自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義


自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義

自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義
著者:ブライアン・R・リトル

内容紹介
BBC、フォーブス、ニューヨークマガジン、ハフィントンポスト等、各メディアで絶賛!
今年もっとも読むべき1冊!
アダム・グラント(Give&Take)
スーザン・ケイン(内向型人間の時代)
ダニエル・ピンク(ハイ・コンセプト/モチベーション3.0)
推薦!

パーソナリティを科学的に解明した話題の書がついに上陸!

「性格は遺伝か環境か?」の論争に終止符を打つ、まったく新しい視点を紹介します。
「本当の自分」を知ることで、人はもっと自由に、もっと幸せに生きていくことができる――。

◎目次
第1章 あなたを閉じ込めている檻――“メガネ”を変えて世界を見る
第2章 「自分の性格」を理解する――5つの要素で適性がわかる
第3章 別人を演じる――大切なもののために性格を変えるということ
第4章 「タマネギ」か「アボカド」か――場に合わせるか、信念に従うか
第5章 主体的に人生を生きる――運命はどのくらいコントロールできるのか?
第6章 性格は寿命も左右する――すべてを勝負にする人、しない人
第7章 クリエイティビティは「才能」ではない――独創的な人ほど性格が悪い?
第8章 住んでいる場所が「生活の質」を決める――SNSで回復する人、疲れる人
第9章 「パーソナル・プロジェクト」を追求する――人生をかけて達成したいことを見直す
第10章 自分を変える挑戦――幸福な人生を自分でつくる

★読書前のaffirmation!
[きっかけ・経緯] 新聞の書評を読んで興味を持ちました。
[目的・質問] ビジネス大学院に行き出して、多くの人とで出会う機会があっていままで自分とはこういうものだと思っていた自分ではない自分を多く発見しました。その「未見の我(みけんのわれ)」についてもっと知るきっかけをこの本から得たいと思います。
[分類] 141:普通心理学. 心理各論

私たちは、他者を理解しようとする試みを通して、自分を深く理解することになり、自分を深く理解することによって、世界を違った視点でとらえられるようになり、もっと自分の能力をいかすことができるようになります。(p.1)

まさにそれは、私の興味対象です。しっかり学びたいと思います。

現代のパーソナリティ科学は、4つの主要な分野で進歩を遂げています。

  1. 遺伝的要素がパーソナリティにどのように影響するか
  2. 環境が個人のパーソナリティに及ぼす影響
  3. 動機とパーソナリティの関係
  4. 人間のポジティブな側面に注目した新しい理論

このようなパーソナリティ心理学の最新の知見を通して、私たちは人間の意外な側面を知り、自分の本当の姿を深く理解できるようになります。(pp.4-5)

是非、新しい視点を得ることで、自分をバージョンアップさせたいと思います。

一般的に私たちが人のパーソナリティをどのようにとらえているかについて、考えてみましょう。その際に役立つのが、パーソナリティ心理学の「パーソナル・コンストラクト(個人的構成概念)理論」です。これは、「人にはそれぞれ独自の評価基準があり、それによって物事を予測したり、自分や他者を解釈したりしている」という理論です。他人をどう解釈しているかについては、「自分自身をどう解釈しているか」が大きく影響しています。また、この解釈は、日々の生活におけるあなたの行動や幸福度にも深く関わっています。この評価基準は、私たちが周囲の世界を理解するための便利な「枠組み」にもなれば、私たちを閉じ込める檻にもなります。複雑な世の中を迷わず歩くための道標にもなる一方で、自分や他者を凝り固まった考え方でとらえてしまう罠にもなるのです。(pp.18-19)

しかし、この「枠組み」は変えることができるということです。

人は、「他者」の振る舞いの原因を「パーソナリティ」で、「自ら」の振る舞いの原因を「状況」でとらえる傾向があります。(p.21)
意外にも、他者をどのように解釈するかは、自分の幸福に関係しています。人は、他者を解釈する枠組みが多くなるほど世の中に適応しやすくなり、逆に枠組みが少ないと、変化していく状況に上手く対処できず、トラブルを乗り越えることが困難になってしまいます。あなたが人をどう見ているかは、世界を理解する枠組みにもなれば、あなた自身を拘束する足かせにもなります。それに囚われてしまえば、人生を思い通りに歩めなくなってしまうのです。(pp.23-24)
「個人の評価基準(パーソナル・コンストラクト)」は、20世紀半ばに心理学者ジョージ・ケリーが提唱したパーソナリティ理論における重要な概念です。ケリーはその著書『The Psychology of Personal Constructs』の中で、当時最も影響力があった2つのパーソナリティ理論である精神分析学と行動主義に異議を唱えました。パーソナリティは、フロイトの精神分析学では「性的衝動などの無意識での葛藤や、社会的タブーの影響によって形づくられるもの」、スキナーの行動主義では「環境によって導かれる、報酬と罰に基づいた行動」だと見なされていました。しかしケリーは、これらの理論では人間があまりにも受動的な存在に見えると考え、「人間は日常生活で出会う人や物、出来事について、あたかも科学者のように仮説を立て、検証し、修正しながら生きている」と主張したのです。ケリーの理論では、私たちはk人的な評価基準で世界を自分なりに解釈し、他者のパーソナリティや行動を予測していることになります。(p.24)

