たった1つの図でわかる! 図解経済学入門


たった1つの図でわかる! 図解経済学入門

たった1つの図でわかる! 図解経済学入門
著者:高橋洋一

★読書前のaffirmation!
[きっかけ・経緯] なぜ、高橋さんがこのような本を??というのがきっかけです。
[目的・質問] 「使える経済学」という観点で書かれているということで納得。それを学びます。
[分類] 331:経済学・経済思想

ニュース番組等でコメンテーターとしてもよくご出演されている高橋洋一さんですが、財務省ご出身ということでこんなライトなタッチで書かれるイメージはなかったのですが・・・・。

でもまえがきを読んで、このこの書籍の意図が分かりました。それこそピケティ以降、「経済学」のプチブームで、いろいろと入門書が出ていますが、それに対するアンチテーゼという感じでしょうか。

要するに、何かを説明するために、どれだけの手段を使うのか。本書で私が問いたいのは、この点である。これは経済学だけでなく、何であれ同じことが言えるが、手段をたくさん学んでも、ちゃんと使いこなせなければ意味がない。あれこれ学んで、すべてが中途半端で終わるより、一つの理論をしっかり理解し、幅広く応用する練習をすればいいのである。(帯より)
一般社会で知っておくべき経済を理解するのに、難しい理論は一つも必要ない。一つの図を知っているだけで、十分なのだ。その図こそ、「需要と供給の図」―例の「バッテン形の図」である。ひとことでいえば、経済とは「需要と供給の話」にすぎない。・・・こと私たちの暮らしに関する経済を理解するのに必要なのは、つまるところ「物価変動」と「経済政策」だけであり、それは「需要と供給の図」ひとつで説明できるのだ。(pp.17-18)

以下、まずは「ミクロ経済」から・・・・。

結果だけを見れば「あるモノの値段が100円から101円に上がった」といった話でも、その起こり方には、需要が変化したか、供給が変化したかの2つの可能性があるということだ。ただ、実際には、「どちらかが全く変化せず、どちらかだけが変化した」という極端なことはなく、需要曲線と供給曲線の両方が動いている。・・・つまり「価格と数量がマッチする点の変化」をどう考えるか、ちおうことだ。消費者側に何があったのか、供給者側の事情はどうだろうかと、「変化が起こった背景」に想像を働かせるのである。(p.40)
ただ「値段が上がった」「値段が下がった」という現象だけを見るのではなく、その背景にまで思いを馳せてみることが重要なのだ。目の前で起こっている価格変動は、需要曲線がシフトした影響か、供給曲線がシフトした影響かと考えてみることで、社会をより的確にとらえることができる。経済を通じて、世の中をよむというのは、端的に言えば、こういうことだ。(p.44-45)
ミクロ経済とは、ひとことで言えば「半径1メートルの世界」だ。個々の商品(モノやサービス)、個々の消費者、というように狭い範囲の経済活動に迫るものである。したがって、価格についても「個々の商品の値段」に焦点を当てていくわけだが、需要曲線と供給曲線がどんな形になるかは、実は商品によって異なる。(p.46)
値段が高かろうが安かろうと、消費者は買う(買う以外の選択肢がない)という商品―すなわち生活必需品だ。・・・こういう商品を、「売れる数が価格に影響されにくい」という意味で、「価格弾力性が低い」と言い表す。(p.46-47)
「売れる量が価格に影響されやすい」というものは、「価格弾力性が高い」と言い表す。(p.48)
経済は、自分の生活と切っても切れない。マクロ的な視点から大局をとらえることも重要だが、今、目の前で起こっていることについても的確に考えることができなくては経済を勉強する意味がない。「需要と供給の図」という一つの分析ツールをもって、世の中を見渡してみてほしい。今までとは随分と違って、見えてくるはずだ。(p.88-89)
需要と供給の話は、専門的には「価格理論」と呼ばれ、ミクロ経済学の中核をなす理論である。価格の仕組みを理解するのに、これ以外に必要な理論はない。(p.89)
ミクロの話では、需要と供給は個々の商品の需要と供給だったが、マクロだと、すべて世の中全体の話になる。つまり、需要は、世の中全体の需要をすべて足し算した「総需要(アグリゲイトディマンド)」、供給は、世の中の供給をすべて足し算した「総供給(アグリゲイトサプライ)」だ。(pp.89-90)
個別物価が上がってもインフレとは言えない。インフレもデフレも、総需要と総供給によって決まる一般物価の話である。(p.91)
総需要曲線が右にシフトしてインフレになる場合と、総供給曲線が左にシフトしてインフレになる場合がある。総需要曲線が右にシフトして起こるインフレを、「ディマンドプル」という。つまり、ディマンドプルによるインフレとは、消費者マインドが「もっと買いたい」に傾き、もっとモノが売れるという、好景気を示すのだ。一方、総供給曲線が左にシフトして起こるインフレを「コストプッシュ」という。(pp.91-92)
コストプッシュのインフレを放置すれば、国民は物価高に苦しみ、メーカーはコストが高いなかで商品を作っても売れない、という最悪の状況になる。国が何とかしなくてはならない。国は、コストプッシュのインフレのみならず、デフレによる不景気などでも、さまざまな策を講じて景気を良くしようとする。(p.94)
マクロ経済だと、「価格=物価(一般物価)」、「数量=実質GDP」、「需要=総需要」、「供給=総供給」であり、これらを操作するのは経済政策であると。(p.95)
経済政策とは、つまるところ、総需要曲線を動かすということ。・・・世の中全体を表す図なのでPは「物価」、Qは「実質GDP」である。(p.104)

