賢く決めるリスク思考


賢く決めるリスク思考:ビジネス・投資から、恋愛・健康・買い物まで

賢く決めるリスク思考:ビジネス・投資から、恋愛・健康・買い物まで
著者:ゲルト・ギーゲレンツァー

内容紹介
(( 直観 x 統計学 ))で、すばやくベストの選択を!ビジネス・投資から、恋愛・健康・買い物まで、
意思決定にはリスクがつきまとう。本書は、リスクの正体をとらえることによって、
人生のあらゆるシーンで活かせる思考法を明かす。
——これは<直観・経験則>と<統計学>を組み合わせた強力なツールだ。

著者はリスク・リテラシーの国際的な第一人者、
ゲルト・ギーゲレンツァー。

不確実なリスク社会に立ち向かうための思考法と実践の書。

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::著者:: ゲルト・ギーゲレンツァー
マックス・プランク人間発達研究所所長。
既刊本は『リスク・リテラシーが身につく統計的思考法』(ハヤカワ文庫)、『なぜ直感のほうが上手くいくのか?』(インターシフト)。

::目次::
●第1部:リスクの正体をとらえよ
第1章:人間はバカなのか
第2章:確実性は幻想にすぎない
第3章:なぜ守りの意思決定をしてしまうのか
第4章:恐れはどこからやってくる?

●第2部:賢く決める方法
第5章:投資に失敗しないシンプルな法則
第6章:リーダーは直観で決めている
第7章:ゲームから買い物まで
第8章:恋愛と結婚のリスク
第9章:医師の多くは検査結果をわかっていない
第10章:がんのリスクを知る
第11章:迫りくる危機への解決策

●第3部:リスク教育
第12章:リスク・リテラシーを身につける学習

::絶賛::
リスクを賢くとるということは、確率論や心理学を理解する以上のことなのだ。
——『エコノミスト』

本書がもたらす発想の転換は、
本当のリスクと利益にフォーカスするのに役立つだろう。
——『ガーディアン』

内容(「BOOK」データベースより)
本書は、リスクの正体を捉えることによって、人生のあらゆるシーンで活かせる思考法を明かす。これは“直観・経験則”と“統計学”を組み合わせた強力なツールだ。この1冊で、もうあれか、これかと迷わずに、すばやく賢く決められる!

★読書前のaffirmation!
[きっかけ・経緯]
[目的・質問]
[分類] 141.5:思考.想像.創造性, 創作力(心理学)

ワニ, 目, 動物, 自然, 爬虫類, オーストラリア

怖い絵ですみません・・・・リスクリテラシーとして画像を検索すると、こんなのが出てきました。

「リスク・リテラシー」とは、現代のテクノロジー社会に対処するのに欠かせない基本的な知識である。テクノロジーのイノベーションが驚異的な速度で進展するのに伴い、リスク・リテラシーは前世紀までの読み書きと同じく21世紀において不可欠なものとなるだろう。この能力がなければ、自分の健康や財産を危険にさらすことになるし、他者に操られて現実にそぐわない恐怖や期待を抱くことにもなりかねない。(p.10)

今回私が転職したのも、そういう意味では、リスクを考えたから・・ということが大きいです。そういう意味では、キャリア・リテラシーというのも最近言われていますが、長いようで短い人生・・・そのなかでのキャリアを考えていくうえでのリテラシーがしっかりしていないと、近視眼的なかたちで職・会社を選択をしかねない・・・そういうことがないように、しっかりと「人生におけるキャリア」というものを認識したなかでの今選ぶべきキャリア、、、そんなことって誰も教えてくれなかったなぁ・・・・これも一種のリスクリテラシーだと思いますね。

リスク賢者はリスク回避志向とイコールではない。リスクをとらなければイノベーションは行き詰ってしまうし、楽しさを味わうこともなくなり、顔面から着地する可能性を否定してベース・ジャンピング(※危険なスポーツ)に挑むことでもない。それなりの慎重さも持ち合わせていなかったら、人間はとっくの昔にこの世から姿を消していたはずだ。(pp.10-11)
確実性、リスク、不確実性。日常の言葉において、「確実性」と「リスク」は区別されるが、「リスク」と「不確実性」はたいてい同義語として使われる。しかし実際には、この2語は同義ではない。既知のリスクの世界では、確率を含めてすべてが確実にわかっている。ここでは統計的思考と論理さえあれば、適切な判断を下すのに十分だ。一方、不確実な世界ではすべてが分かっているわけではなく、最良の選択肢を特定することができない。この世界では経験則と直観も必要とされる。(p.41)
数学的確率のほかにも、それはしばしば見過ごされている経験則、科学の言葉で言えばヒューリスティクである。判断を下すときには、頭の中で2種類のツールが必要となる。

  • リスク:リスクが既知の場合、良い判断を下すには論理的かつ統計的な思考が必要である。
  • 不確実性:未知のリスクが存在する場合、良い判断を下すには直観とスマートな経験則も必要である。

大抵の場合、両者を組み合わせて使う必要がある。計算できる事柄もあればできない事柄もあり、計算できる事柄も実は大まかな推定にすぎないということも少なくない。(p.42)

確率の3つの側面
ある重要な事実がしばしば見過ごされている。確率というのはただ一つの側面からなるものではなく、頻度、物理的設計、確信の度合いという3つの側面を持って生まれたということだ。そしてこの3つの側面は、今日でもなお存在し続けている。(p.43)