不勉強でスキナーという人については知らなかったのですが、「強化理論」「オペラント条件づけ」の研究をされた方でした。こちらの言葉は知っていましたが、バラス・スキナーという名前は存じ上げませんでした。行動分析学の創始者です。

基準は複雑な働きをしていて、絶えず変化し、修正されています。私たちは他者を客観的に解釈していると思っていますが、じつはその基準となっているものさしは、個人の感情や経験の影響を多く受けて、それぞれ独自に形づくられているのです。(p.26)

さて、「自分の性格」を理解するということに移っていくのですが、まずはビッグファイブ・テストが紹介されています。

私が用いたパーソナリティ理論は、現代のパーソナリティの科学における研究分野の中で、最も影響力のある「主要五因子(ビッグ・ファイブ)モデル」です。(p.55)

ビッグファイブ・テストは下記の通りです。

自分のことを・・・

  1. 活発で、外交的だと思う
  2. 批判的で、もめごとを起こしやすいと思う
  3. しっかりしていて、自分に厳しいと思う
  4. 心配性で、うろたえやすいと思う
  5. 新しいことが好きで、変わった考えをもつと思う
  6. 無口で、静かだと思う
  7. 同情しやすく、やさしい人間だと思う
  8. だらしなく、うっかりしていると思う
  9. 冷静で、気分が安定していると思う
  10. 独創的ではなく、平凡な人間だと思う

集計方法は、
誠実性 = (項目の3の点数+(8-項目8の点数))÷2
協調性  = (項目の7の点数+(8-項目2の点数))÷2
情緒安定性 = (項目の9の点数+(8-項目4の点数))÷2
開放性 = (項目の5の点数+(8-項目10の点数))÷2
外向性 = (項目の1の点数+(8-項目6の点数))÷2

成人の平均スコア
誠実性=4.61
協調性=4.69
情緒安定性=4.34
開放性=5.51
外向性=3.98

だそうです。

外向性―内向性は、それぞれのモチベーションを理解するのにも役立ちます。外向型の人は情緒安定性が低い人が危険を知らせる合図に敏感なのと同じように、「報酬」を知らせる合図に敏感です。また、物事のポジティブな側面に注目します。一方、内向型の人のモチベーションは、報酬の合図を察知してもあまり上がりません。内向型の人は(情緒安定性が低い場合は特に)、報酬ではなく「罰」の合図に敏感なのです。(p.74)
人間の行動を動機付ける要因は3つあります。(pp.85-92)
①遺伝的動機
②社会的動機
③個人的動機
普段とは違った行動を導くのが、「自由特性」なのです。・・・なぜ人は、自由特性に導かれた行動をとるのでしょう?多くの理由がありますが、重要なのは「プロフェッショナリズム」と「愛情」です。(p.93)

これ分かりますね。私も、本当の自分か演じている自分かが分からなくなってくることがありますが、それを支えているのは、「プロフェッショナリズム」であってり「愛情」であることは納得感があります。この著作でもありますが、講演などをするときは、外向的な自分を演じますし、もっとプリミティブなところでいうと、家にいるときでも、一人の時と家族がいるときは少し違っているかもしれません。当然、家から外に出ると、また違った自分になっているような気がします。これまでは、普通に会社に行っている自分が本無理していない自分だと思っていたのですが、無理はしていないのですがもっと自分らしい自分は別のところにあると気づいたということが最近の気持ちです。

私は、遺伝的、社会的、個人的な動機に従って行動することは(この3つの動機は競合することもあります)、すべて自然なことだと考えます。これらは、「幸福」のために私たちが自ら選択して行動している成熟した人間の姿なのです。(p.96)
自分を場面に合わせて変化させることには、パーソナル・プロジェクトを進めるという人生を有意義にする大きなメリットがあります。・・・しかし、実際には、人生ではいつも普段通りの自分でいられるわけではありません。そのときに力を発揮するのが「自由特性」と呼ばれる「変化できる性格」です。もとの性格と違う自分を演じることは、自分を偽るというようなことではなく、私たちの可能性を広げてくれる、意義のあることなのです。(pp.96-97)