誤解を恐れず言ってしまいますと、経済は総需要曲線で語ることができ、ミクロ経済の場合は「X軸:数量、Y軸:価格」、マクロ経済の場合は、「X軸:実質GDP、Y軸:物価」と理解してもよさそうです。

マクロにおいては、AS(総供給)とは、世の中全体の供給ということだから、あらゆるモノやサービスの供給量を指す。対するAS(総需要)は、「消費+投資+政府需要+輸出-輸入」である。(p.106)

経済政策の効果(p.108)

①総需要曲線を右にシフトさせる ②総需要曲線を左にシスとさせる
総需要/経済政策 減税 財政支出 金融緩和 増税 緊縮財政 金融緊縮
消費 アップ ダウン
投資 アップ ダウン
政府需要 アップ ダウン
輸出-輸入 円安→輸出アップ 円高→輸出ダウン

 

財政政策とは、「政府が使うお金を増減」させ、総需要曲線を動かすこと。金融政策とは、政府の方針に従って「日銀が世の中に出回るお金の量をコントロール」し、総需要曲線を動かすこと。(p.116)
大事なのは、バランスなのだ。ミクロでもマクロでも、需要曲線と供給曲線が「ちょうどいいポイント」で交わることが、私たちの生活を豊かに、安泰にする。金融政策も財政政策も、その「ちょうどいいポイント」へ誘導するためのものだ。必要なら行えばいいが、「ちょうどいいポイント」までは、限界がないからこそ、加減が大事なのである。問題は「どこまでできるか」ではなく、「やるか、やらないか」であり、やるとしたら「どこまでやるか」なのだ。(p.121)
日銀は、金融政策によって世の中に出回るお金の量をコントロールする。世の中のお金の動きを実際に変えるのは、長期金利だ。・・・ただ、日銀は長期金利を直接動かすことはできない。だから、日銀はまず超短期金利を動かすことで、派生的、間接的に長期金利も動かす、という手段をとるのだ。日銀は、世の中の景気を見て、「政策金利」を決める。・・・こうして、政策金利から派生的、間接的に長期金利が下がり、以前より多くのお金が世の中に出回ることになる。それが、景気が上向く大きな推進力となる。(pp.127-128)
世の中のお金の量は、つねに表裏一体だ。一言で言えば、金利が下がればお金の量は増える(お金が増えれば、金利は下がる)し、金利が上がればお金の量は減る(お金が減れば金利が上がる)。・・・金利とお金の量も、要するに需要と供給の話なのだ。(pp.129-132)
日銀が決める政策金利は、「名目金利」だ。・・・名目上でない金利は、実質的な金利という意味で、「実質金利」と呼ばれる。どこが「実質」なのかというと、「物価上昇率(インフレ率)」を考慮している点だ。(pp.133-134)
日銀が、将来の目標インフレ率を掲げることを「インフレターゲット」と呼ぶ。・・・ただし、目標を掲げるだけでは単或るコケおどしだから、目標を達成するための策をとる。それが「量的緩和」だ。量的緩和とは、単純にいえば、「日銀が、民間金融機関の日銀当座預金の残高を増やすこと」である。・・・量的緩和によって資金が潤沢となった民間金融機関は、金利を下げ、盛んに企業や個人にお金を貸そうとする。そして、世の中に出回るお金が増えれば、「モノに対するお金の量が増える」ため、モノの価値が上がる、つまりインフレになる・・・という「予想」が世の中に広がることが「予想インフレ率」である。つまり、量的緩和とは、日銀当座預金を増やすことで「これからインフレになる」という期待を世の中に作り出し、結果、実質金利を引き下げる政策なのだ。(pp.136-137)

日本のバランスシート・・・結論から言うと、「まったく悪くない」とのこと。なぜなら、そこには日銀が入っていないからとのこと。世間では、国の借金が約1000兆円もあると騒がれているが、実際のところはその十分の一の100兆円程度と見たほうが正確なのだと。

「わからないから考えない」「考えないから流される」は、もうやめよう。つねづね言っているように「真実はとてもシンプル」だ。知識を我が物とし、素直に世の中を見つめてみれば、必ず自分の頭で考えられるようになる。(pp.201-202)

非常に実例を当てはめながら、書かれていました。最後に書かれていましたが、経済の9割は理解できると。残りの1割を理解できるかが玄人と素人の差だが、そこまでする必要はないと。

この本を書かれた意図が、最後に改めて書かれていました。

あとは自分の頭でどんどん考えて、自分なりの分析力、予測力を持って世の中を読んでみてほしい。そう試みる人が、一人でも増えてくれればと願うばかりである。(p.205)

納得です。ありがとうございました。
事実ベースだったので、あまりコメントが書けず引用ばかりになってしまいました。すみません・・・。

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