくて、なぜ仕事をするのかに注目してほしい。つまりあなたの仕事の哲学や意義について考えよう。これはいわばあなたの仕事のマニフェストにあたる。(pp.75-76)

仕事観と同様、人生観についても考えてみよう。参考までに人生観に関する一般的な質問を以下に挙げてみた。大事なのはあなたの人生観を決定づける重要な価値観なり考え方なりを書き出すことだ。人生観とは、あなたにとって一番重要なことを定義するものなのだ。(pp.76-77)

  • あなたはなぜここにいるのか?
  • 人生の意味や目的は?
  • あなたと他社の関係は?
  • あなたと家族、国、世界の関係は?
  • 善や悪とは何か?
  • 人間より上位のもの、神、超越的な存在はいると思うか?思うとすれば、あなたの人生にどんな影響を与えているか?
  • 喜び、悲しみ、公正、不公正、愛、平和、対立は人生にどうかかわっているか?

そして、今書いた「仕事観」と「人生観」を比較してみるわけです。

あなたの書いた仕事観と人生観を読み直し、以下の質問について考えを書き出してみてほしい。(3問いっぺんではなく、一問ずつ答えてほしい。)

  • あなたの仕事観と人生観はどの部分で補い合っているか?
  • あなたの仕事観と人生観はどの部分で食い違っているか?
  • あなたの仕事観と人生観に因果関係はあるか?あるとすれば、どんな?

しばらく時間をかけて、仕事観と人生観の一貫性について、考えを出してみてほしい。学生たち曰くここがいちばん「なるほど!」と思う瞬間だそうだ。なんで、是非この演習には真剣に取り組んでみてほしい。この演習を行うと、たいていは仕事観と人生観の少なくともどちらかを修正することになる。仕事観と人生観を調和させれば、視界が明瞭になり、意識して一貫性のある有意義な人生が送れるようになる。つまり、

  • あなたの人間性
  • あなたの考え方
  • あなたの行動

この3つがぴたりと揃うわけだ。正確なコンパスさえ持っていれば、長く道から逸れることはなくなるのだ。(pp.78-79)

みんな自分の人生観、言葉にしたことはないかもしれないけれど、何かしら持っていてそれに沿って生きている。また仕事観も同様。でも、これを相互で突き合わすことなんて、それぞれを見える化(具体的には文字、文章化)してみないとできない。そしてそれぞれを真剣に書き出し、そして真剣に突き合せてギャップを調整する。これは人生の大部分の時間を使う「仕事」において天職を見つけるためには、素晴らしい方法に違いありません。本文にも書かれていますが、受講生も「なるほど」というところでしょう。そして、これを作ってしまうとさらに次のようなメリットもあります。

真北を目指しつつも、一直線の航路を描くこと自体ムリだ。風向きや状況によって針路は変わる。真北を目指しつつも、時には一方に舵を切り、また別の方向に舵を切り、そしてまた反対方向に舵を切るということもあろう。荒い海を避けるために海岸線の近くを進むこともある。時には、嵐に襲われて完全に道に迷ったり、船が真っ逆さまに転覆したりすることもあるだろう。こういうときに針路を立て直すには、仕事観と人生観というコンパスを携帯してくのがいちばんだ。「人生がどうもうまくいっていない」、「人生が大きく変化しようとしている」と感じ始めたら、コンパスを取り出して針路を調整するのがいい。私たちの場合、年に一回はそうしている。状況が変わりそうなとき、新しい物事を始めようとしているとき、仕事で次にどうしようかと考えているときは、いったん停止!出発する前に、コンパスをチェックして針路を定め直すべきだ。(p.80)

また次の章では、「熱中できる道を探す」ための方法が書かれています。

道探しは、目的地がわからないときに進むべき道を見つけ出す昔ながらの技術だ。道探しに必要なのは、コンパスと方角。地図ではなく方角なのだ。・・・人生の道探しもそれと似ている。人生に唯一の目的はないので、目的地をGPSに入力して、曲がり角に来るたびに支持を受けることなんてできない。あなたにできるのは、目の前の手掛かりに注目し、手元にある道具を使って最善の道を選ぶことだけ。その最初の手掛かりが、「熱中」と「エネルギー」だ。(pp.85-86)

 

 

そして「熱中する瞬間」を知るために、「グッドタイム日誌」をつけることを推奨している。

それは、熱中している時間帯、熱中していない時間帯でそれぞれどんな仕事をその時にしていたかを記録する日誌のこと。

そうはいっても、グッドタイム日誌から貴重な発見を引っ張り出すのは必ずしも簡単ではない。そこで、デザイナーが詳しく正確な観察をするのに用いるツールー「好奇心」というマインドセットの一部ーをご紹介しよう。AEIOUメソッドだ。AEIOUは、行動記録を振り返るときに使える5つの質問の頭文字を表している。

  • 活動(Activity)
  • 環境(Environment)
  • やりとり(Interaction)
  • モノ(Object)
  • ひと(User)

AEIOUメソッドを使えば、効果的にズームインし、あなたに何が合っていて、何があっていないのかが分かる。

つぎの第4章では「行きづまりから抜け出す」方法について書かれている。

わたしたちの目標は、ライフデザインの途中で生じる無数の問題の解決策をとにかくたくさん出す力を刺激し、広げていくことなのだ。ライフデザイナーとして、次のふたつの信条を守ってほしい。

  1. 優れたアイデアが多いほど、その中からよりよいアイデアを選べる。
  2. どんな問題であれ、絶対に最初に思いついた解決策を選ばない

ふつう、わたしたちの脳は怠け者なので、なるべく早く問題を取り除きたいと考える。そのため、最初のアイデアを媚薬漬けにして、私たちを“恋”に落とそうとする。しかし、最初のアイデアに恋をしてはいけない。この恋愛関係はうまくいかないからだ。たいていの場合、最初の答えは平凡で、あまりクリエイティブではない。人間はまず当たり前のことを指摘する傾向がある。(p.116)

以下、マインドマップなどのツールを使いながら、より深くデザインしていくための骨格要素を探し出すなどをしながら、ライフデザインについての仕上げ方(仕上げたとしての正解ではないし、見直していかなければならないのですが・・・)について書かれていますので、手に取ってみてみてください。

 

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