頻度、物理的設計、確信の度合い??よくわからないですよね?ということで、説明がなされています。(pp.43-44)

頻度:第一の特性として、確率は度数に関わるものである。雨の降った日数や野球選手のヒット数を数えて総日数や総打数で割れば、相対頻度として確率が得られる。その歴史的起源は、生命保険業者が死亡確率を計算するのに使っていた17世紀の死亡生存表にある。

物理的設計:第二に、確率は構造と関係する。たとえば完璧に対称的な形をしたサイコロを転がす場合、「6」が出る確率は1/6になる。わざわざ数える必要はない。また機械式のスロットマシンは、客が投入したコインに対して80%など一定の割合でコインが戻るように物理的に設計されている。電子式のスロットマシンなら、その確率を決めるソフトウェアが使われる。設計によって決まる確率は、「傾向性」と呼ばれる。歴史的には「傾向性」の原形となったのは運のゲームである。このタイプのリスクは、人間が数えたのではなく作り出したものなので、既知のリスクである。

確信の度合い:第三に、確率は度合いと関係する。確信の度合いは、実際の経験から個人的な印象に至るまで、あらゆる事柄が判断基準となりえる。歴史的には、その起源は裁判所での目撃者証言にある。もっと壮大な話をすれば、ユダヤ・キリスト教の奇跡の言い伝えがその起源とも言える。今日に至るまで、互いに無関係な二人の証人による証言の方が、事前に話し合った2人の証人の証言よりも重視される。また、被告と面識のない証人のほうが被告の兄弟よりも信用される。しかし、こうした直観を数値化するにはどうしたらよいのか?この問いから、確信の度合いが確率として表現されるようになった。

そして確率に対して過信しすぎてはいけないと。このような前提を考えると常にランダムに生じた結果だけでなく、恣意的なところがある場合もあるからだということなのでしょう。

側的可能な頻度や物理的設計に基づく既知のリスクとは違って、確信の度合いは極めて主観的で揺らぎやすいものとなりえる。頻度と設計によって、確率は大量のデータや明確に理解できる設計を伴う状況に限定される。対照的に、確信の度合いはもっと開放的であることから、あらゆる問題に確率が適用できることが示唆される。あゆゆることに確率を適用してしまうと、どんなタイプの不確実性に対しても確率計算というツール一つがあれば十分に対処できると思い込みやすくなる危険が生じる。その結果、経験則など別の重要なツールが使われぬままどこかにしまい込まれてしまう。(p.44)

さて、いろいろな事象がこれ以降書かれていますのでご興味がある方はお読みになられたらと思います。

最終に「用語集」があるのですが、本文の内容ともリンクする詳しい解説がありますので、これはなかなかよいです。いくつか抜粋しておきます。

少ないほうがうまくいく:使用する情報や計算が少ないほうが適切な判断に至る場合があるという、一見すると矛盾した現象。情報ゼロがベストだという意味ではなく、仮に無償で入手できるとしてもある段階を超えたらそれ以上の情報(または計算)が害になるという意味である点に注意。正確さと労力のトレード・オフの考え方に従えば、「少ないほうがうまくいく」効果など存在するはずがない。しかしこのトレード・オフの考え方は既知のリスクの世界では成り立つが、一部のリスクが未知という世界では成り立たない。そのような場合にヒューリスティックを使うと、「少ないほうがうまくいく」ことがある。
ヒューリスティック:よりよい判断を下すために情報の一部を無視するという意識的または無意識的な経験則。これを使えば、情報の探索をほとんどしなくて精度の高い判断が迅速にできる。リスクがすべて既知(いわゆる「リスク」)の世界なら確率論で十分だが、既知でないリスクが存在する(「不確実性」)世界ではヒューリスティックが不可欠である。合理的な精神は両方のタイプのツールを必要とする。ヒューリスティックには、①再認ヒューリスティックなどの認知に基づくヒューリスティック、②注視ヒューリスティックなどの単一の良い理由に基づくヒューリスティック、③「最良選択」法などの逐次的ヒューリスティック、④「仲間を真似する」方式などの社会的ヒューリスティック、などのタイプがある。ヒューリスティックは常に次善の策に過ぎず、情報や計算が多いほうが常に良いという考えが広く認められているが、これは正しくない。
バイアスと分散のジレンマ:「少ないほうがうまくいく」効果を説明する統計理論。つまり、シンプルなヒューリスティックを使うほうがもっと複雑な方法を使うよりも正確な予測が得られるのはどんな場合で、なぜそうなるのか、の説明。カギとなるのは、総誤差は3つの要素で構成されるという考え方である。

総誤差=バイアスの2乗+分散+ノイズ

ノイズは削減できない(測定に伴う)誤差だが、他の2つは操作することができる。バイアスは平均推定値と真の値との差であり、分散はさまざまなサンプルに基づく平均推定値の周囲における個々の推定値のばらつき(不安定性)である。

確率の3つの側面は、衝撃的でした。確かにいろいろな確率があり、その背景もここで書かれている側面の強弱によってなりたっているものであることを認識して使ったり聞いたりしていかないと、危うく騙されそうになることが多々ありそうですので注意していきましょう。

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