ただし、長期間にわたって本来の自分と違うキャラクターを装うと、心身に負荷がかかることがあるようなので、注意が必要です。

別人を演じる代償のデメリットを減らすために役立つのが、「回復のための場所」を見つけることです。これは、普段と違う行動がもたらすストレスから逃れ、「本来の自分」としてありのままに過ごせる休息所のようなものです。(p.101)

これは大事で、私もここのところ実家に帰ることがよくあったのですが、実家に帰るとそのような安らかな気分になれている自分を発見して、ますます自分自身について考えるきっかけになったのでした。

私は、変化する性格的特性には道徳的な要因もあると考えています。私たちがキャラクターの外に出るのは、「大切にしているもの」があるからです。人間は。生まれ持った性格に従って行動するときに力を発揮することもありますが、愛情やプロ意識から普段とは違う行動をとることで、個人や職業人としての責任を果たそうとするのです。しかし、そこには代償を払う必要もあります。この代償を減らすために、本来の自分に戻るための「回復のための場所」をつくることを、すべての人に提案したいと思います。つまりそれは、自分だけではなく、癒しを求めているすべての人が回復の場所を必要としていることを理解し、見守ってあげるということです。・・・私は、人はもっと自由な存在だと信じています。キャラクターの外に出て行動し、変化する特性を使い分けることで、人は大切なプロジェクトを進めることができ、さらなる幸福を追求することができるのです。(pp.106-107)

次に、住んでいる場所が「生活の質」を決めるというテーマで、アレグザンダー・ビレッジとミルグラム・ポリスを紹介しています。

ジョージ・マッケクニーは、この環境気質を包括的に評価する、「ERI」を開発しました。ERIは、私たちの日常的な環境に対する8つの気質をスコアで示します。(pp.226-228)

自然志向(PA=Pastoralism)
都会志向(UR=Urbanism)
環境への適応(EA=Environmental Adaptation)
刺激の探求(SS=Stimulus Seeking)
環境への信頼(ET=Environmental Trust)
歴史志向(AN=Antiquarianism)
プライバシー優先(NP=Need for Privacy)
仕組みへの志向(MO=Mechanical Orientation)

パーソナル・プロジェクトは「行動そのもの」をいいますが、基本的に一時的なものではなく継続的な行動を指します。また、その行動の背景となる文脈を考慮する必要があります。・・・私たちの研究では人は通常、約15個ものパーソナル・プロジェクトを抱えていることがわかっています。当然ながら、いくらかは並行して実行できるとしても、すべてを同時進行させることはできません。そのために、優先順位を決めたり、プロジェクト間の矛盾を解決したり、頑張りすぎて燃え尽きてしまわないようしたりといった調整技術が必要になります。(p.242)
私たちの研究でも、人々が自らのパーソナル・プロジェクトを評価する際に、どのような基準に基づいているかを分析しました。その結果、パーソナル・プロジェクトの評価では、次の5つの要因が重要な働きをしていることがわかりました。すなわち、「プロジェクトの意味」「コントロール度」「つながり」「否定的感情」「肯定的感情」です。(p.247)
あなたが自分にとって大きな意味のあるパーソナル・プロジェクトを追い求めているとしましょう。これらのプロジェクトは、あなたのアイデンティティや価値観と一致してるため、熱心にこれらを追求する動機もあり、追求そのものに喜びを感じます。(p.253)
パーソナル・プロジェクトのなかには、「人生そのもの」と言ってよいほど、大きな意味を持つものがあります。私は、これを「コア・プロジェクト」と呼んでいます。注目するテーマは、「コア・プロジェクトの持続的な追求が、幸福度を高める」というものです。持続的に取り組んできたプロジェクトを理解することは、これまでの人生の歩みを振り返り、自分自身を理解することと、将来の新たな可能性についての視座を得ることの両方に役立ちます。(p.266)
どれがコア・プロジェクトなのかを見分けるにはいくつかの方法があります。まず、「重要性」「自分の価値観との一致」「自己表現できる」などが感じられるものは、コア・プロジェクトとみなせます。・・・コア・プロジェクトの重要な特徴は、途中で放棄される可能性が低いことです(たとえ、放棄すべき理由がある場合でも)。途中で放棄してしまえば、他のさまざまなプロジェクトにも影響が生じるからです。このため、誘惑にも打ち勝ちやすくなります。(p.268)

私も改めて、自分のパーソナル・プロジェクトを書き出して、そのなかでのコアを見つめ直すタイミングな気がします。ちょうどそんな時にこの本に出会えました。これまた一期一会ですが、良い出会いができたように思います。

 

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