平均思考は捨てなさい


平均思考は捨てなさい──出る杭を伸ばす個の科学 (早川書房)

平均思考は捨てなさい──出る杭を伸ばす個の科学 (早川書房)
著者:トッド ローズ

内容紹介
◎本書への賛辞
ダニエル・ピンク
「『平均』が人間の可能性を不当に過小評価する元凶であることを示す……まさに『群を抜いた』1冊だ」
セス・ゴーディン
「トッド・ローズは文化、教育、仕事などわれわれの身近なあらゆるものの見方を変えてしまうだろう……
あなたの自分観と価値観とを、説得力ある文章で覆す1冊だ」
ダン・ハース
「徹頭徹尾、目からウロコが落ちまくる! 」
エイミー・カディ
「だれもが――文字通りだれもが――自分の可能性を最大限に引き出して生きるヒントとなる本」平均身長、平均点、平均年収、平均層……私たちのものの考え方や価値観には、
「平均」を基準に据えるという手続きがデフォルトのようにしみついている。
しかし、この「平均思考」が害をなすとしたらどうだろう?ハーバード教育学大学院で〈個の科学〉プログラムを推進するローズは、
この「平均思考」がいかに大きな障害となりうるかを歴史的経緯と最新研究、具体的な事例をもって説く。
そして平均思想を排して成功した実際の学校や企業の例を通じ、自己のユニークネスを理解し、
個性を存分に発揮することで人生で優位に立つヒントとなる3つの原理、
すなわちバラツキの原理、コンテクストの原理、迂回路の原理を紹介する。
「個性を生かす」というのは建前ではなく現代人が生き残るうえで必須であると納得できる啓発の書

内容(「BOOK」データベースより)
平均身長、平均点、平均年収、平均層…私たちのものの考え方や価値観には、「平均」を基準に据えるという手続きがデフォルトにようにしみついている。しかし、この「平均思考」が害をなすとしたらどうだろう?ハーバード教育大学院で“個性学”プログラムを推進するローズは、この「平均思考」がいかに大きな障害となりうるかを歴史的経緯と最新研究、具体的な事例をもって説く。そして平均思考を排して成功した実際の学校や企業の例を通じ、自己のユニークネスを理解し、個性を存分に発揮することで人生で優位に立つヒントとなる3つの原理、すなわちバラツキの原理、コンテクストの原理、迂回路の原理を紹介する。「個性を生かす」というのは建前ではなく現代人が生き残るうえで必須であると納得できる啓発の書。

★読書前のaffirmation!
[きっかけ・経緯]
[目的・質問]
[分類] 141.9:個性.差異心理学, 体質(心理学)

「average」の画像検索結果

平均値を参考基準にする方針を空軍が放棄すると、設計思想は飛躍的な進歩を遂げ、個性の重視が新たな指導方針として採用された。従来は個人をシステムに合わせてきたが、これからは反対に、システムを個人に合わせるのだ。空軍の対応は迅速だった。すべてのコクピットは、体の各部位が平均の5%~95%に該当するパイロットを想定して設計されるよう命じたのである。(p.20)

いまの車の座席調節などもこの流れなのでしょうね。

私はこの10年間、個性学という学際的で斬新な学問分野に関わってきた。この分野は、個人を理解する際に平均を主要なツールとはみなさず、個性に正しく注目してこそ理解は得られるという立場をとっている。(p.24)
何か新しい事柄を学ぶ際に最も難しいのは、新しいアイデアを受け入れることではない。古いアイデアを手放すことだ。皆さんが平均という独裁者から完全に開放されるよう心から願う。(p.28)
ケトレーによる平均人の発明をきっかけに、平均の時代は幕を開けた。平均は正常で、個人は間違っているという図式が定着し、さまざまなステレオタイプの妥当性が科学によって裏付けられた。これらの前提が採用された結果、空軍では平均的なパイロットを対象にしたコクピットが設計され、マサチューセッツ総合病院のインストラクターは私に、平均的な脳のマップを解釈する方法を指導したのだ。子どもの発達が平均値から外れると親は動揺し、健康や社会生活やキャリアが平均から大きく逸脱すると、ほとんどの人が不安を募らせるようになったのである。しかしケトラーの逸話は、平均の時代の到来に関するストーリーの半分に過ぎない。残りの半分を知るためには、フランシス・ゴルトン卿に注目しなければならない。この巨人は当初、ケトレーの最も忠実な弟子のひとりだったが、最後は非難の先頭に立った人物である。(p.48)
ゴルトンは人類を14の異なった階層に分類した。底辺は「低能者」、中間は「凡人」、いちばん上は「有能者」から成る階層である。これをきっかけに平均の持つ意味は決定的に変わり、正常は凡庸という概念に置き換えられた。(p.51)
テイラーが労働を科学的に分析する手法を発明する以前、企業は確保可能な人材のなかから―特殊なスキルの有無はともなく―最も有能な労働者を雇用するのが普通だった。スター的存在の従業員には企業の生産工程を再編する作業が任せられ、彼らの生産性向上に最も役立ちそうだと判断された組織が採用された。しかしテイラーから見れば、これはまったく時代遅れなやり方だった。たとえ労働者がどんなに優秀であっても、個人の好みにあわせて組織を順応させるのは企業にとってあるまじき行為だった。むしろ組織に適合するような、平均的な人間を企業は採用すべきなのだ。「組織は平凡な能力の個人から成り立つほうがよい。彼らの置かれた状況がどんな基本的な事実からなるのか分析し、それに基づいて考案した政策や計画や手順にしたがって作業を進めていけば、天才の閃きによって運営される組織よりも、最終的には成果の面でも安定性の面でも勝るだろう」とテイラーは主張した。(pp.61-62)

経営学における「科学的管理法」著名なテイラーですが、なんと、ケフラーのアイデアである「平均」から大きな影響を受けていたとは・・・・。なるほど、この話の流れからすると、納得です。

平均から「標準化」という概念が生まれ、そして、「マネージャ」という概念が出てくるのですが、19世紀のビジネスの一般通念にはこの概念は反していたようです。

テイラーより以前、肉体労働を行わず机に向かっているだけの従業員は「非生産的」で無駄な出費と見なされていた。実際に仕事を行うわけでもないのに計悪だけ立てるような人材は、雇う意味がないと考えられていた。・・・今日、マネージャという言葉は意思決定に関わる上級管理職という意味で使われるが、それはテイラーの非凡なビジョンのおかげだ。(p.66)
テイラーは標準化と管理というふたつのアイデアについて、1911年に刊行された著書「科学的管理法―マネジメントの原点」のなかで明確に述べている。・・・頭で考えて計画する作業と体を使う生産作業が明確に区別されるようになると、計画段階において最善の方法を指導してくれる専門家が、企業から求められるようになった。この欲望を満たすために経営コンサルタント業が誕生し、フレデリック・テイラーは世界初の経営コンサルタントになった。(p.67)

というような流れで、平均思考が深く根付いていった経緯が書かれています。

ある局面では平均思考はいいのですが、すべてがすべて、平均思考(ランクの考え方も含む)では解決できず、いまは個性を重視するところも増えてきているということが主張されています。

特に、最初の平均のところは非常におもしろく読めました。

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